よし坊のあっちこっち

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映画三昧-イングマール・ベルイマンの世界

2019年10月12日 | 映画
日本では殆どATG系でしか掛からなかったベルイマン映画。スェーデンを代表するベルイマン映画は重いテーマが多く難解だ。難解、と言うのは日本人にとって、と言い直す必要があるかもしれない。神を扱っているところに厄介さがある。

「第七の封印」では中世の戦争に疲弊した世界で自己に取りついた死神と対決する。「処女の泉」では娘を姦淫殺害した若者に復讐する父親。「鏡の中にある如く」では精神を病む姉が弟を誘い禁断の関係となり、ますます病を悪化させていく。いずれの作品も神の存在や、神は助けてくれるのか、を追求するテーマになっている。

さて、ものの善悪なら並の人間でも分かるのだが、”神は存在するのか”とか”神は助けてくれるのか”といったことは、キリスト教信者以外には理解できぬ話だ。だから、ベルイマンの映画はよし坊にとっては極めて難解な映画なのである。これを観たのが高校生くらいだから、正直よく分からなかったというのが当時の感想である。今観たら分かるだろうかと考えるのだが、今観ても恐らく同じではなかろうか、と思う。