ぼくらの日記絵・絵心伝心 

日々の出来事や心境を絵日記風に伝えるジャーナリズム。下手な絵を媒介に、落ち着いて、考え、語ることが目的です。

スポーツは技術だ

2020年08月17日 | 日記

鈴なりのエゴノキの実、絵を描く膂力がないのでスケッチしました。

 プロ野球界のことだが、プレイ技術について、最近2つの唸るような重要な知見に接した。一つはバッティングのこと、もう一つは捕球のこと。
 バッティングについてはYou−Tubeで、かつての名選手・落合博満氏が語ったもの。
 従来の打撃術では、バックスイングを小さくし、できるだけ打点までの距離を少なくすること、つまりコンパクト(小さく)にし、上から叩くように振るというのが基本だった。そのことでボールを引き付けて打てるから、確実性が増す。いわゆるダウンスイングである。
 これに対して落合氏は全く逆のことを言う。バックスイングを出来るだけ大きく振り、フォロースルーを小さくするというのである。バックスイングを大きくすることによって、ボールを叩く時の力が倍増し、バットの軌道はボールを捉える点が一点ではなく、横に伸びるというのである。野球を多少なりとも齧ったことのある人には、まさに驚天動地。落合氏はその打撃術で驚くべき記録を残してきたのだから、嘘ではない。
 もう一つは守備の名手と言われた宮本慎也さん。
 彼はテレビの解説で、内野守備についていう。コーチはできるだけ前に突っ込み、前でボールを捕球するよう指導しているが、それは間違いだという。ボールは待って捕ることで、安定した状態で捕球できるのだ。落合氏と同じようにこれも驚天動地だ。普通は前に突っ込め、と口煩く指導する。そのほうがイレギュラーボールに対する処置が容易いのだという。宮本氏は逆に無理な態勢ではイレギュラーに対処できないというのである。
 野球に限らずスポーツは技術だと思う。だから競技と訳すのだ。洗練された技術のないところにはスポーツは育たない。
 野球の場合は個々のプレーが途切れるので、時間の余裕が生まれる。ビデオを使ったりして技術の究明がしやすい。サッカーやラグビーなど間断なくすすむ競技では技術より戦術のほうが注目されやすいが、本当は技術を解明すべきだと思う。
 陸上競技など単に速さや強さを求められる競技では、選手持ち前の能力が注目されるが、これも本来は技術面の研究がもっと進められるべきだ。テレビなどで解説者の言うことに技術面について触れることはない。
 現在コロナ禍で、ランニングする人が多くなった。走るのは誰でも出来る。でもランニングをスポーツとして捉えるなら、走法とかフォームなど技術面に配慮すべきだ。これは年齢や性別に関係ない。遅くてもいい。合理的で綺麗なフォームでランニングを楽しみたいものだ。ランナーである私は、もちろん年老いてもそう努力している。【彬】

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする