旅をしたり調べ物をしたりしていると、調べていることには大変詳しくなるのに、当たり前のことに気がつかないことがある。
もちろん、当たり前というのは意識しないでも自分の頭の中に存在している状態のことをいう。
墓といえば、墓石が立っていてその周囲には石仏がある。そんな風景を思い浮かべる方がいるだろう。
そして頭の丸い墓石は・・・。
卵塔といってお坊さんの墓石だそうだ。
寺社仏閣の見学や調査のさいに卵塔があれば、見学した寺の住職だったて思うようになっていた。
千葉県野田市(旧関宿)の東高谷にある
道分け六地蔵横にある卵塔
にもかかわらずそれと気がつかないことがあった。
「椿の海」というのを聞いたことがあるだろうか。
千葉県北東部、銚子市の南に当たるところに東庄町と干潟市がある。米作が盛んな風光明媚なところだ。その水田地帯に東西12km、南北6kmの大きな湖があった。
この湖を干拓して、干潟八万石と言われる穀倉地帯にしたのは、鉄牛と呼ばれる和尚様だった。
その鉄牛の墓を見たことがある。最初の写真がそうだ。
東庄町にある福聚寺(ふくしゅうじ)には祠の中にすっぽりと入っているが、高さは2m以上ある大きな墓石がある。
その大きさに圧倒され、「偉大な人のお墓はでかい」と言うところで止まっていた。
写真をよく見ると「卵塔」ではないだろうか。
そう、正真正銘のお坊さんの墓石である。
この写真を撮ったのが2005年11月5日だから3年とちょっとの日が経っている。
何で今まで気がつかなかったのだろう。