二週間連続の日曜出勤だったので、授業期間中ではあるが慰労を求めて、もともと授業のない月曜から一泊で、愛知県の南端・伊良湖岬へ行った。
翌週の海の日を意識したわけではないが、夏の海をまずは拝みたく、そしてかの地の「大アサリ」を思いきり食べたかったから。
伊良湖は遠州灘を画す渥美半島の突端にあるので、陸地経由だと愛知東端の豊橋まで出て、そこから”peninsula”という英語の方がぴったりの渥美”半島”をひたすら走り続けなくてはならない。
なので、割高にはなるが、名古屋に近い知多半島から船で三河湾を縦断して伊良湖に達するルートを選んだ。
知多半島の南端の師崎(モロザキ)港からはフェリーが出ているが、あえて車で行く必要はない。
その手前の河和(コウワ)港から人だけを運ぶ小さい高速船が出ているのでそれにする。
夏の海を見るなら、海上に出る船の上が一番。
河和港から出る船は、三河湾上の島を巡る便で、平日午後だったこともあり、学校帰りの高校生が多かった。
日間賀島や篠島に住んでいる高校生は毎日この船で往復するわけだ。
静かな三河湾を快走し(写真)、二つの島に立ち寄って高校生を降ろした高速船は50分ほどで大きなフェリーが並んでいる伊良湖港に着いた。
県内の移動ながら、船旅が入るとはるか遠くに来た気になる。
宿とした休暇村伊良湖は、温泉ではないが、3つある浴槽は薬湯などになっているので、温泉気分で何度も入る。
特に全身に泡がつく「炭酸泉」がいい。
炭酸泉は実際の温泉としても効能が明確でありながら、天然の炭酸泉は少ない(大分の長湯温泉が有名)。
”なんちゃって温泉”を作るなら、ぜひ炭酸泉にしてほしい。
そして夕食のバイキングには、ハマグリ大の名物”大アサリ”の網焼きをたらふく食べる。
単なるバイキングでは個性がない。このように地元の名物をその中に加えてほしい。
昨年と違って今年は、同じ地元名産のマスクメロンはなかった。
実家への土産に1玉送った。
翌日は、ローカル路線バス(伊良湖岬発豊橋行き)で渥美半島の付け根の田原まで乗り、そこからは気分転換に豊橋鉄道に乗り換えて豊橋まで出た。
大アサリを食べ、炭酸泉の泡に浸かり、地元の人が利用する船・路線バス・私鉄と乗り継いだ一泊の旅。
旅番組にでもなりそうな内容だった。
次回は、伊良湖岬の向かい側にある神島(三重県)に行ってみたい。