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山手線探偵 七尾与史

事務所の家賃が払えないという理由で山手線内で営業している自称「山手線探偵」の主人公が、山手線駅構内やその周辺で起きた痴漢詐欺事件、迷子犬捜索を解決、さらにそこから過去に山手線駅で起きた転落事故の真相をあぶり出す。真相にたどり着くまでのプロセスがかなりの御都合主義だし登場人物のキャラクターが極端だったりで、リアリティよりも楽しさ重視が鮮明。本書の感想とは関係ないが、読んでいて山手線に関する疑問が2つ湧いた。1つ目は山手線に乗ると車両を乗り換えずにそのまま何周もできるのか。2つ目はその時の料金はいくらなのか。1つ目の疑問は、長年山手線を利用していてホームで車庫に入るとか回送車を見かけたことがほとんどないので多分何周もできるんだろうなぁと思ったが、案の定始発からほとんど終電まで運行している車両があり、最大10何周もできるらしい。2つ目の疑問は、ネットで調べたが完全にこれが正解という答えにはたどり着けなかった。電車運賃は乗車駅から降車駅の最短ルートで決まるのだが色々例外規定があり、そのどれをどのように適用するかで答えも違うようだ。多数意見としては「乗り放題切符」の料金を払わなければ何周もしてはダメ、犯罪になるということのようだ。(「山手線探偵」 七尾与史、ポプラ文庫)
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