水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

スタート地点

2007年08月29日 | 日々のあれこれ
 人生の中で、自分がフルマラソンのスタート地点に立つなんて、
 きっとこれっぽっちも考えてなかったでしょう。
 スタート地点に立つだけでも奇跡なのに、
 フルマラソンを走りきるなんて、さらに奇跡に違いない。
 でも、それがあなたには可能なんですよ。
 まず、スタート地点に立っている、自分を褒めてあげてください。
 そしてゴールしている自分の姿を想像してみてください。
 自分の力。
 どれくらいかなって、半信半疑でこのレースに参加したと思います。
 ゴールできるかな、途中でリタイヤしないかな。と不安でしょう。
 スタート地点に立ったあなたは、必ずゴールできます。
 なぜかって? スタート地点に立ったことで、
 すでに自分に勝っているからです。
 人間(あなた)は、捨てたもんじゃありません。
         (一ノ瀬博明氏作成『フルマラソンへの道』より)

 水道橋博士『筋肉バカの壁』に載っていたことば。漫才コンビ「浅草キッド」の一人水道橋博士(44歳)が、ある番組の企画で人生初のフルマラソンに挑戦することになった。3ヶ月あまりのトレーニングの後、いざ本番、第一回東京マラソンの日を迎える。スタート直前に、指導をしてくれた先生から手渡された言葉である。
 「進路だより」(2年生版)の原稿にしようと思い、書き写してみた。大学入試でいえば、スタートラインにあたるのは入試当日の試験開始直前だろうか。コンクールなら、演奏直前の舞台袖だろうか。なるほどそう考えれば、完走できるかどうかはその時点で決まっている。どういう結果になるかもほぼ決まっている。それまでに何をやってきたか、どうやってきたか、どれだけやってきたかの総体としてスタートラインに立つのだから、スタートしてからはそれまでの総体の延長にすぎない。練習で100メートル15秒かかる人は、スタートしてからも当然そのペースでしか走れないし、練習でハモらない和音が本番だけ美しくなりひびくことはない。あたりまえといえばあたりまえのことだ。100メートル15秒で走ってきた人が、本番故のなんらかのアクシデントで、17秒かかることはありうる。練習以上によい結果が出るということが起こりうるとしたら、きっとそれを生み出すだけの何かをそれまでにやってきたということだ。スタート地点に立つのは3ヶ月後なのか、1年後なのか。5年後の話なのか、立つ気はないのか。そしてそれは、いったいどういうレースのスタート地点を想定するのか。決めるのは自分しかないだろう。(このまま「進路だより」に使えるかな…)
コメント
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