人生の仕舞い方を学びに
NHKの傑作「NHKスペシャル カラーでよみがえる東京」を見た。録りためてあった録画をDVDに落とそうとして、予約していたのを忘れていたのである。当然、もう一度見た。傑作である。これはいい番組であった。永久保存をするつもりである。
なにがいいのか。それは、これまで白黒でしか知らなかった世界を知ることができたからである。台本の質もなかなかいい。松平アナウンサーの声も冷静である。
インターネットの世界でもこの番組については、あちこちいろいろ書いてあった。考えさせられた方も多かったのであろうと思う。
不肖、ボクも、いろいろと考えた。
一つ目は、日本人というのは、今を重視しすぎるというか、はっきり云えばその日暮らしという傾向があるという意味のことを松平アナに云わせていた。過去も、未来も信用しないという国民性があるのかもしれないとはっきりは云わなかったが、そう解釈できるような台詞があった。なるほど、だから未来を展望できないのかもしれない。ちょっと、云いすぎではないかとも思ったが、これは完全に否定できないとも思った。その原因は、古代から闘いばかりやってきたからというのもあるのかもしれない。もっとも、このことに関しては、アメリカだって、ヨーロッパだって、チャイナだって、中東だって、みんな否定はできないだろう。というようなことを、NHKさんは云いたかったのかもしれない。
二つ目は、日本人は他人の責任にすぐする傾向がある。なんでも、自分は悪くない、政府が、組織が、他人が悪いのである。教育でも、学校が悪いとまでいう御仁がおられる。ボクは、ボクの能力に関しては、死んでも学校が悪いから成績が悪いとは云えない。そんなことを云ったら、話にならない。だから、ボクは謙虚なんである。笑っちまうくらいに謙虚である。当たり前である。冗談でも、ボクは天才であるとは云えない。云ったら基地外になる。他人には云う。「君は、あーたは大秀才である、天才である、爪の垢でも煎じて飲ませていただきたい」と。当然である。他人は、優秀である。ボクの知らないことを知っているではないか。だから、ボクは闇雲に他人に指導したりしない。できないではないか、ボクごときに。
三つ目は、日本人は、この厳しい自然環境で、災害で、しぶとく生き残ってきたということである。関東大震災、アメリカによる大規模空爆、広島・長崎への原爆投下、東日本大震災、つい最近では御岳山の爆発。こういう厳しい自然環境で、日本人は生き延びてきたのである。これは、他の国家、民族では体験できていないことである。だから、祈りの生活が根底にあるのである。日本人には。仏教、神道以前から、古層の信仰が日本人にはあったのではないのかと思っているからである。そういうことを専らにして、あちこち彷徨させていただきながら、還暦以後の生活を送らせていただいている。22歳までは、人生の基礎を学ぶ時期。23歳以降は、ばりばり働く時期。家庭や妻子を持って、それこそモーレツに働くのである。それが40年近く過ぎて、退職してから、今度は人生の終わり方を学ぶのである。生涯学習である。そうやってきたのである。ボクは。人間は、生き延びるだけではないからである。お仕舞いの仕方も学ぶことである。この厳しい自然環境の中で、我々の先祖たちは、どのように考えてきたのか。終わりになったらどうするのか。どうやればいいのかということをである。
明日から、そんなことをちょっと考えてくる。ヨガでもやりながら。(^0^)
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