もみじニューイヤーコンサート
2017年1月8日(日)
33回目となる「もみじニューイヤーコンサート」へ行くのは、今年で4回目です。何時もピアニストの小山美稚恵が招かれます。とても感じの良い方とお見受けしています。
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・2017年1月7日、広島文化学園HBGホール
・ベートーヴェン ピアノ協奏曲第5番変ホ短調作品73「皇帝」、交響曲第7番イ長調作品92
皇帝は、他の協奏曲と比べても、ピアノがオケより主体というか先導する部分が多い曲と思いますが、言われているように実に堂々としていて、ピアニスト冥利に尽きる音楽ではないかと思いました。
小山の弾けるような打鍵に、時々身体がビックリ反応を示すことがありました。最前列でピアノの響板から直接打撃音を受けるのですから、私の身体もその攻撃に耐えられなかったのですね。ただ、粗も少々分かるということもありますネ。
指揮者の阪(ばん)哲朗さんという方は、名前しか知りませんでした。プロフィールを見ると、第44回ブザンソン国際指揮者コンクールで優勝しています。日本人って、何故か、ブザンソンでの優勝が多いですよね。
右隣りに座った、アラ60と思しき男性二人がベートーヴェンの交響曲の批評をしています。当然耳を傾けますワナ。何、8番が幼稚!だって? ベートーヴェンに失礼だろうと思いましたが、その後の会話を聞いていると、とてつもなく敬意を持っておられるようで、ただ単に表現が違っただけと思いました。確かに8番は他の曲に較べて軽い感じがしますが、今後評価は上がると思います。1,2,4番を評価の下位に置いた発言をしています。私も、偉大なベートーヴェンの交響曲の中で、強いて順番を付けると下位の3曲は、4→1→2となるのであります。
続いて、7番を一番評価しているかのような、話が行われています。5番と9番は一体どうなったのと思ったのですが、この2曲は別格で挙げなかったのだと思います。私も強いて順番を付けると、一番が5番で二番が9番かなと思います。
第一楽章が特に素晴らしかったです。今まで気付かなかったような強烈なスフォルツァンドに目が点になり(注 「耳が点になり」と言うべきか)ダイナミッで情熱を感じる演奏でした。第二楽章は、拍子抜けしました。ここは葬送行進曲ですので、もう少し静かで奥深い演奏を期待していたのですが、とてもあっさりした感じを受けました。
第四楽章は、クライバーの緊迫感を伴ってリズム感が盛り上がっていくような演奏と比べると、・・と、ここまで書いて比類のないクライバーの演奏と比較するのは止めましょう。阪の指揮は、各パートからフォルテッシモを掘り起こすような演奏で、私はずーっと身体が硬直した状態になってしまい、顔は真っ赤になって発熱しているのが、自分自身で分かりました。
お隣のお二人が、「ブラーヴォ」と言ったんですね。釣られやすい性格か、私もついに、ではなく叫んじゃったんです。「ついに、ではなく」というのは、5年位前、辻井と佐渡でチャイコフスキーの1番を聴いたとき、つい出たのですが、その時「これが最初で最後」でつまり「終」と思っていたのです。
アンコールは、モーツアルトのディヴェルティメントでした。温泉で冷え切って硬直した身体がほぐされるような感覚を感じました。
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