もう十分惚けているってか?
故郷みちのくの徒然はなかなかのものだった。
紅葉も美しく、素直にいいもんだ、いいもんだとつぶやいてきた。別に他意はない。旅の徒然である。しかも故郷である。故郷の紅葉を眺めて、後、何回見る事ができるだろうかと思うだけである。
今更大都会に興味関心は無い。まったく無い。うっとうしいだけである。大きな建物にも関心は無い。ナントカツリーとかの鉄塔にも行ったことが無い。行く気もしない。
大都会の方々というのは、紅葉とか落葉とかを見て何を感じるのだろうか。まさか、紅葉は人生の落後者、落葉は死んだ葉っぱだから、あんなふうにはなりたくねぇって思っていたら、世の中おしめぇである。まさかねぇ~。そんな人もいるのかな?わかんねぇけど。
他人がどう思おうと関係ないけど、あまりにも生きてバリバリ稼いでいる人だけが価値があって、その他の人間には生きる資格もねぇっていうことでは、いかがなものか。成果主義から言ったら、私なんぞなんの成果もあげていないし、イテもイナクテモどっちでもいいようなもんだ。
だからこんなくだらないブログなんか書いているのだ。
しかし、である。これはある意味自分のために書いているのであって、完全に「惚け防止」のためである。だから、あまりアクセス数が増えると困ってしまう。なかには、メールをくれたり、Twitterで取り上げてくれる人がいるが、反応はしない。
困るだけである。
なにを今更である。他人の反応のために書いているのではないからだ。文章練習のためである。成果もなんにも要らないブログである。惚け防止のためである。
?
もう十分惚けているってか?
わははっははははっはははは。
それならそれで仕方なし。いつまでも、打鍵できるように生きていきたいだけである。それだけ。夢も希望もない。その日一日生きていれば、めっけもん。夜になって、今日一日生かされてきて、ありがとうございましたとやっていれば幸せなんであるから。
それにしても、山形県の肘折温泉は良かった。
旅館の女将の優しさにこころ打たれてきた。ナビだよりで、ずっと東北自動車道を北上して、それから山形道に入って、あるインターで降りたのである。事前に電話で道順も聞いていた。***から入ったらダメですよと言われていたのに、それをすっかり忘れてダメコースを選択してしまったのである。
つまり迷子になってしまったのである。
途中、ローソンで道をお聞きした。店員の方が大変親切で、こっちは故郷であるから、東北弁で喋っていたのである。そんなジジイにも親切に、地図まで書いてくださった。あああああ、故郷はいいもんだと思った。
肘折温泉に近づいてきて、温泉街に入ってからまた迷子になってしまった。道が細い。まことにまことに細い。それで、宿に電話したのである。入っていけない道を入ってしまったらしい。ダンダン道が細くなって、とうとう行き止まり。川の側の道で、あと、10センチで川底に墜落となってしまうくらいになって、立ち往生。そしたら、行き止まりの道の向こうから、「あららららららら・・・」という声。宿の女将であった。
「こんなところまでよく入ってきたもんだなっす・・」と言われてしまった。
それから、川の反対側に軽トラックが止めてあったので、女将がその所有者を知っていたから、その家まで連絡をしてくださって、軽トラを移動してもらって、やっと脱出できたのである。
さらに「わたしもお客さんのクルマに乗って案内します」と言われるのである。
こういうのを感謝感激というのであろう。助かった。助からなかったら、今頃、こうやって打鍵していられるわけもない。
惚けジジイだから、どうしようもない。確かにどうしようもない。
だったら、出かけなければいいと言われそうだ。しかし、まだ元気なうちは、driveもしたい。さらに家に引きこもりでも仕方なし。
草の枕を旅の友として、せめて死ぬまでは旅をし続けたい。
その日の女将の料理は簡素だが、実に美味しかった。山菜中心で、こころが籠もっている。クチのききかたも、懐かしくて、美しい。部屋は古かったが、こころがあったまった。部屋にもうストーブが用意されていたけど、それだけであったまったのではない。人情にあっためていただいたのである。部屋は全部で、6室。温泉は三つもあった。入り放題である。源泉掛け流しであるから。
次の日の朝に、六時から朝市が行われているというので、行ってみた。農家の方々が、山菜中心のまるで宝のような食材を売っておられた。さっそく古女房ドノが、ずいきの甘酢漬けを買った。これは珍品である。喰ったことがなかった。
そして今朝千葉の家で喰った。
美味い。
実に美味い。
まだまだ故郷のことを知らないなぁと思った。
来年も元気でまた行きたい。
肘折温泉にである。
さ、今日はこれから古文書講座に出かける。
夜は、中国語講座。
中国語講座も風前の灯火であったのだが、自主講座として、我々の会費で運営可能となった。中国人女性獣医師の先生のご厚意である。ありがたいもんである。これでまたホンモノの発音が聞ける。
それでは、これにて。
(ToT)/~~~