ナノハナ
私はよく銭湯に行く。ある時、そこで見た光景にびっくり。
22,3歳と思しき青年が、湯上がり後に入念に顔パックをしているのである。そして着替えてロビーに出てもまだ剥がさない。パックは1時間以上していないと効果がないのだろうか。
男が化粧するのは、歌舞伎役者だけではなくなってきているようだ。街中では、色白の男性をよく見かける。しかも唇を真っ赤にしている。明らかに口紅をつけているのだ。あるいは髪を金髪や、白く染めている人もいる。なんだか異様だ。おそらく韓国のエンターティナーに影響を受けているのだろう。
そういえば、テレビタレントで、金髪・赤スーツの男性がよく登場しているから、男性が化粧するのも今は違和感がないのかもしれない。
もちろん、男は男らしく、女は女らしく、といった時代ではない。しかし動物が本来保持している性別というのは、文明文化で変わるものではないから、異様に思うのである。この性差を否定するというのが、今流行りの「ジェンダーフリー」という事なのであろう。
私にはこうした風俗・ファッションには時代の背景があるように思える。多分、晩婚化、子供を産まない生活、といったものなのではないか、と想像する。今日では、マンションで一人ぐらしをしていても違和感がない。近くのコンビニで出来合いの食品や日用品をいつでも安価で手に入れられる。洗濯や清掃、ゴミの処理もそれほど手がかからない。それに仕事も自宅でのリモートワークができるとなれば、独身で過ごすことがそれほど難しいことではなくなってくる。結婚してさまざまな面倒な処理をしなくてもいいのである。
そんな時代に到着しているのだ。国家経済の発展、少子化対策などというのは、若者の時代感覚にそぐわないのは明らかである。「彬】