羽生善治 & 井山裕太 & 仲村薫
2019年1月9日(水)
囲碁の世界で凄い人が出てきました。中村薫(すみれ)さんという何と9歳の「女の子」! 4月には10歳になっているのですが、プロになるということです。
1月6日の朝日新聞です。
プロ棋士採用に当たって、張栩名人と対局しましたが、名人をして「恐ろしい」と言わしめたほど強いいんです。井山5冠とも対局しましたが、5冠も「恐ろしい」と言っています。神に対する畏れに近い意味ではなかろうかと思います。
「中学生のうちにタイトルを取りたいです」とは、彼女の抱負ですが、いやー実現するかも知れませんぞ。そうなると、こりゃ、将棋の藤井聡太7段の衝撃の比ではなくなります。
ただ、女性でタイトルを取った人はいないんですね。将棋は特にそうですが、囲碁も男女の力が圧倒的に違います。何故か?恐らく多分それは、狩猟採集生活からのDNAからにあるのではないかと思います。男性は狩猟をする訳ですから攻撃的になります。囲碁・将棋は相手を攻撃するゲームであります。
一方、将棋の羽生竜王がタイトルを失い無冠になりました。タイトル通産100期がかかっていましたが、持ちこされました。もっとも、各種棋戦の優勝回数が44もありますので、実質的には優に100は超えています。
羽生9段については、強烈な印象が残っていることがあります。1988年度のNHK杯将棋トーナメント戦です。当時5段の羽生善治は優勝したのですが、対戦相手が凄い、全名人経験者4人と当たったんです。3回戦で大山康晴十五世名人、準々決勝で加藤一二三九段、準決勝で谷川浩司名人、決勝で中原誠棋聖。名人経験者がトーナメントを勝ち上がって羽生と当たるという偶然も凄い。正に空前絶後でありました。
私は加藤9段との対戦をTVで見ていました。羽生が放った5二銀打! 加藤は一瞬?という表情をしましたが、流石神武以来の天才です。その恐ろしさを知り、将棋界有数の巨漢が飛びあがった(ように見えた)んです。
一方、囲碁井山5冠がタイトル43期という最多記録を更新しました。まだ29歳ですから、羽生の年令48歳までには100期を超える可能性が大いにあります。
今年は多少苦戦しています。
もう一人忘れてならないのは、将棋の藤井聡太7段です。今年度これまでのところ、32勝6敗で勝率8割4分2厘。勝ち数は3位、勝率は2位、連勝は7位という成績です。藤井7段を上回る勝率を上げている棋士がいるというのは驚きですが、その人は及川拓馬6段の8割6分2厘です。
そして最後に、囲碁初段から一向に腕が上がらず嘆いているアマチュアが一人いますです。