よし坊のあっちこっち

神出鬼没、中年オヤジ、いや、老年オヤジの何でも有りブログだ!

アメリカの病根

2012年12月19日 | アメリカ通信
またまた、アメリカの病根のひとつ、ガンの悲劇が起こってしまった。アメリカは二つの病根を抱えている。ひとつは、「肥満」であり、もう一つが「ガン(Gun)」である。

何年か前にバージニアテックという大学で銃乱射により多くの学生が亡くなった事件があったが、この国は銃規制に対し、政治は驚くほど無関心な態度をとり続けている。

驚くほど、と言うのはあくまで我々のような銃に縁の無い連中から見ての話で、アメリカ人にとっては驚くに当たらない話だ。銃所持が当たり前の社会だから、このアメリカは始末が悪い。例えばアメリカ人がテキサスやアリゾナの砂漠地帯を通ってカリフォルニアへ車で旅行したとする。車のダッシュボードには必ず拳銃が入っているはずだ。確かに砂漠地帯などで無法者に襲われたら、と考えるとうなずける話だ。スーパーのウォルマートに行けば銃火器コーナーで色々なピストルやライフルを売っている。毎週、アウトドア専門の店からチラシが入り、そこには300ドルとか400ドルでピストルが並んでいる。事ほど左様に銃が身近にあるから、一筋縄ではいかない。

日本人で思い出すのは、ルイジアナに高校留学していた服部君がハロウィーンで間違えられて銃で射殺された事件。この事件後、クリントン政権は銃規制を行ったが、この時以来大きな銃規制に動いた形跡はアメリカには無い。その後の乱射事件はその殆どの犠牲者が大人だったこともあり、政治の感度は鈍り続けたといってよい。

痛ましい事に、今回の事件の犠牲者の多くが6歳7歳の子供である。大人と違って、子供は国の”未来”の象徴である。その象徴が犠牲になったことによるインパクトはかなり大きいのがニュース報道で分かる。これをきっかけに銃規制に向けて進展があるかもしれない。又、二期目が始まったばかりのオバマにとっては、敵対化を続ける民主・共和の両党が超党派で動けるまたとない事案と位置づける事が出来、政権運営に弾みがつけられるのではないか。そこに期待したい。


たまにゃ外食したいけど

2012年12月14日 | アメリカ通信
マクドナルドのマックリブってやつがこの12月から期間限定で始まったからワイフと一年ぶりで食べに出かけた。たった一ヶ月の限定版で去年も秋頃にあった。このメニューだけは美味い。

先ごろ、日本のマクドナルドの売り上げが落ち続けているとのニュースがあり、加えて日本のファーストフードを含む外食産業が落ち込んでいると報じられていた。このレベルで落ち込んでいるということは景気回復には程遠いということで、それはアメリカも同じだろう。アメリカも消費者レベルでの景気回復の実感が無いから、外食も皆控えめになっている。

さて、このアメリカでの外食だが、世界に冠たる舌の持ち主である日本人の端くれとしては、アメリカに暮らす最大のディメリットがこの外食である。何処へ行っても”不味い”とは言わないが”美味しくない”。

アメリカンは量ばかり多くて大味だから又来て食おうなどとは思わない。唯一例外は、地域ではルイジアナの料理、メニューではBBQ。ルイジアナ料理は確かに美味く、飽きない。BBQは独特のタレで、スペアリブなどは日本ではなかなか味わえない。しかし、これらを除くと残念ながらXである。イタリアンはアメリカ風イタリアンに変貌し、スペイン料理も又然り。今まで「今度は大丈夫だ」と期待しつつ、何度失望したことか。外国料理がその国に合った味付けになるのは当然だが、何故日本の外国料理はあんなに美味しいのだろう。日本人の技は大したものだと感心する。

ジャパレスについて言えば、昔、といっても10年くらい前までは、日本人経営のジャパレスが多く、味もそこそこ。それが次第に経営者が中韓に代わり、味が落ち始める。そうなると、無いよりましか、を通り越して、行く気にならなくなる。

行かなくなればなるほど、少しのチャンスを求めたくなる。かくして、日本に居たら、決して行かないであろうマクドナルドの、ここアメリカの、一年に一度のささやかの美味を求めてマックリブを食べに行くのである。

民意の本気度

2012年12月11日 | いろいろ
他人の間柄では宗教と政治の話はご法度。アメリカで生活する場合の最も基本たるルールである。遠い昔から地球上の戦争の主因は宗教であったし、今でもそれは変わらない。イスラム教とキリスト教の対立はその最たるもので、あの9.11の事件はイスラム教のキリスト教に対する挑戦だと受け取ったアメリカ市民は多い。同じキリスト教の中でも大統領になれる基本はプロテスタントである。だから、あのJFKが大統領になる時にカトリックである事が問題視されたものだ。オバマの時には、彼はイスラムではないかと問題になった。

政治の話は、身内ならかなりの部分許されてきたのだが、最近のアメリカはそうではなくなってきていると言う。考え方の違いから、夫婦、親子間の関係が拗れてしまい、家族関係を脅かす問題になりつつあることから、身内と言えども政治の話はご法度にする傾向が強くなっているらしい。アメリカでは個人の政治に関する興味、コミットメントが強く、夫婦で旦那は民主党、奥さんは共和党、或いはその逆なんていうのはざらにある。市長、知事戦のみならず、大統領選もダイレクトに自分の票が反映されるから、政治参加意識も高い。だから、政治家の舌禍や不祥事は次の選挙に大きく影響し、大体バッサリと落とされてしまう。アメリカの民意は明確で容赦無い。

さて、日本はどうだろうか。今回の選挙、民意という点で、どの政党が民意を獲得するかもあるが、もうひとつの興味は、舌禍、不祥事などを起こした、政治家としては”不適切”な連中をバッサリ落とせるかどうかである。昔は、町に道路を敷いてくれた”おらが先生”だから、少々のことでは落選はしなかったが、最早そんな時代ではあるまい。

政権与党は露出度が高いから、”不適切”な連中も当然多くなるのは致し方ない。国会中継を見て、目を覆いたくなるような”不適切”な大臣が何人いたことか。前首相もその対象だろうし、事務所経費問題を起こし、国会終了で救われた、若手の旗手といわれる京都府選出の元代表も”教育的指導”で今回はバッサリやるべきだろう。

まじめにやらなければ落とす、筋を通さなければ落とす、不祥事を起こしたら落とす。そんな民意であって欲しい。

イッツ JAZZ -Take FiveのBrubeck

2012年12月06日 | Jazz
92歳の誕生日を一日前にしてブルーベックが世を去った。

Dave Brubeckと言えばTake Five、Take FiveのBrubeckである。独特のピアノタッチで彼の名前を世に知らしめたTake Fiveは今まで映画やコマーシャル等の色々な場面で使われてきたから、名前を知らなくても曲が流れれば、あぁ あれか、と分かる。

彼の有名なアルバム、”Time Out”は、Blue Rondoから始まり、三番目にこのTake Fiveが入っている。出始めのBlue Rondo a la Turkも一度聴くと印象深いナンバーだ。アルトサックスのポール・デスモンドを思いっきり吹かせるDave Brubeck Quartetのベストアルバムだろう。

先年、アメリカの教育的テレビ番組で、俳優のクリント・イーストウッドがジャズについて語る番組があった。その中で、ブルーベックの家を訪問し音楽的対談をしていた。イーストウッド自身もピアノを嗜む才人で、二人で楽しく弾いていたのが印象的だった。

よし坊の車の中には、いつもTime Outをダビングしたテープが入っている。CDではなくテープだ。これは今から17年前、アメリカに来る時に日本でレコードからテープにダビングして持ってきたもの。当時はまだ音楽カセットテープが全盛だったからだが、今でもこれで聴いている。レコードの傷音などが入っていて、なかなか良いのである。

どうなることやら、今度の選挙

2012年12月03日 | いろいろ
ようやく小学生並みの政治が終わるかと思うと、取り敢えずはホッとするのだが、”失われた3年”のツケは結構大きいのではないか。

海外の投票は一足お先に、ここアメリカでは5日から始まる。ハテサテどうしたものか。比例は、政党乱立で、目眩ましに似て一見焦点が絞りにくそうであるが、自民と維新が何処まで取るかだろう。最早民主は相手に出来ないし、突如出てきた”未来の党”などは、脱原発を旗印に威勢は良いが、あのオザワまでが乗っかって、俄然”怪しさ”が漂う。

具体的な方策も無い”脱原発”は、昔の社会党を含む左翼がお念仏のように唱えていた”非武装中立”を思い出す。オザワも、自民と維新の露出増でメディアの中で埋没しかけていたから、どうするのかと思っていたら、ちゃっかり嘉田新党に乗っかった。裏からあの手この手で母屋を乗っ取るとみて間違いない。

巷では、あっちへホイ、こっちへホイ、と合従連衡の如く離れたりくっ付いたりで、節操がないと非難する輩がいるが、”政治は数”がその真髄とすると、驚くに当たらない。

維新も、比例ではかなり数はいくだろうが、選挙区では簡単には行くまい。あの民主党でさえ、小学生レベルの政治しかやれなかったわけだから、維新も同じような道をたどりそうだ。ただ、そこそこの議席を確保して、所謂キャスティングボートを握るくらいの役目でよいのだと思う。

今回は安定政権がどうしても必要で、そう考えると変に票が割れるのも困ったものだ。野党暮らしで自民がどれだけ変わったかは分からぬが、今回は自民が多数を取るべきだと言うのがよし坊の期待である。