8月25日金曜日の夕方、或る音楽コンサートに行ってみた。東京四ツ谷の某画廊喫茶の普段は絵画などを展示するところが会場。演奏する側も、観客もその多くが昔からおつきあいのある、内輪な小さなコンサート。テーブルを客席の真ん中に置き、酒などをともない、ポピュラーな音楽を楽しんだ。
会場では、音楽好きな方々、稀にしか会うことのない人たちに会うことが出来る。そんなところ、自分にないものを持っている人たちと会えることは楽しいことだ。ある意味、自分自身を、別な世界から見ることが出来る。
昔、ずいぶん若い頃、フォークソングが大変人気になったころかな。ギターを買って、いろいろやってみた。だが思い通りにいかず、「禁じられた遊び」を少しできるようになったところで、興味も、ギターそのものも自分から離れていった。ギターは誰かに渡っていった。誰だったか覚えていない。
音楽を楽しみ、昔のことも思い出しながら、会場を出る。まだ蒸し暑さは残るが、夏の終わりを感じさせる空気の匂いがあった。
2023年8月26日 岩下賢治