よし坊のあっちこっち

神出鬼没、中年オヤジ、いや、老年オヤジの何でも有りブログだ!

親父の人生(6)自動車整備士

2022年12月21日 | 昭和の足跡
東京へ出てから親父は熊工時代の知識を生かして自動車二級整備士免許を取り、その関係で働いた。主にタクシー会社での整備だが、更に働きながら早稲田の夜間に通って、足りないメカの勉強をしたらしい。何回か早慶戦に連れて行ってもらったが、早稲田贔屓はそのためだ。

30歳で結婚し、二男一女をもうけた。会社運は高度成長前だから簡単に倒産する時代。転々としたが、数少ない寝台車を扱うタクシー会社が一番長かった。寝台車というのは、病院で亡くなった場合、自宅まで亡骸を運ぶ特別仕様の車で、医院や病院には付き物であった。親父が亡くなった時、東京大塚の病院から小平まで移送してもらったのは親父が務めていた会社の寝台車であった。

整備士としての腕はかなり良かったようで、たまに外車を家に持ってきた。今思うとあれはマスタングに違いない。知り合いから整備を個人的に頼まれたという。プロ野球のラジオ解説者の愛車で、定期整備や点検には必ず親父に任せていたらしく、相当信頼されている感じがした。名前は忘れたが当時では有名な解説者だったらしい。

似て非なる物 韓国食品 (2)魚肉ソーセージ

2022年12月13日 | アメリカ通信
先日、日系食料品店で懐かしき魚肉ソーセージを買った。ブランドはマルちゃん。小さい頃の魚肉ソーセージはマルハかニッスイだったから、マルちゃんが出しているとは知らなかった。調べてみたらみんな同じころに市場に出していると分かった。

さて、その余勢をかって、韓国スーパーにやたらでかい魚肉ソーセージが出ていたので買って食べたのだが・・・・。

結果は 味X 食感悪し。 まがい物の類であった。やはり日本の物は優れものである。


白人至上主義への決別 ー1月6日アメリカ議会襲撃がもたらしたもの

2022年12月06日 | アメリカ通信
大統領選敗退を不服として1月6日の議会によるバイデン新大統領正式承認手続きを妨害転覆すべし、と呼びかけたトランプ前大統領に呼応して親トランプ勢が引き起こしたアメリカ議会襲撃は、アメリカ史上前代未聞の”クーデター”である。多数の逮捕者が出る中、その中心的な役割を果たしたのが極右と言われる白人集団で、漸次裁判が進み、判決も出ているが、専門家の間では、今回の事件と裁判は、白人至上主義の決別を意味するのではないかと言われている。

アメリカの歴史の重要な側面のひとつは「人種差別との戦い」であり、それを裏返せば、「白人支配の継続」と言える。アメリカは建国以来、白人支配の特権を少しづつ手放しながらも、いかに「白人支配」を継続するかに腐心してきた。それを支えてきたのが、市民を等しく守るべき立場にある司法システムにあると言われている。アメリカの司法システムには”不文律”が永らく存在してきた。 白人極右集団が組織として明確に関与している犯罪であっても、個人の犯罪として処理し、組織には触らない、という不文律である。

1995年、160人以上の死者と600人以上の負傷者を出したオクラホマ連邦政府ビル爆破事件が起きた。国内テロ事件としては米国史上最大と記録されている(因みに9.11テロは外国人勢力による戦争テロにあたり、国内テロとは一線を画す)。司法当局はティモシー・マクべィとテリー・ニコルスを逮捕・起訴したが、2人の個人的テロとして処理し、「不文律」を踏襲して、その背後にあった”白人至上主義過激集団”への捜査には手を染めなかったのである。過去KKKやAmerican Nazi Party等が関与した事件でも同様である。

「不文律」の背景には政治勢力の影響力も見逃せない。穏健な民主党に比べ共和党は伝統的に白人極右勢力の行動に対し、極めて寛容で、これが「不文律」を支えてきたもうひとつの要因でもある。だが、1月6日のアメリカ議会襲撃事件は、”アメリカ国家そのものへの襲撃”であり、越えてはならぬ一線を越えてしまった。司法当局は初めて極右グループOath Keeperのメンバーに対する裁判で個人ではなく組織関与に言及した。「不文律」が破られるくらいの衝撃的事件だったのである。

白人至上主義への決別が漸く見える形で現れた。長い戦いの幕開けである。