入浴の友をしてくれていた本(ピンクの風呂で)
濱嘉之先生の「列島融解」なる小説を読んでみた。というより、最近ずっと風呂の中で入浴の友をしてくれていた本である。推理小説なのだが、これがすこぶる面白い。
東日本大震災以来の政界、財界、原発問題等々の話題がところせましと登場してくる。
いろいろな方の読後感もインターネット上は、いろいろあってちょっと評判も良くないのだが、私は面白かった。
筆者は、元警察官僚であって、しかも中枢部にいたらしい。これが面白いのである。警察官僚が、どのように動いて、国家の危機に対応していたのかということが裏側からよくわかる。だから面白いのである。これは当時のマスコミには書かれていなかったことであるからだ。さらに中国との関係も、なるほどと思う。中国は資本主義国家ではない。だから、我々自由主義経済を国是としている日本とは違っていて当たり前である。それを明確に書いてくれたなぁと思う。
こういうスタンスは、私の好むものである。
一方的な書き方でもって、国家のことを書いているマスコミは信用できない。政党団体もそう。
ま、だから情報収集が重要である。もっとも一人ではできないけれども。
ともかくこの小説は、以下のような内容である。
内容の紹介(カバー裏面より引用)
『東日本電力社員を経て衆議院議員となった小川正人は、未曽有の大震災後、日本が直面するエネルギー問題に真っ向から取り組んでいた。原発の行方と、代替エネルギーの可能性は、停滞した経済は復調し、安全は守られるのか。日本自由党政権となり激動する政財界を見つめながら、この国のかたちを描き直す意欲作。』
どうであろうか。
なかなかのものである。さらに濱嘉之先生の他の小説に出てくる警察官僚は、特に情報収集が実に近代的である。ビックデータの活用法が書かれている。つまり、犯罪捜査のためにどうやっているのかがよくわかるようになっている。コンピュータを使った捜査方法がすばらしいのである。さらにハニートラップ。これも正面から扱った推理小説は読んだことがなかった。もっとも、私は文学に関して素人だから、こんな気楽なことを書いていられるのだろうけれども。
しかし、冴え渡る分析である。
こういう方々によって警察官僚が構成されているのだとしたら、なんと恐るべき集団であろうか。悪い事はしない方がいいという見本である。
たぶん、浜嘉之先生は勉強が大好きなんだろう。でないと、ここまで鋭く分析した小説が書けるわけがない。
この小説をタダ単に推理小説だからとバカにしていると、時代に遅れてしまうとまで私は思う。世の中のことを知らないで、そのまんまジジイになった私としては反省するしかないような小説である。こういうのはあまり良く無い読み方なんだろうが、まさか、今更恋愛小説を読んでマニュアルとするわけにもいかないしねぇ。そんなことは不可能だから。
つまり何を言いいたいのかというと、情報収集も一点に限ってやらないということである。それを言いたいのである。新聞や、テレビや、週刊誌や雑誌、インターネットでもってことたれりとしてはいけないという自分の反省である。
これまでそれで満足してきたからである。
分厚い研究書や解説本を見て、それでもって満足してきた。
もっともっと範囲を広げていかなくちゃならんですな。
入浴の友なんてブログに書いていると、濱嘉之ファンから叱られてしまうのかね?たぶんそうだろうねぇ。失礼だとか言われて。
しかし、風呂の中では別にすることもないし、じっとしていても面白くもなんともない。あったまったら、浴槽から出て身体を洗うだけ。それに私の家の浴槽はデカイ。色はピンクである。これまた楽しい浴槽なのだ。作ったときは、違和感があったけれど、今はもう慣れっこになってしまった。もうこれでないと、幸せ気分を味わえない。
なぜか。
「ピンク」だからである。
ピンクは、幸せを呼ぶ色である。
一日の終わりに、良い気分で身体をあっためて、清らかに就寝してしまうってことがどんなにありがたいことであるか。それをしみじみ最近は感じているのだ。
ま、濱嘉之先生のホンとはなんの関係もなくなってしまったが。
最後は。
☆
今日はこれから、古文書講座である。
これくらいにする。
また午後からでも書いてみようっと。(無理かな・・・無理はしないけど)
では出かけますので。
(^_^)ノ””””