よし坊のあっちこっち

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イエローストーン道中記(6)道を間違えた そしてアトランタ

2018年08月14日 | アメリカ通信
イエローストーン北ゲートを出ると10分くらいで小さな町が出てくる。150名足らずの人口の小さな町、クークシティだ。ここがイエローストーンを離れる最後の宿泊地である。4~5百メーターの一本道の両側に店や住居が立ち並ぶから通り過ぎるのもあっという間である。山に囲まれたこの一角はワイヤレスが効かないからパソコンも見れない。泊まったモーテルは料金の割に広いが、床が斜めになっているし、カーテンは閉まらない。ま、モンタナ最南端に位置する僻地のようなところだ。

いよいよアトランタに向けて帰りのコースの始まりである。モーテル前の一本道を東に暫く行き、南下する道を行けば、イエローストーンに入る直前に泊まったコーディという町に出るので、3時間程ひたすら南下すればインターステート25に出る。そのまま行けば宿泊地コロラドのフォートコリンズに着く。ところがモーテルを出てから思わぬミスをしてしまった。

早朝調子よく車を飛ばしたのだが、なかなかコーディ方面へ南下する道が出てこない。そのうち道がどんどん上がりになり、しかも周囲の風景は雪景色になってきた。途中トップ・オブ・ザ・ワールドなる標識が出てきた。おかしい、おかしいをワイフと連発しながら、雪山っぽい風景が見渡せるところまで来て車を止めた。どこに来てるのだろうか。そこに反対方面から滅多に来ない車に出くわしたので、その若いカップルに聞いたところ、我々はモンタナを北に走っていると言うではないか。大失態である。

ナビを付ければこういうことは起こるまいが、それでも車の旅行の友はナビではなくて地図である。地図を見ながら旅行するという楽しみをナビは奪ってしまったように思う。もう一つ、個人的に思うのは、地図を見る、読むのは脳トレにいいのではないか。そんな気がするから、ナビを付けることなど考えられない。

こうして無事フォートコリンズに着き、夜は久しぶりに日本食レストランに出かけたのだが。店に入るなり嫌な予感。厨房スタッフがオールアメリカン。ワイフが不味そうに、文句を言いながらウドンを食べていた。やはりこの地では似て非なるものである。

翌日フォートコリンズを南下、ニューメキシコをちょっとだけカスってテキサスのアマリロ、その翌日はオクラホマを通ってアーカンソーに入り一泊、最後の日はミシシッピ、アラバマを経由して9泊10日の旅を終えた。

イエローストーン道中記(5)イエローストーン

2018年08月08日 | アメリカ通信
聞いてはいたが、大自然、表現するのにこの言葉しかあるまい。

有名ポイントに行くのに、短いところで40分から一時間くらいはかかる。至る所、大自然がむき出しになっている。こんなところに身を置くと、普段生活している都会が、遥か彼方の向こう側、何やら別世界のように感じられる。どこを観ても、自然の凄みを感じざるを得ない。

この別世界を二日間で回る計画でスタートしたが、十分な日程であった。東のゲートから入り、最後は北のゲートへ抜けた。

オールド・フェイスフルからモーニング・グローリー・プール、マンモス・ホット・スプリングを回って夕方西のゲート近くのホテルへ向かった。翌日はキャニオン・ビレッジにあるイエローストーンのグランド・キャニオンを中心に、マッド・ボルケーノを最後にラマール渓谷を左右に見ながら、宿泊地である北のゲートの町、クークシティに向かった。

イエローストーンでは普段見れない動物、バイソンを見ることが出来る。初めて知ったのだが、バイソンは合衆国の国を象徴する記念動物であるらしい。我々は普段バッファローと呼んでいるのは、このバイソンのことで、間近に見たのは初めてである。このバイソンが道路の至る所に出てきて、集団でのっそりのっそりと歩いている。国の記念物だから、この時は車は停車して、やり過ごさなければならない。しかし、車のすぐ横を歩くバイソンの姿は何とも迫力がある。

かつて知人に言われて来たのだが、来てよかった。アメリカは便利な国だ。昨年娘にこの旅行計画を話していたのだが、国立公園のシニア終身カードがあり、なんとたったの10ドルで手に入るというではないか。それも2018年からは80ドルに値上がるとのこと。昨年早速申し込み手に入れたのだが、入場料35ドルが一回で元が取れ、正しくおつり状態である。そういうところがすばしこい娘に感謝! アメリカ人が死ぬ前に行きたいイエローストーン、納得である。

イエローストーン道中記(4)コーディからイエローストーンの入り口へ

2018年08月02日 | アメリカ通信
ラシュモア記念碑を後にして、サウスダコタからワイオミングへ入り宿泊地コーディの町を目指した。道は少しづつ上がり坂が続くが周囲は只々平原が続く。そしてあの奇妙な形、三枚羽根の風力発電用タワーが左右から目に飛び込んでくる。半端ではない数である。後で調べたら風力発電は断トツにテキサスが多いがサウスダコタは二番目に多いという。広く平坦な土地を持つと、こういうことが大規模に出来るのがよく分かる。

ワイオミングへ入ると、何と道路は制限時速が80マイルとアップした。プラス10マイルまでは捕まらないのがこの国の仁義なので滅多に出せないスピードだからやってみたが、やはり楽に運転できるのは75マイルくらいが妥当なところだろう。

こころなしか、空に浮かんでる雲も間近に見えるようになった。ちょっと手を伸ばせば届きそうな、そんな感じである。やがて前方に壮大なロッキーの山並みが見えてきた。

こうして約7時間のドライブで入り口の町コーディに着いた。コーディでは唯一の日本レストラン四季に行く予定だったが定休日で、仕方なくホテルで酒盛、最後にレトルトカレー一人前をワイフと半分づつ食した。旅先のカレーは何とも言えぬ美味さがある。

日本食の四季にはかつて渡辺謙が訪れたらしいが、たしか映画ラスト・サムライの撮影がこの近くであったはずで、それで訪れたのだろう。日本人、何はともあれ日本食。さあ、明日はいよいよイエローストーンだ。