タラバガニ(鱈場蟹)
【語源】
タラバガニの語源は「鱈場」である。
鱈(たら)漁の最中、偶然、網にかかった見慣れない蟹。
これがタラバガニ漁のはじまりと言われています。以来、鱈の漁場に
住んでいる蟹、鱈場蟹と呼ばれるようになりました。
別名「キングクラブ」蟹の王様と呼ばれています。
【旬】
タラバガニの旬は、文句なく冬です。
【うんちく】
タラバ蟹は花咲蟹と同じく、ヤドカリの仲間です。
その証拠に足が6本に手(つめ)が2本の計8本。
ズワイガニや毛蟹は足が8本、手(つめ)が2本、計10本あります。
味は雌より雄の方が良いと言われ、雄の方が高値で流通します。
見分け方は、「ふんどし」と呼ばれるお腹の部分が三角形をしてい
るのが雄。丸いものが雌です。
また、このタラバガニにそっくりな蟹で「アブラガニ」と言う蟹が
存在します。旬はタラバと真逆の夏。近年まで、この蟹もタラバガ
ニとして流通していたほどそっくり。タラバより安値で買えますが、
味は落ちるようです。しかし、旬の夏場は冷凍で流通するタラバ蟹
よりお勧め・・・・・!
この見分け方は甲羅の中心部分に注目です。ホームベースに近い形を
した部分にトゲが・・・・!
トゲが6つのものがタラバガニ。4つのものがアブラガニです。
足だけで流通しているものの見分け方は、裏側が真っ白なのがアブラ
ガニ。色がある(生は青色、茹でたものは赤色)のが、タラバガニ
です。 ややこしい・・・!
タラバガニ外子の塩辛
【ブランド・産地】
ブランド化は、されていません。
駿河湾や土佐湾などで、底引き網にかかる事もありますが、市場に
出る事は、ほぼありません。
現在、日本で食されるタラバガニはほとんどがロシア産です。
タラバガ二は流通の過程で、茹でてから冷凍しているか、していな
いか?で味と風味が大きく変わります。
茹でてから冷凍していない、風味豊かなタラバガ二はここ!
【産地ならではの漁師料理】
タラバガ二は、味噌はほとんど期待できないですが、身は天下一品。
足はどの蟹よりも太く、食べ応えがあります。
産地での食べ方で特別なものは見当たりませんが、この大きな足は、
焼き蟹が最高と・・漁師さんは言います。
焼いた足をそのままほうばるのも良し、マヨネーズと少量の醤油で
食べても最高です~!
【栄養と効果・健康】
タラバガ二は高たんぱく、低脂肪、低エネルギー、低コレステロール
で、肥満や生活習慣病が気になる方にお勧めです。
これには、意外・・・と言われる方が多いのではないでしょうか?
ビタミン類は少なめ。ミネラル類は鉄、亜鉛、銅、マグネシュームを
多く含んでいます。
タラバガ二のたんぱく質には、グリシン、アラニン、アルギン、グルタ
ミン酸、イノシン酸などの旨み成分を多く含む為、万人うけする食材
と言えます。
また、殻や身などの赤い部分には、アスタキサンチンと言う、注目の
強い抗酸化機能を持つ成分を多く含んでいます。
アブラガニ(中央のトゲが4つ)
タラバガ二の内子
タラバガニの外子
美味しいお魚がみつかるかも・・・必見!