水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

秋から伸びる

2020年10月10日 | 学年だよりなど
  3学年だより「秋から伸びる」


 和田秀樹先生が「秋から実力を飛躍させる受験生」像として、次の七項目をあげている。


~ 1 合格最低点まで「あと何点?」が見えている
  2 学校に頼りきらず、やるべき勉強を自分で考える
  3 苦手に執着せず、伸びる部分を優先し、得意に磨きをかける
  4 模試の失点を細かく分析して受験対策に役立てる
  5 本番のリハーサルとシミュレーションを十分にやっている
  6 頑張りを支える生活習慣が確立している
  7 不安な気持ちを勉強の原動力に転化できる           ~


 1~4には、現時点の自分に足りないものを分析し、残された時間のなかで、必要なことをこなしていくだけという勉強の原則が表されている。
 今のみなさんの勉強は、大人が「趣味」としてやっているものとは違い、明確な期限のある課題だ。大人がしている「仕事」と性質が近い。
 就活の際に、その人の仕事能力を測る目安の一つとして受験能力が参照されるのは、そういう意味で筋が通っているだろう。
 5が示す「本番は練習のように、練習は本番のように」はあらゆることにあてはまる原則だ。
 部活動で今も現役の人たちがいるが、限られた時間の中で結果を求めるとき、練習の質の高さが大事なのは言うまでもない。
 一瞬の集中力を発揮させる土台になるのは、6・7で述べられている生活の基盤だ。


~ 秋ともなると、受験生なら誰でも不安を感じるもの。「落ちたらどうしよう」という不安と「受かりたい」という欲望は表裏一体であり、「受かりたい=勉強しよう」とポジティブな方向にもっていける人が、いわゆる「メンタルの強い人」なのだ。……不安なのは自分だけじゃない、ということを知るのも大切だ。 (和田秀樹「秋から伸びる受験生はここが違う!」蛍雪時代) ~


 精神を鍛えることが受験の目的の一つだ。
 人生というスパンで考えたら、これこそが一番と言ってもいい。
 受験勉強への取り組みが本気になればなるほど、自分に与えられた時間と現状とのギャップに不安をおぼえることが多くなる。
 それは受験生として、人間として健全な姿だ。
 先が見えない不安さえ、どうなるか楽しみな「わくわく感」に変えてしまえるメンタルに持ち込めるようになったとき、人としてのステージが一段あがっている。
 「自分の選択を正解に持って行く力」を因数分解すると、上記の7項目になる。
コメント (2)
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