リタイアして、「オレは忙しい」「オレは能力がある」「だから評価して欲しい」と言っていたら、バカ基地外の類いである。ゆったりと過ごしていたら、病気にもならない。病気にならないというのは、国家にも家族にもご迷惑をおかけしないということである。そして老人大学で惚け防止のために、勉強していたら実にいい。
老人大学に今日から登校する。進級できたからである。ありがたいもんである。こんなバカジジイでも進級させてくれたからである。しかし、完全な大学でも学校でもなんでもないから、あまり気負って登校する気持ちはまったくない。
さんざん書いてきたように、老人たちと雑談して、ためになる話を聞いてノートにメモしてくるだけである。それにカネがかからない。年間学費一万五千四百円である。一ヶ月千円ちょっとである。ありがたいこと限りなし。
ま、あまり銭勘定は得意でないのであるが、こんなボキでもこれがスーパーのバーゲンよりもお得であることは理解できる。
そして、ご学友様たちと歓談してくればいいのである。しかしである。ダンダン入学してくるご老人が減っているのだ。さらに、ボキみたいに中途退学するご老人もいる(某大学大学院を退学したから)。先細りである。それをである。なんとかせんとアカンと思っている御仁もいる。いるが、そもそもニーズのない組織は、どうあがいてもダメなものはダメである。
相当にすぐれた最高経営責任者が、いろいろな場面でもって、活躍していたらなら話は別である。福澤諭吉のようにである。慶應大学までとは言わないまでも、老人大学がそれでもってV字回復するかもしれない可能性はあるからだ。
しかも、千葉県の方針で老人大学に学ぶご老人は地域のリーダーになって欲しいのだそうな。これってナンカの勘違いではないかと我が耳を疑ったこともあった。冗談だろうと思った。もしそれを老人大学の存在理由にしているのだったら、県庁マンはなんか勘違いをしている。ご老人の実態を知らなすぎる。いかにも若い現役世代の考えそうなことであると、ボキはせせら笑っているのだが。
リタイアしたご老人が、なにを今更血迷ってリーダー競争をしようというのか。地域のリーダーになってなにをしようというのか。そんなもんは若ぇモンに任せていればいいのだ。
リーダーシップということは、再度競争社会に身を置くことになるからである。
そうすると自称リーダーシップをとっているつもりのご老人たちは、周囲を叱責し始める。おめぇのせいで老人大学が滅びるではないかという論法である。なぜ毎回出てこないのだ?とか、登校拒否している場合か?とか、その登校時の服装はいけないとか、うるさく言ってきてしまう。
勘違いである。
そんなことは、言っちゃぁいけない。学校でも、登校拒否の生徒に叱責したりしない。ゆっくり原因をさぐって、丁寧に対応している。それをである。いきなり、当事者責任というのでは言われた方がたまったもんではないだろう。
しかも、全員リタイアしている方々である。それなりにご活躍してきた方々である。尊厳というモノがあるのだ。それを踏みにじってはならない。
目標が老人大学の永続というのにあるのなら、もっと別の観点からリサーチすべきであって、あまりにも単純すぎる。
中退していく方々が多かったからである。ボキも班長をやらせていただいているので、心配していたからである。原因は様々である。配偶者の病気というのも深刻な理由である。それでもっていなくなってしまうご老人もいたからだ。
理由はさまざまなのである。
そして、老人大学だからこそ、ボキも含めて予定がない。いきなり役員会をやるからということで呼び出される。明日来いとかということである。こういう予定は、ボキの現役時代は一ヶ月前におこなっておくのが常識であった。だから、いきなりだと困る。しかも、ボキはあちこち日程を調整して老人大学に登校しているのである。
いろんなバイトをやっているからである。
明日も某大学で授業をやってこなくちゃアカンし。さらに打ち合わせもある。夜は学習塾である。むろん、準備なしに出来ないバイトである。つまり教材研究をしていかないとできない。某大学の場合は、パワーポイントを使っているから、これも毎年作成しなおしているから大変なのである。作動確認もしなくちゃいけないし。
そういうことを初めて一昨日は役員トップに申し上げた。
かなり暇だと思っていたらしいからである。そしたら古女房ドノに言われた。
「アンタ、オレは暇だ、なんもやることがないって言ったんでしょ」と。
そうなのである。そう言った。確かに言ってしまった。
しかしである。
リタイアして、「オレは忙しい」「オレは能力がある」「だから評価して欲しい」と言っていたら、バカ基地外の類いである。
そんなものから逃れたからリタイアしたのである。
そこんところを勘違いしたくはないものである。
ゆったりと過ごしていたら、病気にもならない。病気にならないというのは、国家にも家族にもご迷惑をおかけしないということである。そして老人大学で惚け防止のために、勉強していたら実にいい。
お後がよろしいようで。
じゃあねぇ~。
Bye-bye