よし坊のあっちこっち

神出鬼没、中年オヤジ、いや、老年オヤジの何でも有りブログだ!

ブロークン・イングリッシュのすすめ

2010年03月27日 | アメリカ通信
3~4年前、国連による東南アジア諸国12カ国の英語のレベル調査の結果が公表された事がある。世界が国際化、グローバル化している中で、夫々の国がどの位置にあるのかは、興味深い。

堂々の第一位はシンガポールである。そして香港が続く。納得のいく実力レベルだ。それでは最下位は何処か。なんと、あの閉ざされた国、北朝鮮と共に、アジアで最も開かれた国、日本が”仲良く”並んでいる。閉ざされた国が最下位なのは分かる。しかし、教育レベルも高く、一応英語教育なるものにも熱心な日本が、あの国と同じランクとは、かなりガッカリさせられる話だが、実力レベルは当たっているから、文句は言えない。もっとガッカリしそうなのは、もし、北朝鮮が開かれた国になり始めたら、あっという間に日本は単独最下位となる運命にあると言う事だ。

言葉のレベルとは、学問的レベルもさることながら、生活レベルで、いかに通用するかと言う事が重要で、その意味では、日本は使い物にならないレベルと査定されているのだ。外国人が日本に来て、街中で道を聞いても、言葉が通ぜず、非常に困ってしまう国なのである。
以前、アメリカ人が初めて日本に行った時、ホテルから目的地まで歩いて20分のところを、途中、通りすがりの人に聞くが、サッパリ通じず、辿り着くまで2時間くらい掛かってしまったと言う笑えない話があったが、同じ様な事がいまだに起こっているはずだ。

そもそも、正しい英語を勉強したり話したりしようと思わない事だ。中学高校の学校英語の全てが正しい英語だとは思わないし、要するに進学の為の英語にして、実用英語ではない。文法的に正しい英語を喋れと教えるから喋れない。ブロークンの街角英語で十分だ。だけど、このレベルが出来ない日本なのだろう。何かが間違っていると思うのだが、どうすればいいのだろうか。

大体、四方海に囲まれ、海外との関りでメシを食っていかなければならない国家としては芸が無さ過ぎる。日本列島から釣り糸を垂れる太公望では駄目なのだ。英語教師は全員英語圏の人か、日本人や非英語圏外国人でも英米に留学した経験者くらいを最低基準に設定しなければ意味が無い。英語の先生になりたかったら、必ず留学を義務付けるくらいしないと。教え方も指導要領を取っ払って自由にさせたらよい。そういう外国人をどんどん入れて、異文化の中で鍛えないと、いつまでたっても進歩は無い。

映画三昧ー女優

2010年03月25日 | 映画
好きな女優は何人くらいいるだろうか。

小学校の頃は、断然山本富士子だった。当時からマセていたから、映画館へ行っては、山本富士子の映画が掛かっていたりすると、その前でスチール写真を眺めていたものだ。あの頃の美人を代表する女優として、ダントツの感あり。残念ながら、五社協定の犠牲となり、映画から遠ざかったのは、誠に惜しい。

次は、岩下志麻だ。小津作品の彼女は初々しくて、なんとも言えぬ良い雰囲気だ。秋刀魚の味、古都、雪国、はなれ瞽女おりん、が印象深い。

舞台中心の島村芳江も好きな女優さんだ。よくテレビに出ていた時に、綺麗で良い女優だなと思っていた。彼女がもっと好きになったのは、所属劇団が、恐らく日本の劇団として始めてソウル公演をやった時、舞台挨拶で自分の出自を明らかにしたことだ。そのニュースで、彼女を二倍好きになった。当時、女優さんでそういうことをしたのは始めてではないか。

最近では、木村多江がいい。「ぐるりのこと」で賞を貰ったのは頷ける。なんと言っても、あの、涼しげな目元が魅力的だ。いつもは脇役だけど、光っている女優だ。

そして、ごく最近、贔屓にしているのが、綾瀬はるかである。兎に角、嫌味がない。他の女優は一癖も二癖もあるが、彼女は、ボやっとした雰囲気が、強烈な魅力だ。事のきっかけは、それまでテレビドラマでは、チョクチョク見かけ、可もなく不可もなく、といった印象だったのが、昨年、けったいな題名の「おっぱいバレー」を観てから、よし坊の評価が急騰したのだ。ブルーリボン賞を獲得したのは、大喝采である。

10歳から始まった映画三昧、約50年間で、手帳に書ける素敵な女優は、たったの5人。5人も書ければ上等か、それとも少ないのかは、よく分からない。

RAIZO - 円月殺法

2010年03月17日 | RAIZO
円月殺法、いわずと知れた、狂四郎の決め手だ。剣法としての型には、上段、中段、下段の構えがあるが、芝錬は、単なる下段の構えだけではなく、円を描かせて切る型を編み出した。雷蔵の狂四郎では、それが見事にビジュアル化されているから、面白い。今までの時代劇で、剣の型を一つの売りにした映画は無いのではないか。

一作目の円月殺法は、何の変哲も無く、凄さもワクワク感も無かったが、雷蔵はそれを変えた。下段の構えから、そのまま円を描くのではなく、いったん手首を返して一呼吸、円を描き始める。これで、円月殺法が、絵となり、相手が倒れるまでの一分足らず、観る者を釘付けにする。

円月殺法が、殺人剣ではなく、無益な殺生をしない防御の剣というのもいい。だから、相手が仕掛けてこなかったら、途中で、果し合いを止めることもあるわけで、勝負もつかない。ただ待てばよいから、どちらが有利かは歴然としている。

密約ー政権交代の意義

2010年03月15日 | いろいろ
日米外交の密約が漸く日の目を見た。政権交代の最大の意義は、今までの生活を劇的に変化させるものではなく、旧体制の下で隠されていた様々なヘドロが白日の下に晒される事にあるのだと思う。その意味では、今回の沖縄返還に纏わる密約が公になったことは、大きな成果だ。

このニュースを聞いたとき、あの、事件の渦中にあった西山太吉さんの事と、昔、この事件について澤地久枝さんが書いた「密約」の本を思い出した。当時、まず国会で密約をすっぱ抜いたのは、社会党の爆弾男、楢崎弥之助だったと思う。当時の事件の内容とこの本を読めば、どう考えても密約が有ったとしか考えられないのだが、自民党は、国民の視点を、男女のスキャンダルへと誘導し、結局本質の密約有無の議論はウヤムヤにされてしまった。

もし、今でも自民党政権が続いていれば、決して公にはされずにいたであろう。まだ埋もれているヘドロはいっぱいあるはずで、それを暴くだけでも、政権交代の意味は十二分に有ると捉えるべきだろう。戦後60余年のヘドロは、まだまだ堆積しているから、かなり時間が掛かることになるが、民主党の面々は、こころしてやってもらいたい。

野党の役目の一つは、あの楢崎弥之助のような爆弾男を養成し、舌鋒鋭く与党を困らせる事にあるのだが、どうも今の自民党には、期待できそうも無い。万年与党の垢がこびり付いてしまい、落とそうにもどうやって落として良いやら、皆目検討がつかないのかもしれない。

次に、メディアに目を転じたとき、今のメディアに、第二の西山太吉が居るだろうか。足でネタを稼ぐ記者がめっきり少なくなったと聞くから、これも期待できない。嘗ての活字ジャーナリズムが時代と共に映像のジャーナリズムへと重点が移り、テレビ局を中心とした映像のジャーナリズムの質の低下を見れば、そこからは何も生まれてこないだろう事くらいは想像が付く。政党も堕落しているなら、ジャーナリズムも堕落している、今はそのような時代なのかも知れぬ。

マンチェスターの二人

2010年03月12日 | サッカー
パク・チスン。マンチェスター・Unitedのアジアの星だ。同じアジア人として、彼が試合に出れば、その活躍を期待する。そして、今年は、ロナルドがレアルへ移籍したため、出番が俄然多くなって、大いに結構だ。よく動いている。
もう一人、テベスがいる。元マンチェスターと言うべきだが、パクと同じく、ロナルドが居たお陰で、出番が少なく、くすぶっていたが、マンチェスター・Cityへ移籍してから、完全にレギュラーで、生き返った感じがして喜ばしい。

ロナルドの移籍を軸に、残った者と去った者。それぞれの生き方だが、出番が全てのスポーツ選手だから、それを求めていかなくては、いずれ忘れられてしまう。

それにしても、パクは、母国を振り出しに、京都パープルサンガを経て、ヨーロッパに勝負を掛け、アジアのプレーヤーとしては大成功だろう。
これに続く日本選手が出て欲しいもの。その筆頭は、やはり、ホンダだ。モスクワ移籍後の動きを見ると、悪くなく、大いに期待できそうだ。モリモトが少し足踏み状態で、早く抜けだして欲しい。それと、ドリブルマジシャンのマツイ。これも頑張ってもらいたい。

映画三昧ー勝新

2010年03月11日 | 映画
雷蔵とライバルだった勝新。歌舞伎には勝てない長唄界出身の悲哀、をもろに感じ、さぞかしライバル意識は凄かった事だろう。だからと言って、歌舞伎出身のお嬢、玉緒と結婚したわけでもあるまいが。

勝新も「不知火検校」の後、若干キャラクターを変えた「座頭市」がヒット、ブレークする事になるが、彼のシリーズ物では、他に「悪名」「兵隊やくざ」等がある。

よし坊が好きで、イチオシするのが、「兵隊やくざ」。これは面白かった。インテリ上等兵の田村高広演ずる有田と、喧嘩と女に目が無い勝新の大宮。このコンビがなんともいえない味を出していた。「悪名」の浅吉と清次のコンビも良いが、コンビの面白さから言うと、「兵隊やくざ」に軍配を上げたい。

調べてみたら、この映画で田村高広がブルーリボンの助演賞を取っている。この手の映画でブルーリボン賞を取るとは、演技が余程光っていたのだろう。

当時の映画界は、最高の賞がブルーリボン、玄人受けしたのが、キネマ旬報賞。その後「日本アカデミー賞」が設立されてから、主導権が移ってしまったが、今でも注目すべき賞だと思う。

映画三昧 -Invictus

2010年03月07日 | 映画
ラグビーと言えば、NZのオールブラックスが有名で、世界でも強いのは嘗ての女王陛下の国、イギリスであり、オーストラリア、その程度の知識しか持ち合わせていなかったが、南アがラグビーでは一等国である事は知らなかった。

モーガン・フリーマン主演の「Invictus」を観た。ラテン語で、英語の「Unconquered]が相当するらしい。獄中、決して不当な力に屈しなかったマンデラの精神的支柱が、イギリス人の詩から感得されたことを知る。

白人達の伝統的なラグビーチーム、Springboksをアパルトヘイト崩壊後の人種差別を超えた国家のUnityに一役買わせ、95年のラグビー・ワールドカップで見事に初出場初優勝させる大バクチは、観客を唸らせる。

あの、「Cry Freedom」で描かれたスティーブン・ビコのように、多くの人種差別レジスタンスが拷問、暗殺の非業の死を遂げる中で、27年間の獄中生活を生き延びたたのは、時代の要請だったのか。ひとつには、彼がガンジーの「非暴力主義によるレジスタンス」の信奉者であった事かも知れぬ。

ビッグ6とHyundai

2010年03月04日 | アメリカ通信
近頃の新聞では、嘗てビッグ3とか、ジャパニーズビッグ3とかで使われた呼称も、ビッグ6という呼び方に変わりつつある。日米6社が横一線で戦っている図である。しかし、ここへ来て、韓国勢がグングン勢いづいている。HyundaiもKiaもアメリカ南部に進出、気を吐いているといってよい。

15年くらい前は、南部では、日本車が凄まじい勢いで成長し、当時は、10台に3台の日本車が、あれよあれよと言う間に、半々になった。ところが、最近の街中を見ると、三割韓国、四割日本、残りがアメ車の勢力地図だ。

ソウルオリンピックより遥かに昔、よく韓国に出張したものだが、タクシーと言えばポニー、Hyundaiの主力だった。色は薄いブルー一色だったような気がする。当時は乗り合いタクシーだったから、大いに戸惑ったものだ。その後、海外進出をカナダに果たしたが、大失敗で撤退を余儀なくされた。そのHyundaiがよく蘇ったものだ。ビッグ6の一角を崩すべく、今ではシェア4%を超えてきた。スタイルだっていい。価格も安い。侮れない力だ。

良いフィッシング、悪いフィッシング

2010年03月02日 | ビジネス横丁こぼれ話
フィッシングでも、魚釣りのFishingなら大歓迎だが、こちらのPhishingは願い下げである。とは言うものの、相変わらず巷に横行していて、世の中、一向に光が見えない今も、善良な市民を狙い撃ちしている。

以前から、アフリカの某国からとの触れ込みでメールが届き、IDその他の情報を根こそぎしようと企む連中が暗躍しているが、最近の一本釣りは、もう少し手が込んでいるような気がする。

ある日、メールを開けると、見知らぬメールが入っている。タイトルも内容も一見まともである。タイトルはJob Offer。このところの不景気ならではの「美味しそうな」タイトルだ。本文を見ると、これもまともなのだ。簡単なJob Descriptionも書かれており、サラリーレンジもキチンと書いてある。会社名もあり、送り元は、その会社のHRマネジャーである。WEBサイトもあり、訪問してみると、簡単ではあるが情報がのっており、HQと支店の住所もある。ただ、会社の所在地はヨーロッパの某国。Job Offerの殺し文句には、「アメリカ進出にあたり、優秀な人材を探している。貴殿のResumeを拝見して、有力な候補者として検討している」とある。Resumeなど出していないはずなのに。

はてさて、どう理解したらよいだろうか。まず、何処で我輩のメアドを手に入れたのか、若干、いや大いに気になったが、今時いくらでも手に入るかも知れぬと、取り敢えず、頭の奥に仕舞い込み、最も気になるポイントへ注力する。それは、ヨーロッパからの進出企業という点。ヨーロッパからの企業進出自体はおかしくは無いが、気になる。

早速、HQがある、某国某市の商工会をオンライン検索。問い合わせコーナーで、会社名を打ち込み、企業登録されているかを尋ねた。翌日返事が来たが、登録無し。但し、漏れている可能性もあるので、国の登録機関へ聞いた方が良いとの親切なアドバイス。そこにも問い合わせたが、結局登録事実が無いこと判明。

明らかに臭気ぷんぷんする話だが、知らん顔して、このHRマネジャー氏に、非常に興味があるから、もう少し詳しくJob内容を教えろと尋ねたら、気になる説明が入っていた。その文章から察するに、間違いなくMoney Launderingをやらせる仕組みのようだ。

なかなか、巧妙である。