よし坊のあっちこっち

神出鬼没、中年オヤジ、いや、老年オヤジの何でも有りブログだ!

ニッポン道中記 (1)たかがカレー、されどカレー

2011年08月28日 | いろいろ
3年ぶりで日本へ行った。前回は大阪に着くや、パスポート、運転免許証等盗難に遭い散々だったが。

さて、アメリカでは車に乗るばかりにて、足腰弱る中、毎日なにやらかにやらで外を出歩き、足腰の衰えを痛感、夕方には足が棒となる状態で、あー、情けない、の一言。通勤していた頃を思い出す。満員電車で足を踏ん張り、揺れるたびに押しくら饅頭、確かに一日の間に歩く量はそこそこで、アメリカの比ではない。

カレーの事。我が家の食卓にカレーが出れば、それは紛れも無く「ご馳走メニュー」の一つである。外に出ても、カレーはとりあえず食べやすい。と言うことで、どこで食べるか。ピッコロか、サンマルコか。

家の近くにピッコロがあったはずで、探したがない。探し回った挙句に、ココ一があったので入る。5段階の辛さ選択で、娘はレベル2、よし坊は3。ご飯の量は意外と多く、レベル3は結構、と言うか相当辛い。辛いもの好きの我が家だが、レベル3が妥当な所と判断。

数日後、大阪でサンマルコに入った。ここが好きなのは、カレーもさる事ながら、お供についてくるキャベツのピクルス。これが何やら甘酸っぱくて美味しいのだ。しかし、今回味わったのは、ただ酸いだけで、昔の味ではない。これは、たまたま入ったお店がそうなのか、それとも全体がそうなのか。このピクルスの一件で、サンマルコはよし坊のリストから脱落した。残念。

たかがカレー、されどカレー。そういえば、昔キューバに行った時のカレーは格別であった。

ゴビンダさんの事

2011年08月13日 | いろいろ
先日、東電OL殺人事件で逮捕、判決後収監されていたゴビンダさんに、再審の可能性が出てきたというニュースが流れたが、大変結構な事で、是非再審が実現することを願っている。

この事件の後に、ノンフィクション作家の佐野真一が「東電OL殺人事件」を世に出した。これを読むと、どう考えても誤認逮捕が濃厚で、こういうとき、外国人とか、前科者は決定的に不利である事がよく分かる。それにしても、一貫して無罪を主張しても、一度決められた検察によるストーリー、所謂でっち上げの内容通りに事が進み、それに基づいて判決が出てしまう。これも、例の村木さん事件以来、次々と明らかになる検察や警察の不始末のひとつに数え上げられる可能性は大きい。

ゴビンダさんは、既に10余年も刑に服しているわけだが、まさか、世界一優秀で、新設で、普通の正義がまかり通っているはずの、日本でこのような目に遭うことなど想像もしていなかったであろう。晴れて無罪となった時の、彼の日本とのスタンスを是非聞いてみたいものだ。

それにしても、慶応出身の才媛が夜はストリートガールに変身する様は、人間の不可解な業を思わざるを得ない。人間とは、臍の上の理性と臍の下の動物性の葛藤の中で日々生きているようなものなのかも知れぬ。二つの境界線は非常に曖昧だから、ちょっとしたことで理性が負けるのだろう。映画の世界だが、例えばフランス映画の「昼顔」に描かれている女性の娼婦性。女性の不可解さは奥が深い。






映画三昧 - The Counterfeit Trator(偽の売国奴)

2011年08月06日 | 映画
スパイ小説も映画も、第一次及び第二次大戦下でヨーロッパを舞台にしたものが、圧倒的に面白い。だから製作も必然的にヨーロッパ物となる。007張りの派手なアクションも悪くはないが、淡々と描かれる中でのスリルとサスペンスが最も良い。そして、ヨーロッパを舞台にするならば、Spyと言う言葉よりは、フランス語から来たEspionageの方が、響きがピッタリくるような気がする。

昔、日本で観た映画に「偽の売国奴」と言うのがあった。ウィリアム・ホールデンとリリー・パルマーの主演だ。何故この映画が印象に残っているかと言うと、最後の方でリリー・パルマーが鉄格子の中から、冷酷にも去っていくホールデンに助けを求めているシーンが脳裏にこびりついているからである(実はこのシーンは記憶違いであることが今回分かった)。

物語は、中立国スェーデンのビジネスマンが、ナチス協力者にでっち上げられ、否応なしに連合国側のスパイにさせられる。スパイとしての協力者達へのツナギのサインも古典的で良い。コペンハーゲンではナチスの将校に街で見破られるが、レジスタンスの咄嗟の抵抗と反ドイツの市民達の自転車による妨害も小気味良い。レジスタンスの協力で最後はスェーデンに帰る話だ。

「偽の売国奴」の原題名は何だったのか、思い出せないので、ホールデンの作品から辿って、ようやく、Conterfeit Tratorに行き着いた。実に40数年ぶりにこの映画を観たが、その面白さはいまだに衰えていない。

問題の記憶違いのシーンは、パルマーが処刑されるのを目の前にして、鉄格子のJailからホールデンが彼女の名前を叫ぶ場面だった。何故、逆のシチュエーションと言うか、パルマーが鉄格子の中で、ホールデンが去って行くシーンになってしまったのか、分からない。

ホールデンといえば、ヘップバーンと共演した「麗しのサブリナ」とか、西部劇で意欲的な作品に仕立てたペキンパーの「The Wild Bunch」、もっと古いところでは「第17捕虜収容所」等が記憶に残っているが、よし坊は「偽の売国奴」が一番好きである。

アナタはヘリコプター型か、人工衛星型か

2011年08月03日 | アメリカ通信
朝のニュースをつけたら、いきなり、「 Are you a helicopter parent, or a satellite parent?」とアンケートを取る場面が出てきた。

何の話題かと思いきや、育児の話である。親としての育児の目的は、子供に「勇気、自尊心、強調心、責任感」を育ませ、生活と生存の術を身につけさせることだ、と説く。その為に親は子供とどう接するか。Helicopter型で行くのか、Satellite型で行くのか。

名前の付け方に感心する。ヘリコプター型とはよく言ったもので、成る程と思う。子供の頭上を爆音を鳴らしながら、おせっかい丸出しで子供に干渉する。この亜流がLawnmower(芝刈り)型で、いつも子供のために芝を刈ってきれいにしてあげる。Curling型というのもある。オリンピック競技にもある、円盤状の物を箒で掃きながら前方に移動させるやつだ。子供が危険でないように、年柄年中、子供の周りに纏わりつき、危険そうなもの、変なものを取り払ってあげるタイプである。要するに過保護である。

このタイプでは、上に掲げた育児の目的は達成出来ないのだが、今のアメリカでは、このタイプが断然増えているそうな。子供の就職には、事細かに口を挟み、場合によっては給料の交渉にまで親が乗り出すという話がある。日本とアメリカ、就職事情は正反対と言ってもいいくらい違うから、日本では起こりにくい話だが。

逆に日本の大学入学に親が付き添う風景は、ヘリコプター型と言えよう。アメリカも大学の入学式や卒業式に親が参加するのは多いが、日本のそれとは雰囲気が全く違う。特に卒業式は、ファミリーや知人が挙って祝福する慣習が伝統として築かれている感じで、ヘリコプター型云々とは異なるようだ。

これらのいずれも過保護型に対し、人工衛星型というのがあって、不干渉型の育児タイプを意味する。不干渉と言っても見向きもしないのではない。遠くから子供を、注意して見ているが、いちいち手取り足取りで接しない。但し、本当に助け(Rescue)が必要になれば、そこで手を差し伸べる、と言うもの。

いずれにしても、育児のタイプは、ヘリコプター型と人工衛星型を両極として、その間のどこかに皆当てはまるらしい。だから重要なポイントは、そのバランスの取り方にあると言う。子育て、簡単と言えば簡単、難しいといえば確かに難しい。


車の修理屋さん

2011年08月01日 | アメリカ通信
2000年モデルの4Runnerが、11年目に入り、通算マイレージは21万マイルを超えた。キロで言えば、33万キロを乗っている勘定になる。

アメリカは、日本のバカみたいな車検制度なんかないから、気が楽だ。日本の制度は何と不合理なのだろうと、つくづく思う。どんなに車社会になっても、日本では車は贅沢品に数えられ、どんなに車の性能が進歩しても旧態依然たる時代遅れの法律を当てはめ、庶民は、不必要な過剰車検制度でお金を取られる。これ一つをとっても、システムがすっきりしない。それは、社会全体のシステムの不明朗さを物語っているようで、実に日本は暮らしにくい国のように見える。

オイルチェンジだけは、トヨタのディーラーでやる事にしているのだが、なぜかと言うと、良くも悪くも、ディーラーは必ず修理個所を見つけて指摘してくれる。但し、この指摘を鵜呑みにするのは愚の骨頂というやつで、よし坊はこの指摘をセカンド・オピニョンの為の参考にするのである。

先日も5千マイルでの交換に行った。途中で、二箇所修理する必要があるが、どうするかと聞いてきた。オイル漏れともう一つは聞いた事の無い個所のダメージと言う。全部やれば600ドル掛かるとの事だった。少し考えさせてくれと言って、オイル交換だけで済ませてきた。

さて、前から走行中の車体振動が気になっていたので、ディーラーが言うダメージ個所が本当かどうかをチェックする事も兼ねて、日頃修理に出している日本人修理屋さんに持ち込んだ。
異国の地に居る時、やはり、同国人が居ることは安心感に繋がる。狭い日本人社会と言う事も手伝ってか、やる事が丁寧だ。アドバイスも適切だから信頼感は抜群となる。

車体振動はプロペラシャフトのベアリングが破損しており、前後部のユニットを代える必要があるというので、それを修理してもらうと同時に、全体点検をしてもらった。
結果は、オイル漏れ含め、今緊急に修理する個所は見当たらないとのことで、車体振動の修理だけで済んだのだ。要するに、ディーラーが指摘した個所は緊急的に修理をするような状況ではないという事だった。

このご時世、どのビジネスも売り上げが落ちているから、ちょっとでも兆候があれば、緊急的にやる必要の無い修理でも、急かせてやらせてしまう。こちらは素人だから実態が分からず、ついOKを出してしまい、余計な出費に繋がる。馴染みの修理屋さんとの大きな違いだ。

修理後の試運転をしてみたが、ブレはピタッと止まっていた。久しぶりに気分爽快である。