よし坊のあっちこっち

神出鬼没、中年オヤジ、いや、老年オヤジの何でも有りブログだ!

映画三昧 ー Like Someone in Love

2013年06月27日 | 映画
日本映画で英語のタイトル? しかも監督が外国人。なんだこれは?そして何よりよし坊を惹きつけたのは、そのタイトル"Like Someone in Love"だ。日本映画と言っていいのか、それとも外国映画か。いや、この際そんなことはどうでも良い話だ。

Like Someone in Loveは言わずと知れたジャズのスタンダード。エラおばさんの歌が好きだし、演奏ではビル・エバンスのピアノが心地よい。

キアロスタミと言う監督が日本を舞台に日本人のみで現代日本の世相の中のありきたりの風景の一片を24時間の流れの中で上手に切り取っている。デートクラブで働く女子大生、ストーカー的なボーイフレンド。そこに人生の最終コーナーに差し掛かった老人が割り込んでいく。

老人は今宵、壁に掛けた肖像画にも似た、そして亡き妻の面影もありそうな女子大生を買う。と言っても生々しい性的はけ口を求めている風だはない。そう、手作りの料理と上質なワインで、静かに語らいたいのだろう。誰かを恋しているような、少しときめいた気分で。Like someone in love。部屋にはジャジーなボーカルで”Like someone in love”のフレーズが流れる。憎い演出だ。

前半の「静」に対し、後半は一挙に「動」となる。嫌気が差しているボーイフレンドとのトラブルで老人に助けを求める女子大生。放っておけない老人。そして、その日が明ければ、三人の夫々に、又同じ日常が戻って来るに違いない。

余韻の残る作品だ。

開始3分で唖然、力の差歴然

2013年06月16日 | サッカー
コンフェデ開幕試合の日本ーブラジル戦。試合開始前のよし坊とワイフの予想は3-0。よし坊は場合によっては4-0も有り得ると思ったのだが、全くの予想通りの結果に終わった。

この試合、後半早々に2点目を入れられてスィッチを切った。あと1点は確実に取られる力関係なのと、どう考えても日本が得点出来るレベルには無いのは明らかだったからだ。夕方結果を確認したら大当たり。たまにゃ外れて欲しいものだが。

前半を観ただけで、日本のフィジカルが決定的とも思えるほど弱いことがよく分かる。ブラジルはボールを取ればそのままゴール前まで持ち込むが、日本はボールを持っても直ぐ取り返される。だから、中々ゴール前まで進めないのだ。ブラジルはボールを取られても直ぐ取り返す。これでは点を取れと言う方が無理である。

力負けしないのが本田一人では何ともならないのが実情だろう。フィジカルの負い目を技術でカバーするというのは理論的には成り立つが、それでは、日本はパスのスピードと精度のコンビネーションに優れているかと言えば、そうではない。日本のサッカーはパスを多用するから上手そうに見えるが、他にやれる事が無いからやっているようなもので、飛び抜けて上手なわけではない。バルサ並に出来るなら別だが、それは望むべくもない。

イタリアはたまにポカをするから、勝っちゃった、なんてことがあるかもしれないが。いや、無いな。メキシコとはドローくらいの可能性はあるかもしれない。

全敗でもいいから今後の国際試合はすべて格上と対戦してはどうか。上を目指すならそのくらいの覚悟が要るだろう。殆ど格下、たまに格上では進歩は無い。

流れが変わるきっかけ

2013年06月04日 | サッカー
ブラジルワールドカップ進出をかけたオーストラリア戦。1-0でオーストラリアが逃げ切るかと思われた終了間際に日本はPKをもらい同点とし、目出度くブラジルへの切符を手にした。

日本が押し気味に試合を進め、決して悪くはなかった。本田と長友が入ったことで、先日のベルギー戦よりはるかに動きが良かったのは間違いない。しかし、流れが変わるきっかけというのがある。

それは後半も残り15分を切った時のことだ。攻撃の前田を下げてディフェンスの栗原をピッチに送り込んだ。その瞬間、嫌な予感がした。0-0で逃げ切る防御体制に入ったのは明らかだ。潮目が変わった瞬間だ。アッと言う間に左サイドからボールを上げられ、ゴール右に吸い込まれた。川島の呆然たる顔が印象的であった。

よし坊には専門的な事は分からない。あの時点で防御体制に入るのは戦術的に常道なのかもしれない。しかし、素人から見ると、あれはいただけないのだ。どう考えても、あの交代は「点を取らなくてもいいから防御に徹しろ」というメッセージだろう。そうなりゃ、選手は後ろへ引いていく。そこを勢いで押し込まれることになる。
PKを貰ったからいいようなものの、これで負けていたらボロクソであったろう。

蛇足ながら、先日のベルギー戦は酷かった。負けているのに、ボールをキープして後ろの方でボール回しをしている。ボールを回しながら何とかスペースを作り出すつもりなのだろうが、こういう時欧米のチームは怒涛の如く攻め込む。「怒涛の如く」が日本には無い。

いつも思う。中くらいかな、日本のサッカー。もうすぐ始まるコンフェデでは何となく最下位がちらつく。たまには度肝を抜いてほしいのだが。

採用と経営者のトッププライオリティ

2013年06月02日 | ビジネス横丁こぼれ話
企業経営には、安定的売上(と利益)、コスト意識、人材の三者が不可欠だが、どれが最重要かは難しい議論だ。一般的には、売上が無ければ何も始まらない、として、どうしても販売に経営の力点が置かれがちとなる。不況や販売不振に陥ると、コスト意識はより強力になり、販売同様の力点が置かれ、人材に関しても、解雇やレイオフ等の人減らしに力点が置かれてしまう。景気回復までは採用の動きは鈍化し、いつの間にか重要度が下がる。

この“採用”に関して、人材サイト最大手のCareerBuilderが世界の十大経済大国(米、英、仏、独、日、伊、露、中、印、伯)を対象に“Bad Hire”によるコスト増を調査したのだが、採用の難しさと共に、採用への手抜きは大きなロスをも生む。

1. Bad Hireによる余計なコスト
欧米の約三割の企業が年間一人当り5万ドル以上、インドで37千ドル、中国では、企業の半分が48千ドル以上の余計なコストを強いられている。採用を一人間違えると、新人で二人、中堅で一人余分な採用をしたに等しく、大きな負担だが、売上の数字や製造コストと異なり、毎月目に触れにくいので見逃されてしまう。
2. 国別Bad Hire率(Bad Hireが有ったと報告した企業)
伯、露、印、中の所謂BRIC諸国が80%台で、発展著しい分、採用も荒っぽいと言える。次が60%台の米、英、伊である。品質に拘りのある日独が58-59%と同じような傾向を示している。
3. Bad Hireによる影響
BRIC諸国の40%以上の企業が生産性低下の影響を受けており、特に中国は57%と最も高い。米、伊が30%台で、日本は28%であった。
周囲のモラルの低下では、日、独、米、中が30%台と高いグループを形成。
Bad Hireの影響(穴埋め)で生じた追加採用や臨時トレーニングのコスト増
では、BRIC諸国の30%以上の企業から報告があり、これに米国が加わっている。日本は10カ国中の最下位、11%であった。米国が高いのは、労働市場の雇用流動性が高いからであろうし、日本が低いのは、日本独特の雇用形態(年一回の一括採用を基本とし、終身雇用型を維持)がもたらすマルチタスク人材の育成と機能的配置転換(転勤を含む)がビルトインされている為ではないだろうか。

独特の雇用システムに慣れた日系企業が世界で戦う為には、人材確保の為の“採用”という局面で相当な努力と工夫が必要となるだろう。採用の手抜きはコストに跳ね返る。