アップルパイと戦う

2024-09-05 06:22:04 | その他旅行き
旅はこの日で終わり。
松本駅に向かいつつお昼を食べるお店を探すが通り道に空いてる蕎麦屋はなく、結局駅そばで簡単に済ませてしまった。
帰りの電車まで時間ができたので、連れの気になるアップルパイの店に行くことになった。
駅まで帰って来ていたが、またなわて通りの方に戻ることになり、事前に店の場所を知っておけば良かったと後悔。
まあ、時間はたっぷりある。



お店は女鳥羽川の横にあるビルの5階。
エレベーターに乗る段になって、スマホで場所を調べていた連れが今日はお休みかもしれないと言い出す。
月・火・水曜 定休日とあるらしい。
暑い中往復したのに時間と体力を無駄にするのかと暗い気分になりかけたが、店の前に行くと営業していることが分かりホッとした。
月曜日だったが祝日なので営業したのだろう。



ショーケースには三種類くらいパイが置いてあり、一番オーソドックスなアップルパイとアイスティを注文し、角の席で涼みながら待った。
まずアイスティがやってきて、成分が抽出されるのを待ち、氷入りのグラスに注ぐ。
とても美味しい紅茶だった。
そしてパイがやってきた。
持ってきてくれたパイを見て、思わず「うわ、食べ切れるかな」と口をついてしまった。
大きなお皿に長辺18cmくらいある三角形が乗っていた。
さっきサンプルを見たくせにその厚みに驚く。
パイ生地の間にこれでもかというくらいリンゴの蜜煮が詰まっていた。
持ってきてくれたお姉さんは、「意外とペロリといけますよ」とおっしゃるが、さっき食べた駅そばのかき揚げが胃を占拠している。
甘いものは別腹と言うが、この量は無理ではないかと血の気が引いた。



勝ち目の無い戦いに赴く気分で、いざ。
フォークを入れるとパイの膜がしっかりしていて、すんなり切れず中のリンゴがむにゅっと溢れ出た。
バターたっぷりでパリッと砕けるものと想像していたが、全然脂っぽくなくナイフが欲しい。
口に入れるとほんのり温かく、リンゴの蜜煮は甘くなかった。
いや甘いのだがリンゴの自然な酸味が主体で甘味は後ろに控えている感じ。



もっと脂っぽく甘ったるいイメージがあったので、量を食べるのはしんどいなと思ったのだが、これだけさっぱりしていれば大丈夫そうだ。
戦況好転。
アイスクリームも付け合わせの身分をわきまえており、程よい甘さ。
バニラの粒が点々と見える。
こちらもいい素材で作られているのだろう、嫌味が全く無い。
リンゴはなんだろう。
この厚みにするにはこのパイ一切れで1個以上使っているのではないだろうか。
しっかりしたパイ生地はリンゴの酸味と甘味をリセットしてくれて、確かにお姉さんの言う通り次々と口に入れる事ができた。



紅茶は詳しく無いが、アイスティもこのパイに合うような葉っぱと淹れ方をしてるのだろう。
まったく喧嘩することなく喉を潤してくれた。
とてもいいお値段だったが、この内容だったらなるほど納得だな。
アップルパイの認識を変えさせられた。
がっつり甘いモノを食べたい甘党には物足りないかもしれない。
帰りにお店のお姉さんに、全部食べれましたねと微笑まれた。





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