世の中のうまい話

魚のウンチク、旬、漁師だけが食べている浜料理の紹介などなど・・・食べ歩きは八王子中心!都心も地方もたま~に

鼠鯒(ネズミゴチ)・メゴチ

2023年08月09日 19時57分17秒 | Weblog



鼠鯒(ネズミゴチ)・メゴチ

【語源】
可愛いとぼけた顔がネズミに似ている事から付けられたのか?
ネズッポ科ネズッポ属の魚なのでそれが変化したのか?
詳しい事はわかりません。

ネズミゴチの「コチ」はコチと姿が似ているためですが、この由来
は神官が持つしゃく(こつ)に体形が似ていることから付いた、
またはもっと単純に骨が硬いことからコツ(骨)。
この「コツ」が「コチ」に変化したといわれています。

 

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【旬】
産卵期は春と秋。産卵後体力が回復する、また、産卵前に力を
蓄える夏が旬です。
また、江戸前の天ぷらの代表的食材。夏の料理である天ぷらダネと
して多く流通すると言う意味でも、夏が旬といえるでしょう。



【うんちく】
一般的にメゴチと呼ばれ流通していますが、本当の名前は「ネズミ
ゴチ」です。スズキ目ネズッポ科ネズッポ属の魚。

正式に「メゴチ」と言う別の魚が存在するからややこしい。
こちらの「メゴチ」は、カサゴ目コチ科メゴチ属。まったく違う
魚なのです。その上見た目も非常に似ているので始末が悪い。

また、スズキ目ネズッポ科の魚は、世界に130種、日本には35種が
生息しています。
近縁にはハタタテヌメリ、ヌメリゴチ、トビヌメリ、ヨメゴチ、
ベニテグリなどがいますが、姿形がよく似ている上に、それぞれオス
・メスで背ビレの模様が違うなどの性差があるため、正確に見分ける
事がかなり難しいです。
これらの事からネズッポ科の仲間はすべてメゴチと総称され流通して
います。

これまた、ややこしいですね~!




【ブランド・産地】
メゴチと言えば天ぷら~天ぷらと言えばメゴチと言うくらい。
天ぷらネタとしてブランド化されているようなもの。
魚としてはブランド化はされていません。

新潟県、宮城県以南から東シナ海・南シナ海の沿岸域で獲れる為、
主な産地も特にありません。


     メゴチの天ぷら

【産地ならではの漁師料理】
やはり、この魚は天ぷらが最高でしょう。
しかし漁師さんは、鮮度のすこぶる良い物が手に入ると刺身で
食べるとか。尾びれを付けたまま刺身にし、コリコリ感を楽しむ
そうです。


メゴチのにこごり

また、メゴチで作る「にこごり」は、フグやサメ、アンコウにも
劣らないとか・・・・!
一度は食べてみたいですね~!



【栄養と効果・健康】
高たんぱく、低エネルギー、低脂肪、低コレステロール。

ビタミンでは、B6が豊富。これは、体内でたんぱく質を作るときに
必要とするものです。
たんぱく質も多く、B6も多いです。たんぱく質を多く摂取したい
方には、最高の食材と言えます。












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真鯒(マゴチ)

2023年08月09日 05時56分12秒 | Weblog



真鯒(まごち)



【語源】
神官が持つ「しゃく・こつ」に体形が似ていることから付いたと
言われています。また、骨が硬いことからコツ(骨)と言う説も
あります。
いずれもそれが「コチ」に変化したというものです。

また、漢字の鯒は、魚偏に踊るを組み合わせたものとか、痛いを組み
合わせたという説があります。
「踊る」は砂底から飛び出る様です。捕食の際の様。
「痛い」はコチの持つ鋭いトゲの事だと思われます。

 

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          コチのお刺身


     活きたマゴチ

【旬】
マゴチは魚屋の店頭には、多く出回りません。
漁獲が少なくほとんどが料理屋に直行してしまうからです。
マゴチは高級魚なんです~。
薄造りの刺身は別名「テッサナミ」と呼ばれ、河豚(ふぐ)に匹敵
する美味しさであると評価されています。天ぷら、ちり鍋も絶品。
太陽が照り込む程に味がよくなるといわれるこの魚を東京湾では
「照りゴチ釣り」とよんで夏の風物詩になっています。
ゆえに、旬は夏です。
しかし、比較的年中美味しい魚で、旬知らずの魚といえます。




      コチの昆布〆




      マゴチのにぎり寿司

【うんちく】
コチには表裏一体の二つの俗言があります。
まず一つ目は「コチの頭は嫁に食わせ」と言うもの。
これは、棘だらけで食べるところがないコチの頭を食べさせて、
にっくき嫁を、いびるというもの。

二つ目は、「コチの頭には、姑が知らぬ身がある」です。
これは、実はコチは頭部にある頬肉がカサゴなどと同様、一番旨い。
どんなにつまらなく見えるものでも、よく探せば捨てがたい価値が
あるものだという意味らしいです。


また、コチは生まれてから2歳まではオスばかりです。
ところが3歳頃から成熟が始まり、体長50㌢以上ではほとんどがメス
に転換するのです。
成熟してから性転換する前まではオスとして、性転換後はメスとして
の役割を果たします。





【ブランド・産地】
ブランド化はされていないようです。漁獲量も少ない為、特別な産地
もないと言えるでしょう。

新潟、宮城の以南に生息しています。


     マゴチの姿造り

【産地ならではの漁師料理】
マゴチは、なんと言っても薄作りのお刺身。
河豚に匹敵する味と言われています。その他は天ぷら、鍋、ブイヤ
ベースなどにもむく魚です。

漁師さんのお気に入りは、マゴチのちり鍋。
昆布で出汁をとり、少し隠し味に味噌を入れるのだとか。
付けダレはネギたっぷりのポン酢で・・・・!

忘れてはいけないのが、マゴチの肝。これも鍋に入れると
美味だとか。
「夏の暑い時季に汗をかきながら食べるのは最高~!」と言わしめ
ます。


【栄養と効果・健康】
高たんぱく、低エネルギー、低脂肪、低コレステロール~!
しかも美味しい。究極のダイエット食と言えるでしょう。

夏バテの多くは、たんぱく質の欠乏。夏が旬のこの魚は、最高の
夏バテ防止食材と言えるでしょう。

ミネラルではカリウムが豊富。腎臓の機能を高めます。また、
塩分を体外に排出する機能もあります。

ビタミンでは、B6が豊富。これは、体内でたんぱく質を作るときに
必要とするものです。
たんぱく質も多く、B6も多い・・・たんぱく質を多く摂取したい
方には、うってつけの食材と言えます。











      マゴチの刺身















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