その日暮らし

田舎に暮らすこの虫は「カネ、カネ、カネ」と鳴くという。

雲と自由が棲むという里で百姓に成りきれるかな?

鍬頭

2020-05-07 06:18:27 | 転職

何でもやらせて経験を積ませる^^;

「鍬頭(くわがしら)」とは、昔、大百姓の代人として、人力による農作業や新田開発を指揮した使用人の頭を言うらしい。我が在所では訛っているから「鍬頭(くわがっしゃ)」と言っていたようであり、小農では一家の家長を指していたようであります。80歳を超えてなお、「俺がくわがっしゃだ。」と胸を張っていたじぃさんも居たけれど、農業経営といったものには一向に無頓着で、米やぶどうを作っていれば『お天道さま(政府)』は裏切らないと信じきっておりました。『おらだの農協』が薦めるままに大型農業機械を購入し、借金保証の担保に多額の生命保険に入り、豊作の年には多額の「建更(損害保険)」に加入していた。「農協の通帳には何も残らない。」と語りながら生活は出来たのであるから、安泰な人生ではあったのだろうけれども^^;
そんな経験があるから『おらだの農協』口座には、まとまったお金は置かない。(今の体制は違うだろうけれど、金融部門が現代農協の生命線であることに違いはない。)経営診断と称して、「経営分析」なるものも行うのだが、基準人件費を参入した分析となっているので、「要求米価」は途轍もない額となる…この辺の要求行動は、某労働組合のベースアップ交渉手法とまったく同じで、昭和の良き時代を反映しているとも言える。


『第3ハウス』は、ホウレンソウ、スナップエンドウが実る。

「春先の端境期を何とか埋め合わせ、夏秋きゅうりにつなぐ…さらに、無加温のきゅうり抑制栽培を導入して、秋の収穫期間を延ばす。」今年の販売目標を対前年比の1.5倍と定め、空きの無い生産サイクルを模索することを研究課題としておりますが、無加温のハウスでも、元々蔬菜類の生産を主要作目としてこなかった土地柄ですから、ただ今、直売所では山菜類のオンパレードでありますけれど、その他の生鮮品は『夢屋農園』の独壇場であります。
けれども『夢屋農場長』の労働時間にも限界がある…正月から自主的?に一日6時間の裁量労働としていた長男『ポン太郎君』に8時30分の始業開始を命じました。収穫作業が追いつかないのでありますよ。(けれど、彼の作業は慎重(ノロイ)なんだよなぁ…これを丁寧と解釈している^^;
田んぼ作業は、農場長の役割としておりましたけれど、畑の耕うん練習のために、障害物の少ない『夢屋田』の田起こしをさせてみました。この作業は、低速で圃場を進むものだから、農場長がやっても、『ポン太郎君』がやってもほとんど所要時間に差が出ないのでありまして、むしろ丁寧な作業を心情とする『ポン太郎君』には合っているかも知れない。その間、ノロイ畑作業は、農場長が担った方が遥かに早い。発想の転換ではありますけれど、息子がトラクター耕うんをしているものだから、ご近所の皆さまも『ころましい』(好奇の目)とご覧になっております。

「ガッハッハ!後継者移譲じゃ~。あとは楽隠居!」とご近所様には布令れ回る。慣れない機械作業で、かなり疲れた様子でありますが、何でも経験を積ませる…そこから何かが見えたら成長でありますよ^^;

コメント
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