よし坊のあっちこっち

神出鬼没、中年オヤジ、いや、老年オヤジの何でも有りブログだ!

アメリカ、メキシコ、日本

2009年06月25日 | サッカー
コンフェデレーションカップ準決勝は、無敵のスペインをアメリカが2-0で破ると言うサプライズだ。恐らくアメリカが勝ったのは初めてだろう。
それにしても、今日の守備はよくやった。点を取らなきゃ勝てないが、その後のスペインの猛攻をことごとく撥ね付け、スペインの選手の顔に苦渋の色がドンドン出てきた事を見ても、この守備が無ければ、スペインの同点或は逆転もあったと思う。

アメリカ、メキシコ、日本、どこか似ている。其々のランキング近くをいつもうろうろして、強いのだか弱いのだか分からない。そんなに強くも無いが、何となくワールドカップには行っていると言った具合だ。この中で、最近、めっきり影が薄くなってきたのがメキシコだろう。ひょっとしたら、今回は出られないかもしれないと言われているくらいだ。日本も十年一日の如き同じ課題を引きずりながら、一向に上に向いてこない。

今回のアメリカは、何といってもこの前のエジプト戦が象徴的だった。他力本願とは言え、3-0で勝って、グループ最下位から準決勝進出へと大逆転した最初のサプライズがあった。日本にはこんな迫力ある底力は期待出来まい。そして、今日のサプライズ。何せ、世界ランキング一位をゼロ封したのは大きい。

三チームを比較すると、いつも出てくる答えがある。日本、メキシコにはストライカーが何処に居るのか。しかし、アメリカには間違いなくストライカーが居る。この違いはとてつもなく大きい。

これで、アメリカが強くなったと考えるのは早計だが、日本やメキシコに無いサプライズが出来る連中だという事が良く分かる。
決勝では、恐らくブラジルとあたるだろうが、優勝しなくとも、十分だ。もっと欲張れって?いや、テングにはさせる訳には行かないから、これで丁度良い。

我が家の20日間・ネズミ戦争

2009年06月21日 | アメリカ通信
本日、20日間に渡る、憎き敵、ネズ公との戦いが終了した。勝利宣言である。

20日前、夜も12時近く、いつものようにリビングでパソコンで遊んでいると、視界ギリギリに何やら黒く走るものが見えた。目を向けると大きめの”ゴキ”がサッと動いて、一瞬にして消えた。かなり大きいゴキだ。早速二階に上がりワイフに報告だ。
「おい、すごいゴキが出たぜ、日本のゴキ並みに大きい奴だ」「そんなゴキ、アメリカでは見たことないけど」。

翌朝、ワイフが、何やら”糞跡”を発見した。台所のコーナーに細かい糞がある。何の糞だろう。
「アンタ、昨日のゴキ、尻尾付いていなかった?」とワイフ。「いや、ありゃ、ゴキだぜ」とよし坊。
その夜の事、ワイフとテレビを見ていると、目の前を黒いものが横切った。「ネズミ!!」とワイフ、絶叫調の言葉。かくて、宣戦布告された。

まず、敵を叩く為の兵力を準備せねばならない。イラク戦争みたいなものだ。早速、Walmartで、1ドル60セントくらいの一番安く、シンプルなプラスチック製のマウストラップを買った(写真のもの)。家に帰り、説明書を読むと、中にピーナッツバターを入れろと書いてある。
「何でピーナツバターなんだろう。ネズミってそんなん、好きなんか?」。ワイフすかさず「昔見たトムとジェリーの漫画で、ネズミ取るのにチーズが出てきた」。そうだったのだ、昔はチーズだったのか。いつからピーナツバターにかわったんだろうか。我が家はピーナツバターなど食べないから、代わりに粉チーズをトラップの奥に入れることにした。

翌朝からは、主だったところを入念に糞跡チェックだ。あるある。しかし、二日経ってもトラップには掛かっていない。参謀本部としては、兵力増強だ。今のアフガン戦争みたいなものだ。今度は、Home Depotで、高いトラップを二種類計8点を購入。戦費は10ドル。早速あちこちに仕掛けた。

戦火は広がっている。糞跡が広範囲になってきた。なかなか、トラップに掛からない。4日前、またまたネズ公、ワイフに発見さる。二人して掃討作戦を開始するが、何しろ素早いから、追いつかない。そのうち敵を見失った。

次の兵力増強に動かねばならない。更に別部隊をHome Depotで購入、戦費5ドル。
この時点で、アメリカ人の知り合いに有効手段を聞いてみた。しかし、ネズミ捕りトラップ以外に無いと言う。こうなったら持久戦しかない。

今朝もCSI調査官よろしく、懐中電灯をポイント、ポイントに照らしながらの糞跡チェックだ。今日は何処にも見られない。そんな日もあろうか。ってなことで、ベットから起きてきたワイフに戦線歩哨報告をしたのだが。

「アンタ、何処見てるの、掛かってるやないの」「えっ、ホンマけ?」
なんと、最初に戦線に送り出した、あの一番安い1ドル60セントに黒く、大粒な目が光っている、憎き敵がいるではないか。

勝利宣言前の会議(みたいなもの)。「最初の安いトラップだけでよかったのだ」と言うワイフ。「いや、兵力増強したからこそ、最初の兵力の有効性が出たのだ」とよし坊。かくて、戦争は終わった。これが、次の戦争の始まりでなければよいのだが。

核軍縮論

2009年06月20日 | アメリカ通信
オバマが核軍縮論を唱えたのは、悪いことではない。このところ、世界はアメリカ主導の地上戦ばかりに目がいってしまったから、オバマの宣言が新鮮に映るのはしょうがない。そして、日本は、時機到来?とばかり、核軍縮運動に乗っかろうとしている。

しかし、よく考えると、核軍縮の掛け声は、核大国であるアメリカとかつてのソ連、それに一部の大国、例えばフランス等がこれ以上核保有国を作りたくないから、一生懸命核を欲しい国々を潰しにかかってきた。が、結果は核軍縮どころか、核拡散で、インド・パキスタンまで保有するようになり、更には、イラン、ここに来て北朝鮮が派手に動き回っている。

要するに、過去の軍縮の動きは全く功を奏していないと言って良い。過去の歴史から引き出される事実は寒々としたものがある。何かポジティブな動きが出来るとしたら、不幸な話だが、再び世界のどこかで、ヒロシマ、ナガサキが起こらない限りきわめて難しい、という悲しい予想が出てきてしまう。

北朝鮮が核保有を脅しのネタに国家再建を目指していることは明らかで、彼らは核保有が絶大な力になることを既核保有国の既得権から十分に学んでいるから、開発を放棄するなど、絶対に有り得ない話だ。中国がいくら声高に叫んでも、最早北朝鮮は聞く耳を持たない段階に来てしまっている。そして、今は、中国の下にいる振りをしているが、ひとたび保有すれば、中国も手が出せなくなる。

ニュースを見ている限り、北は世界から孤立している風に伝えられるが、オッとどっこい、相当数の国と国交を結んでいるから、見くびってはいけない。

もっと早い時期に、北朝鮮の動きを潰す手はあったはずで、その意味では、アメリカ、中国、ロシアの責任は大きい。

日本と言えば、戦後、唯一の被爆国として、世界にアピールをしてきたが、それで何が生まれたのか。世界の平和に貢献したのか、出来たのか。答えは、その実感は無いと言うのが正直なところ。昔の社会党が声高に非武装中立論を唱えて終わったのと似ていて、むなしさが残る。平和憲法とは聞こえが良いが、本当にこれでいいのだろうかと疑問は膨らむ。


いいかげんに目を覚ませ

2009年06月13日 | サッカー
ワールドカップ出場を決めて、誠に結構な事で、その直後のカタール戦に大いに(?)、いや、ささやかに期待した。が、やはり、である。

ワールドカップ出場を賭け、唯それだけの目的の為のサッカー・ジャパンはいい加減に卒業しなけりゃいかん。強くも無く弱くも無く。これじゃ、そのうち飽きられる。4位以内を目指すなんて、ウソでもこんなバカな事を言ってちゃ、笑われる。

取敢えずの出場権をものにしたのだから、次は何をすべきか。本番に向けた様々な実験をしないといけない。ところが、カタール戦では、いつものお決まり定食コース。本田と松井を出したのも後半になってだ。こういう時こそ、一気通貫で、フルに使い切るとか、上背のあるストライカーを多用して、身体のデカイ外国の連中と戦う為の試しを何故やらないのか。兎に角、小さい身体でチョコマカするのはどうでもよい。実験しなきゃ駄目だ。

体力的にも劣る日本が4強を狙えるとは思えない。しからば何をやるのか、いや、やらかそうとするのか。例えば、いつのワールドカップだったか、今チェルシーにいるドゥログバ擁するアイボリーコーストが旋風を巻き起こした事がある。途中で敗退したとは言え、その存在感は確実に上がった。

強いのだか弱いのだか分からないが、いつも何となくワールドカップに出てくるなんて、面白くもなんとも無いのだ。だから成長もしない。どうして、こうも無策なのだろうか。


ドラマをキル

2009年06月10日 | いろいろ
毎シーズン、新しいドラマが始まると、一応品定めをして、その後どれを観るかを決める。たまに、ワイフに付き合って観るものもあるが。

いつも思うのは、なんやかや言っても、ははりNHKは強い。この際、民放は広告で製作し、NHKは国民の金で製作していると言う、例の議論は横に置くとして、NHKのドラマは概ね外れが無い。それに引き換え、民放のドラマは外れが多い。

連ドラもNHKのドラマは5~6回完結型で、通常のワンクールの半分にしており、観るものには丁度良い長さだ。民放の30分ドラマにも面白いのがある。今回は、遠藤憲一主演の「湯けむりスナイパー」が良い。しかも、15分単位のエピソードにしているのも小気味が良い。

観るドラマの中でも、横になってウツラウツラしながら観てもよいのと、キチンと観るドラマに分かれる。長い夜を過ごすのには、ウツラウツラのクラスも必要なのである。

二週間くらい前、たまたまオハイオの娘が帰っていたので、丁度始まったばかりの「Mr.Brain」を観た。話題(?)の「キムタク」ドラマである。
観終わって観るかどうかの評価で、娘のよし坊も、ボツ。犯人推理から決め込み迄のディテールが無いのである。その点では、以前の「ガリレオ」のほうが数段上だろう。それと、気に食わないのが、やたらゲスト級に近い俳優があっちにもこっちにも出ていて、明らかにキムタクドラマの視聴率維持が最優先命令である事を語っていた。やり過ぎもいいとこで、興味を更に半減させるだけだ。

映画三昧 -ミシシッピ・バーニング

2009年06月07日 | 映画
先月5月、アメリカの片田舎で小さな歴史的出来事があった。アメリカでも最貧の州の一つに数えられるミシシッピ州、人口7~8千人のフィラデルフィア市に、初めて黒人の市長が誕生した。

この地に黒人市長が誕生したのは特別の意味を持つ。60年台初頭、ここは、人種差別運動の先頭にいた。そして、1964年、市民運動家三人(黒人一人白人二人)が殺害されるという有名な事件が勃発したのだ。

事件は、KKK(クー・クラックス・クラン)のメンバーである、警察官が、町の教会の火事を調査に来た市民運動家3人を強制逮捕し、釈放した後、同じKKKのメンバーに手渡し、リンチ殺害したもの。教会の火事は明らかに人種差別撤廃運動を支持する教会に対する白人反対勢力の仕業である。事件は全米の注目する所となり、ジョンソン大統領が連邦捜査を支持、この事件が直接的な引き金となり、有名な「公民権法」の制定となった。その意味では誠に大きな事件なのである。

1988年、この事件を題材として出来たのが「Mississippi Burning」である。
映画では、ジーン・ハックマンとウィレム・デフォーが連邦捜査官として、活躍するのだが、この頃の背景を知る素材としては必見である。
たまにミシシッピをドライブする時、よし坊はいつも、この映画を思い出し、周囲の風景を重ね合わせる。

このような、重い歴史を背負ったフィラデルフィア市に、ジェイムス・ヤングという黒人が、僅か46票差で白人現職(3期)を破った。歴史の流れは、明らかに変わったのだと思う。今年、国家としてオバマ大統領を誕生させ、ミシシッピの片隅では、その流れを具現するかのように、新市長が誕生した。長い、長い道程である。