水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

「ネットが崩す公私の境」の授業(3)

2021年10月12日 | 国語のお勉強(評論)
第三段落前半(9~11)


9 〈 情報発信の総量は、実は、メディア形態の技術的制約によって決定されている 〉。書物文化、あるいは、TV・ラジオ、新聞・雑誌などのマス・メディアにおける著者・情報発信者数は、〈 構造上少数たらざるを得なかった 〉。
10 しかし、〈 インターネットというメディア 〉に特徴的なのは、情報発信者がどれほど多数であろうとも、情報の非物質性、デジタル情報に特徴的な光速に近い検索能力によって、必要な情報が瞬時に取り出せる、という点にある。もし、一億人分の日記を紙メディアで集積したとしたら、目的の情報を探し当てることはほぼ不可能である。ここでは、情報量の過度な増加は、そのまま情報の有用性の減少につながる。
11 だがインターネットでは、無限に近い不必要な情報に関与することなく、適切な検索手法によって、必要な情報だけを的確に抽出することができる。したがって、このメディアでは、〈 情報の総量を制限したり、情報を内容や質によって淘汰したりする力が、働かない 〉のである。


Q12「情報発信の総量は、実は、メディア形態の技術的制約によって決定されている」とはどういうことか。(70字以内)。
A12 どれくらいの量の情報が発信されるかは、
   発信したい人の数や
   発信すべき情報の量ではなく、
   各メディアの持つ発信能力によって決まる
   ということ。

Q13「マス・メディアにおける著者・情報発信者数は、構造上少数たらざるを得なかった」 とあるが、その原因は端的にいって何か。5字で抜き出せ。
A13 技術的制約

Q14「インターネットというメディア」のもつ特徴をそれぞれ10字以内で2点抜き出せ。
A14 情報の非物質性  光速に近い検索能力

Q15「淘汰」の意味を記せ。
A15 不必要なものが取り除かれること。

Q16「このメディアでは、情報の総量を制限したり、情報を内容や質によって淘汰したりする力が、働かない」とあるが、なぜか。(60字以内)
A16 インターネットというメディアでは、
   無限の情報の中から
   必要な情報だけを的確に抽出することが
   技術的に可能になったから。


マスメディア 書物、TV・ラジオ、新聞・雑誌……
 著者・情報発信者……少数 ← メディアの技術的制約
    ↑
    ↓
インターネット
 情報の非物質性・光速に近い検索能力
    ↓
 必要な情報が瞬時に取り出せる
   ↓
 情報発信者……多数 情報の淘汰……不要
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