ぼくらの日記絵・絵心伝心 

日々の出来事や心境を絵日記風に伝えるジャーナリズム。下手な絵を媒介に、落ち着いて、考え、語ることが目的です。

東北史を学ぼう

2023年05月07日 | 日記

               エゴノキ

 東北地方というと、白河の関から北の地域のことなのかな、というのが私の感覚である。県境でいうと福島県以北、ということになろうか。この境目には断層があって、白河の関から段丘が続くことになる。一方、日本海側からはどうか。雄物川の挟んで、現在の置賜郡以北ということになるのだろうか。
 この一帯、従来の日本史では括れない文化が発展している。例えば牛馬の放牧。そうした地域について、大昔は、エミシと呼んだ。エミシについては、魏志倭人伝に日本の古代国家として表記されているというから、ヤマトとは別の国家が東北地域にあったとみなすべきなのであろう。それほど昔のことでもないが、三代で滅びたとされる奥州藤原氏の栄華盛衰については、教科書的にはほとんど記述がない。

  夏草や強者どもの夢のあと  芭蕉

だけが有名で、中尊寺のことなど、ほとんど知らない。頼朝に追われた源義經は、この藤原氏からの招請を受けて奥州に旅立ったとされている。
 沖縄のことや北海道のアイヌのことが話題になるが、それよりも奥州のことがもっと課題にされて良いのではないだろうか。私は無知だから、何をいうべきか知らないが、例えば柳田國男の聞き語りの書「遠野物語」は、東北の風俗、伝承を記述しており、東北文化の一つの極を表しているようにも思える。
 こんなことを思うのは、今、新しく出版された「東北史講義」という本(ちくま新書)を読んでいるからで、学術書のようで読みにくいが、でも問題意識はよくわかる。

 およそ50数年前のこと、私は事情があって岩手県を訪れたことがあるが、まだテレビが普及する前であって、人々の暮らしや子供たちの様子に独特な雰囲気を感じたものだ。
 今、大リーグ・ブームで、アメリカで活躍している大谷、菊池両選手とも東北出身である。東北のことをもっと知るべきである。【彬】

 

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