水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

やるべきこと

2019年12月20日 | 学年だよりなど
2学年だより「やるべきこと」


授業中の様子や、休み時間のふるまいを見ていて、この生徒さんは勉強できそうだなとか、逆にちょっと時間がかかりそうだなと感じることはある。たとえば、こんな様子。


 ~ できない子を見ていると、たとえば、テキストの「最初から」問題を解く。そこでなんかお母さんが出てきて答え合わせをして、間違っているところを教えると、なんか子供が消しゴムで自分の解答をぜんぶ消して、また、なにやら正しい答えを出そうとノートに書きはじめる……。
 こんな具合に、できる親子からしてみたら、謎の行動が次から次に見つかる。まず、なぜ消しゴムを使うのだ? 間違っていたら、赤で印をつけて、別のページにまた書けばいい。圧倒的に希少なリソースは時間だ。そして、ノートというのは極めて安い。ノートを節約するために、消しゴムで間違った解答を消すという労力を投入するという、合理的なリソース配分からはおおよそ想像ができない行動を取る。それだけではない。自分が間違えた記録は、どの辺でミスをしやすいかを教えてくれる貴重な情報だ。それを消してしまうなんて、なんと恐ろしいことをしてくれるのだ。そうこうしているうちに時間切れになって、結局、最後まで終わらない。最初の簡単な問題ばかりで終わってしまった。 ~


 消しゴムをつかう、ノートを節約するといった謎行動は、やり方を知らないことの象徴だ。
 成績があがるあがらないの差は、ちょっとした行動の積み重ねで生じる。


 ~  同じテキストを勉強するにしても、できる子の場合、見た瞬間にわかる問題は飛ばす。ちょっと手応えがある問題から解きはじめる。できるお母さんが答え合わせを手伝ってくれるかもしれない。ピッピッと家事でもしながら、省エネで答え合わせを完了する。子供はそれを見て、どこを間違えたか理解する。そして、ノートの別のページにもう一度解き直す。テキストには、間違った問題にちゃんと印がついている。そして、この印がついた問題をしつこく繰り返し解いてみるのだ。そして、見た瞬間にわかる問題になれば、もう解き直す必要がないので、また、別の印でもつけておく。(藤沢数樹「週刊金融日記」より) ~


 できる問題とできない問題を区別し、「できたチェック」「できなかったチェック」をする。
 解き方を知らなかったのなら、解法を読んで理解する。わからなければ尋ねる。
 知識が足りなかったのなら、覚える。覚えるまで繰り返す。
 できなかった問題を解き直して確認する。できなかったら、もう一度勉強する。
 できたならば「できたチェック」をして先に進む。実にシンプルではないか。
 「何をやればいいですか?」という質問は存在しえないはずだ。
コメント
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