よし坊のあっちこっち

神出鬼没、中年オヤジ、いや、老年オヤジの何でも有りブログだ!

我が家の食べ物事情

2013年03月26日 | アメリカ通信
日本人にとっての食べ物のキーワードといえば、米、魚、味噌汁、醤油。麺類あたりだろう。

お米はカリフォルニア米が上等で、これがどんなに日本人を助けているかしれない。コメがまずかったら目も当てられない。

魚は悲惨だ。並べられている連中が、”俺を食ってくれるな”と言わんばかりにくたびれた格好をしていて、見るに耐えない。唯一の例外がサーモンで、これは文句なしに良い。それ以外だと、たまに合格点の鯖が出る。鯖塩か味噌煮だ。そして、極々たまに合格点スレスレの鰯が手に入り、天ぷらとなる。活きの良いのを食べたけりゃ釣るしかない。

味噌は日本からの輸入品に頼っているが、醤油はアメリカ産キッコーマンのお蔭で、醤油文化ニッポンが満喫出来る。麺類は日本産は高くて買う気にもならず、もっぱら、日本蕎麦は韓国製、ソーメンは台湾製でなんとかなっている。三輪そうめんとか、揖保の糸、等と高望みしなければ結構いけるのだ。パスタは安くて豊富だから重宝している。好物のラーメンだが、いい麺が手に入らないから苦労している。マルちゃん正麺でも手に入ればよいのだが、今のところは望み薄だ。

アメリカで売られる野菜は実に多くの外国から来ていることが分かる。ただ、中国産だけは要注意だ。我が家はニンニク以外は禁止にしている。ニンニクだけは他に無いので、涙を飲んで買っている。野菜以外の輸入食材も中国産や中国製は御法度にしている。原産地がわかりにくいのがあって、「Packed In USA」とあれば、まず中国産だから買わない。

果物は実に豊富だが、食べるのは大体決まっている。春先はイチゴで、これはイチゴ狩りで採ったのがベスト。リンゴはフジ種の世界的普及で不自由はしない。柑橘類は何でもござれ。だが、日本人にはミカンの味が捨てがたい。今年は豊作なのか、サツマミカン(アメリカで日本のみかんと言えば南部サンベルト地帯のサツマしかない)が異例の長期間流通し、お蔭で満喫できた。

我が家の食事のデザートはピーナッツだ。約二年程前から、突然、昼と夜の食事の後にピーナッツをつまむ習慣となった。アメリカ最大の生産州であるジョージアに住んでいながら、それまではピーナッツには目もくれなかったのだが。事の起こりは、ワイフの姉が初めて遊びに来た時。お土産のひとつに、よくあるピーナッツと柿の種の入った小袋を頂いた。その時食べたピーナッツの味が妙に後に引いてしまったのだ。なぜかと言われてもいまだに理由は分からない。

それ以外のデザートでは、栗が出回ると期間限定のマロンケーキをワイフにせがんで作ってもらう。食べ過ぎると体重が増える副作用があるのだが、いつも誘惑には勝てない。もうひとつは、小豆の粒あん入り水羊羹とでもいうか、これが旨い。ワイフ手作りのこれら自家製はなかなかの美味である。

アメフト馬鹿のアメリカ、町ぐるみでCover-Up

2013年03月20日 | アメリカ通信
スポーツの世界も華やかな影で陰湿な”何か”がいつも漂っている。事件になるまでは何事もなかったように、皆熱狂しているが、ひと度明るみに出ると右往左往。その結果はいろいろだが、概ねすっきりした結果にはならない。最近の日本の全日本女子柔道代表チームに対する元監督・コーチの力と言葉のハラスメントはその一例で、監督やコーチの処分は当然としても、柔道連盟幹部は誰も責任を取らない厚顔無恥さにはあきれる。スポーツマンシップどうのこうのと言えた義理ではない。

アメリカの東部ペンシルベニアの小さな町スチューベンビルで昨年とんでもない事件が起こり、先日の日曜日に16歳と17歳の二人の少年に判決がでた。最低でも1-2年、最長で21歳になるまでの鉄格子である。

この町にある高校のアメフトチームは全米屈指のチームで、いわば花形である。その故に、なんでも許される”ゆるゆる”の土壌が造成されていたともいえる。アメリカ人はパーティがこの上なく好きだ。若い連中はワイルド・パーティと称してハメを外すことが多い。そんな中事件は起きた。泥酔した若い女性を、判決を受けた二人を含む複数人で暴行し、写真ビデオをこともあろうに、ユーチューブに載せたのだ。それは世界を駆け巡った。誰かがまずいと思ったはずで、画像はその後消去されたが、コピーしたものもいる。そのひとりに、この町出身のブロガーがいた。そして、ここから事件が明るみに出るのである。

この女性ブロガーが独自に情報収集した内容にNYタイムズが反応し、更に悪名高き(いや善名高きかもしれぬ)ハッカー集団の「Anonymousアノニマス」が追求の手を挙げるに及び、司直の介入が漸く行われることになった。それまで町全体が有名高校アメフトチームのお蔭で得た名声を守らんがために鳴りを潜め、事件が発覚しない事を願った。まさに町全体によるCover-Upである。

この種の事件の取り扱いで、日本と大きく違う所は、見て見ぬふりをした者も追求の対象(即ち刑事罰)になるということである。事件が起こった前後、当然周囲で情報を得た者は多いはずである。特にこの手の情報は今時は携帯機器で回る。学校の先生や関係者、チームの管理責任者、チームメートの親等。調査の対象者を絞って、彼らの携帯機器の記録を調べれば誰が見て見ぬふりをしていたかがわかってしまう。だから、今、彼らは毎日が針のむしろであろう。

判決を受けた二人の将来、とりわけアメフト選手としての将来は絶望となった。加えて、彼らが出所した時点で、アメリカの法律により「Sex Offender性犯罪者」として登録され、常に居場所が公にされる。

有名アメフトチームで全国に知られた誇り高き町は、一転して、隠蔽の町、性犯罪者予備軍が多い町に変わってしまった。

メガネの無い生活

2013年03月12日 | アメリカ通信
時折、忘れた頃に手が自然と掛けているはずのメガネに行く。しかし、そこにはいつものメガネは無く、「そうか、メガネはもうしていないんだっけ」と、思わず苦笑してしまう。

右目の白内障手術から二週間が経った。実に54年間連れ添った、生活と身体の一部になりきっていたメガネとオサラバした二週間だが、54年間のメガネとの濃密さが手を無意識のうちに動かしてしまうのだろう。それにしても、手術の翌日は物が歪んで見えていたが、次第に正常になってきたから、メガネ無しの日常生活には不自由ない。今視力は0.6くらいあるだろうか。次に行う左目の手術で左目がどこまで見えるかにもよ
るが、どうやら、メガネ無しの日常生活には問題なさそうだ。

一つ問題がある。家族からメガネをかけろと大合唱だ。メガネの無い父親の顔など見たくないと言うのだ。確かに、ワイフはメガネ付きの顔と結婚したようなものだ。娘たちは生まれた時から父親はメガネをかけていたから、彼らにとって、メガネ付きの顔が父の顔になる。従って、術後から、ワイフは盛んに「変だ変だ」を連発するし、そこまで言われると、圧力に屈するわけではないが、洒落た伊達メガネでもかけようかと、真剣に検討中である。それも悪くはないか。

本日、術後二週間検査に行ってきたが回復順調で、近々、左目手術のスケジュールが出ると言う。両眼開眼完治のあかつきには、快気記念のフロリダフィッシングといきたいものだ。

アメリカが再び輝く日

2013年03月01日 | ビジネス横丁こぼれ話
戦後の東西冷戦下で、米国は強国ソ連と対峙しながら、世界経済をリードしてきた。当時、我々が”グローバリゼーション“の言葉さえ認識していなかった時代に、米国は既にそのスキームに着手し、軽工業品を皮切りに低賃金国で作らせ購入するオフショア・ビジネスを展開・拡大していった。その結果、まず日本が浮揚し、その後、東南アジア諸国がこれに続く。実は、このオフショア・ビジネスの拡大は、安価品を手に入れる代償に国内産業を空洞化させる”両刃の剣“でもある。この空洞化は、世界経済における米国の相対的国力低下をもたらした。危機感を募らせた米国は、国力低下に歯止めを掛ける為にサービス産業主体の国へ活路を見出し、変貌していかざるを得なかった。国力が低下したとは言え、今でも米国がNo.1であることに変わりはないのだが、それで満足する国ではない。突出して強くなければならないと考えている国である。その米国に再びチャンスが訪れようとしている。

世界経済の拡大、とりわけ中国の膨張と、今後予見されるインドの加速で何が懸念されるか。それは、エネルギー問題である。安定的かつ低コストエネルギーの確保は経済活動に直結し、国力を左右する。今日までの米国の繁栄は正にこの点にある。ロシアが欧州に一定の影響力を行使しているのも石油のお陰だ。日本が真珠湾攻撃で開戦し、遠くインドシナまで南下して行ったのは、石油を絶たれた事による。エネルギーの確保は国の死活問題なのだ。

この10年の石油エネルギーコストの上昇と高値止まりによる更なるオフショア・ビジネスの加速は、米国の危機感を一層募らせた。それが頁岩(シェール)資源開発に注力させ、花開こうとしている。今後数年で米国の石油産油量はロシアを抜き、2025年頃にはアラブを抜いて世界最大になるという。

時あたかも、中国の人件費高騰により、進出産業の米国回帰が始まった。2012年の雇用動向では、石油ガス掘削事業が29%増加したのは頷けるとして、鉄鋼業関連の雇用が18%も増加している。又、シェールオイルの将来性を見込んで、海外から米国への企業進出が活発化し、新たな雇用創造が始まった。

米国は、経済主体のサービス産業を進化させながら、嘗て国家経済を担っていた製造業を中心とした第二次産業に再び陽の目を当てようとしている。