人の心に平和のとりでを築くコンサート 2016.7.10
2016年7月13日(水)
特定非営利法人「音楽は平和を運ぶ」は、2014年8月12日に設立されました。「ユニークな」音楽活動をしています。「まっとうな」と言った方が良いかもしれません。「音楽に関する事業を通して世界の平和に貢献することを目指しています。」とあります。敬意を表するものです。
その主催する演奏会へ行ってまいりました。途端にhappeningです。当日券売り場に並んでいたら、60歳程度と思しき女性が私の近くへきて、「チケットを使ってください」というのです。「買わせていただきます。」と言ったのですが、固辞されます。お礼をしたいので、住所・氏名を教えてくださいという趣旨のことも言ったのですが、これも固辞されます。私にできることといったら、深々と頭を下げることしかありませんでした。参考までに「お礼」として考えていたのは、今日の演奏会でも演奏される大地讃頌の録画BD-Rです。
チケットを貰ったことは、そういえば、過去にもありました。
1971年に東京へ行く便があり、折角なのでコンサートを聴こうとチケットを買うため、従妹と東京文化会館に並んでいたら、米軍関係者と思しき人が来て、「Give you」と言って、くれたのです。私はあっけにとられて、ぽか~んとしていたら、「英語が分からないのか」というようなことを言いながら去っていきました。まさか「Give you」が分からない訳ではありませんが、咄嗟のことで言葉が出なかったのです。「I shall never forget you kindness」とパッと言えば良かったのですが、大分通り過ぎて「Thank you」と言うのがせい一杯でした。(^_^;)
曲目ですが、ロストロポーヴィッチのショスタコーヴィッチのチェロ協奏曲第2番でした。(10月27日or28日のN響定演)
オケの音を聴いて、いつもの広響とはやはり違います。音に厚みというか膨らみというか、ありません。フライイング気味もあるし、ティンパニがちょっと遅れ気味なんですよね。ただ、ホルンはホルン惚れするほど上手かったです。アマチュアですので、立派なものです。敬意を表します。
ベートーヴェンの「合唱幻想曲」を生で聴くのは初めてです。ピアノと合唱団も加わる大編成ですので、演奏される機会も少ないです。ベートーヴェンにとって意欲的な作品であったと思います。これが、オケと合唱の交響曲の第九に繋がったものと思われます。曲そのものもベートーヴェンらしく力強いものでした。
本日のメインイベント、佐藤眞の「蔵王」ですが、自然賛歌をテーマにした曲ですね。蔵王を巡る季節感を表す曲が続き最後の早春は壮大なスケールで圧倒的な感動を受けました。
そして、最後は佐藤眞といえばお約束の「大地讃頌」です。何時何処で聴いても感動します。
私ゃ、合唱を聴いていて、人間が一番優れた楽器なのではないかと思うようになりました。これだけ表情を豊かに出せる楽器は他にはないでしょう。
最前列でした。
アンコールとして、蔵王の第5楽章「おはなし」が演奏されました。最後の「いろりのなかの松笠がまっかに燃える冬の夜」という歌詞が印象的でした。
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