世の中のうまい話

魚のウンチク、旬、漁師だけが食べている浜料理の紹介などなど・・・食べ歩きは八王子中心!都心も地方もたま~に

黄肌鮪(キハダマグロ)

2023年08月06日 19時54分18秒 | Weblog


黄肌鮪(キハダマグロ)

【語源】
「キワダ」とも呼ばれますが、標準和名はキハダです。
語源は、「黄鰭(きはだ)」からきています。「ハタ」とは鰭(えら)の
古名。
漢字では「黄肌」と書きますが、この魚の体皮は黄色でなく、体側線
上と鰭(エラ)だけが黄色なのです。

英名は Yellowfin tuna・・・そのままです。

 

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       マグロの照り焼き






【旬】
クロマグロ(本マグロ)の味が落ちる初夏から夏が旬です。
マグロ類の赤身はミオクロビンなどの色素タンパクを多く含むために
赤身となります。
この赤い筋肉は運動し続けてもあまり疲れない。持久力に優れた筋肉
です。まさにマラソンランナー! 
長い距離を回遊するのに必要なんですね!

ちなみに、俊敏な動きが必要な魚・・・(鯛など)は、白身になり
ます。

しかし、キハダはクロマグロほど大きな回遊をしないので、筋肉で
ある赤身の色も濃くなく、ピンク色がかっています。



       キハダマグロのカツ




キハダマグロのお茶漬け(さっぱり系の鮪なのでお茶漬けも合う)

【うんちく】
魚類の生食が始まったのは平安時代の9世紀以降のことです。
魚種はタイなど白身魚でした。
生臭く鮮度落ちが早いマグロは「死魚」とされ、マグロが生食される
ようになったのは江戸後期、1800年頃のことで、江戸前にぎり鮨が
登場し、そのネタに使用される様になってからであると言われてい
ます。
その場合でも当初は「ヅケ」と称し、鮮度落ちを防ぐ為に醤油に漬け
たものが主でした。
このマグロを生で食べる様になったのは、天保改革の時代、贅沢品と
して鯛、平目などが禁止され、下魚扱いのマグロを何とか生食で食べよ
うと工夫した結果なんですよ~!



   このシッポの部分で目利きし、競られます





           キハダマグロのカルパッチョ


【ブランド・産地】
特にブランド化されていませんが、あげるとするならば、宮崎県
油津港のキハダ鮪は有名です。

漁獲量では、静岡、宮崎、宮城、鹿児島の順になっています。

特に、名古屋、関西地方では、このキハダ鮪が好まれるようです。
関東ではメバチ鮪が主流。

近年、最も高価な本マグロ(黒鮪)の蓄養、完全養殖の技術が進歩し
本マグロが主流になりつつあります。


     最高級のキハダマグロのお刺身

【産地ならではの漁師料理】
基本的に、本マグロメバチ鮪、ミナミ鮪に比べ、脂も薄く、安価な
イメージのあるキハダ鮪。
刺身や寿司も美味しいですが、カルパッチョや、ねぎま、照り焼き
などでも食されます。また、資源的にも多いことから缶詰などの原料
にも、されているようです。

しかし、漁師さんの評価は違います。
「年に数度、最高のキハダが揚がる・・・このキハダの美味さは
本マグロの比ではないよ。一番美味しいマグロは?って聞かれたら、
迷わず、キハダ鮪って答えるね~」

この意見にはマグロ君も大賛成~!脂ののった最高のキハダは、
臭みもなく脂の質も上品。ただ、なかなかお目にかかれませんが・・



【栄養と効果・健康】
DHA・EPAが豊富に含まれ、視力改善・脳細胞の活性化・中性脂肪の
引き下げなど、多くの効果が期待される。また、鉄分も多く含み、
貧血気味の若い女性には最適。鉄分は赤身に、DHA・EPAはトロに多
く含みます。

余談ですが、キハダ鮪の幼魚は「キメジ」と呼びます。
メバチ鮪の幼魚は「ダルマ」、本マグロの幼魚は「メジ」・・・・
参考までに・・・・・!





       マグロの胃袋の煮付け




             キハダマグロの山かけ






          キハダマグロの竜田揚げ




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胡麻鯖(ゴマサバ)

2023年08月06日 05時20分57秒 | Weblog


胡麻鯖(ゴマサバ)
【語源】
サバの語源は歯が小さいから「狭歯」であるという説が一つ。
集まる意味の沢(さわ)からきていると言う説。
「数が多い」意味の古語「サハ」から転じたと言う説もあります。

「ゴマ」の語源は、真鯖と比べると銀白色の腹部一面に黒ゴマを
散らしたような黒点模様があることから来ています。

 

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上がマサバ、下がゴマサバ



       胡麻サバのお刺身


【旬】
マサバの産卵期は春~夏。よって旬は秋~冬が旬となりますが、
このゴマサバは真逆。産卵期は冬から春で、旬は夏~秋と言えます。

特にマサバの味が落ちる夏場は重宝される為、夏を旬としましょう。

旬の違う2種の鯖によって、ほぼ一年、美味しい鯖にありつけるん
ですよ~感謝!


     上~マサバ、下~ゴマサバ



         ゴマサバの燻製

【うんちく】
ゴマサバは、「マルサバ」とも呼ばれます。
これに対してマサバも「ヒラサバ」と言う別名を持っています。

字の如く、ゴマサバはマサバより小ぶりですが丸みを帯びています。
マサバよりも暖かい海を好みます。この為、脂ののりは、マサバより
落ちるとされており、市場価格もマサバより安値で流通しています。

マサバが豊漁の頃は、缶詰などに加工され、丸のまま流通する事が
少なかったゴマサバも、近年はお魚売場を賑わす様になりました。

今やマサバより、よく見かけるかもしれませんね~!






【ブランド・産地】
分布域は広大で、最近では北海道南部でも見かけるようになり
ました。地球温暖化の影響でしょうか?

ブランドとしては、高知県土佐清水で水揚される「清水サバ」が
あげられます。
通常、サバは鯵と同じ様に回遊する魚ですが、足摺岬沖の岩礁域に
回遊しないで根付いているゴマサバが存在します。
この「瀬付きゴマサバ」が非常に美味い!

豊富な餌場でタラフク餌を食い、回遊しない為、体に脂を溜め込ん
でいます。
これが有名な「清水サバ」・・・・実はゴマサバなんですよ~


        ゴマサバのにぎり




もう一品は、鹿児島県屋久島で水揚されるゴマサバも「首折れサバ」
の名称でブランド化されています。
これは、新鮮さを保つために獲れたらすぐ首を折り、血抜きをする
ことから、こう呼ばれている様です。
東シナ海から日本海側の方で捕れる、脂のまわっていないゴマサバ
を素早い処理による鮮度維持と身の締まりを売りにブランド化され
ました。



          清水サバ





       清水サバのお刺身





     清水サバの姿造り

【産地ならでは漁師料理】
ゴマサバの料理方法の王道は、サバの味噌煮です。
マサバより脂がのりが薄いこのゴマサバは、味噌煮にするには
もってこい。煮崩れも少なく、美味しく仕上がります。

しかし、ブランド化されている「清水サバ」や「首折れサバ」の
産地では断然、刺身や鮨などの生食で消費されています。

獲れたてのあのゴリゴリした身の締まりを刺身で味わえば、
忘れられなくなりますよ~


   清水サバの押し寿司


           清水サバお刺身



         ゴマサバの天ぷら

【栄養と効果・健康】
青魚の代表選手サバ~DHA、EPAを豊富に含んでいます。
血液をサラサラにする効果、中性脂肪を減少させる効果が期待で
きます。

ミネラルでは高血圧を予防するカリウムや貧血を改善する鉄分を
多く含んでいます。

ビタミンでは、若返りのビタミンと呼ばれるAとEを極めて多く
含んでいます。
特に血合いの部分に多く含まれているので、血合いまでしっかり
食べてくださいね!











       サバの味噌煮



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