東京と愛知で3ヶ所の気象観測を実施している私が、
それらの地域の毎月の極値(最高、最低)から、
今年の気象の特徴を述べてみる。
まずは忘れもしない、記録的な猛暑について。
「ひぐらし」(東京都荒川区)では、
5月から10月まで6ヶ月連続で最高気温が30℃を越えた。
過去6年分の記録がある「ひぐらし」では、
10月の最高気温が30℃を越えたのは2005年も同じだが、
6ヶ月連続すなわち半年間も月最高気温が30℃を越え続けたのは初めて。
その中で8月の最高気温は39.2℃であり、これは2007年の 39.1℃を越えて最高記録。
また「ひぐらし」の月最低気温も8月は23 .9℃とこれも記録更新。
8月はほとんど熱帯夜だったことがわかる。
かように今年の”猛暑”はきちんと表現されていた。
ただし愛知(「星が丘」「日進」)ではそれほど記録的ではなく(特に8月)、
年最高気温は9月の 38.3℃だった。
8月より7、9月の方が月最高気温が高かったのはめずらしい。
ただ8月以外の月最低気温は他年より高いということはなかった。
経年的にみても気温の上昇傾向があるとはいえない。
すなわちここ6年は、温暖化もヒートアイランド現象も進行していないようである
(これらの現象は最低気温の上昇として現れるという。
ただし大都市での観測値は両者の現象の区別ができない。また気象庁の平均気温であは0.85℃の上昇という)。
東京の”気温”は異常だったが、”UVindex”は例年並で、6月に最高値を示したのはめずらしい
(理論的には6月下旬の夏至に最高値になるものだが、実際には7、8月に最高値になる)。
これは梅雨空が続かなかったためだろう。
それに対して、「日進」(愛知県日進市)では8月に 14.5 という観測上の最高値を記録した。
「日進」は「ひぐらし」や「星が丘」(名古屋市千種区)より空気が澄んでいるせいか、
いつも一貫してUVindexが高めだが、こんな高い値は初めて。
観測値で経年傾向がみられるのは、「ひぐらし」での”最低湿度”の低下傾向(年平均で20%を割り、18%)。
東京の一年を通じての”乾燥化”は、気象庁のデータでも確認されている。
湿度が低いと、夏は体感気温(不快指数)が上がらないが、冬は火災とインフルエンザの危険が増す。
愛知の2ヶ所は、それぞれ3年分のデータしかないが、
その間、一貫して最低湿度の年平均値が上昇している。
すなわち、東京とは逆に”湿潤化”が進んでいる
(年平均30%を越えた、すなわち最低湿度は東京より10%以上高い)。
ということは、愛知は東京に比べて、夏は気温の割りに体感気温(不快指数)が高く、
冬は火災とインフルエンザの危険は低いことになる。
あと面白い傾向として、日射量の増減とUVindexの増減とが対応しないこと。
たとえば「星が丘」では最大日射量の年平均値は増加傾向にあるが
(今年は太陽黒点が皆無になったのに)、UVindexは逆に減少傾向にある。
「日進」や「ひぐらし」ではこのような逆相関性は見出せないが、相関性も見出せない。
つまり地上に達する有害紫外線は増加してはいない。
あと日射量とUVindexとの関係から、夏は冬よりも日射量の割りにUVindexが高い、
すなわち短波長の紫外線の割合が強いこともわかった。
夏は紫外線対策が必須であるといえる(特に、東京から南の大都市外の地域)。
それらの地域の毎月の極値(最高、最低)から、
今年の気象の特徴を述べてみる。
まずは忘れもしない、記録的な猛暑について。
「ひぐらし」(東京都荒川区)では、
5月から10月まで6ヶ月連続で最高気温が30℃を越えた。
過去6年分の記録がある「ひぐらし」では、
10月の最高気温が30℃を越えたのは2005年も同じだが、
6ヶ月連続すなわち半年間も月最高気温が30℃を越え続けたのは初めて。
その中で8月の最高気温は39.2℃であり、これは2007年の 39.1℃を越えて最高記録。
また「ひぐらし」の月最低気温も8月は23 .9℃とこれも記録更新。
8月はほとんど熱帯夜だったことがわかる。
かように今年の”猛暑”はきちんと表現されていた。
ただし愛知(「星が丘」「日進」)ではそれほど記録的ではなく(特に8月)、
年最高気温は9月の 38.3℃だった。
8月より7、9月の方が月最高気温が高かったのはめずらしい。
ただ8月以外の月最低気温は他年より高いということはなかった。
経年的にみても気温の上昇傾向があるとはいえない。
すなわちここ6年は、温暖化もヒートアイランド現象も進行していないようである
(これらの現象は最低気温の上昇として現れるという。
ただし大都市での観測値は両者の現象の区別ができない。また気象庁の平均気温であは0.85℃の上昇という)。
東京の”気温”は異常だったが、”UVindex”は例年並で、6月に最高値を示したのはめずらしい
(理論的には6月下旬の夏至に最高値になるものだが、実際には7、8月に最高値になる)。
これは梅雨空が続かなかったためだろう。
それに対して、「日進」(愛知県日進市)では8月に 14.5 という観測上の最高値を記録した。
「日進」は「ひぐらし」や「星が丘」(名古屋市千種区)より空気が澄んでいるせいか、
いつも一貫してUVindexが高めだが、こんな高い値は初めて。
観測値で経年傾向がみられるのは、「ひぐらし」での”最低湿度”の低下傾向(年平均で20%を割り、18%)。
東京の一年を通じての”乾燥化”は、気象庁のデータでも確認されている。
湿度が低いと、夏は体感気温(不快指数)が上がらないが、冬は火災とインフルエンザの危険が増す。
愛知の2ヶ所は、それぞれ3年分のデータしかないが、
その間、一貫して最低湿度の年平均値が上昇している。
すなわち、東京とは逆に”湿潤化”が進んでいる
(年平均30%を越えた、すなわち最低湿度は東京より10%以上高い)。
ということは、愛知は東京に比べて、夏は気温の割りに体感気温(不快指数)が高く、
冬は火災とインフルエンザの危険は低いことになる。
あと面白い傾向として、日射量の増減とUVindexの増減とが対応しないこと。
たとえば「星が丘」では最大日射量の年平均値は増加傾向にあるが
(今年は太陽黒点が皆無になったのに)、UVindexは逆に減少傾向にある。
「日進」や「ひぐらし」ではこのような逆相関性は見出せないが、相関性も見出せない。
つまり地上に達する有害紫外線は増加してはいない。
あと日射量とUVindexとの関係から、夏は冬よりも日射量の割りにUVindexが高い、
すなわち短波長の紫外線の割合が強いこともわかった。
夏は紫外線対策が必須であるといえる(特に、東京から南の大都市外の地域)。