国境の長いトンネルを抜けると…
そこは『手ブレ』の雪国だった^^;(新潟経由の方が近いのですが、雪国育ちの『おやじぃ』たちは、峠道の雪を嫌って東北道を選択した。)日本の名だたるゼネコンがJVで挑んだ「関越トンネル」を抜け、川端康成の「雪国」をイメージしたのだけれど、クリスマスイヴだと言うのに、その先に『駒子』が居る訳でもなく、原田知世ちゃんに「私をスキーに連れてって」などとせがまれた訳でもなく、只々、約束の時間にお荷物をお届けするだけでありますよ。トラックの中で仮眠をとって、公衆浴場で朝風呂を浴びて、越後湯沢のサービスエリアで時間調整に3時間…何とも素敵なクリスマスである。(精一杯の皮肉^^;)目の前は「石打丸山スキー場」etc.…若い頃に、民宿を基点に3ヶ所のスキー場を訪れたことがありますが、今は一介の労働者。若いボーダーたちが、同じSAで休憩しているのだけれど、中々出発しない…「オラたちが若い頃は『元を取る』と言って滑りまくっていたのだけれど。」(注:ここで言う『元を取る』とは、リフト1日券を回数券換算して、何回滑れば『元が取れる』と言っていたのである…何と貧乏くさい考え方であることよ^^;)「今の若者たちは、アフタースキーを楽しみ、おネェちゃんとの時間を大切にしているに違いない。」とオヤジたちの最大限の理解を示すのでありますよ。駐車場でラジアルタイヤの外車を見つけては「バカたれが、滑れ…。」などと不謹慎な考えも湧き上がる。こうした車がスタックして、交通渋滞を招いてしまうのにねぇ…。
トラックの前方で工事が始まりましてね…
さて、暇を持て余すと「水銀灯一本交換するのに、こんなに人員が必要なのかい?」などと、余計なことが気になり出しまして、工事工作車台数と人工賃、LED灯ポールなどを勝手に概算見積を始めまして…「ざっくり計算しても100万円以上の工事費だわねぇ。交通整理員なんて、規定上置いているだけで、請求2万円、手取り8,000円といったところかねぇ?下請け仕事を取るなら、こうした仕事を取って来てください社長!」などと勝手なことを言い始めている。しかし、使用電力の節約で100万円を稼ぎ出すために何年かかることやら?良いんです、Nexcoさんは儲かっているから…などと、嫌味とも妬みとも取れる話題になっていく。(ヤダヤダ^^;)
はてさて、本格的なシーズンイン前ではあろうけれど、ホテルのお客さんは東南アジア系のお客さんがほとんどである。もう見慣れた光景であり、驚くことでもないのだけれど、月曜日の朝に日本人が働き、外国人観光客が余暇を楽しむ…どこかに侮蔑的な、そして自虐的な感情さえ湧いてくる『おもてなし』の光景である。おそらく30年程前は、日本人がワイキキビーチあたりを闊歩し、同じような感情を抱いた受け手も居たに違いない。ホテルの玄関先で搬入用の養生シートがお婆ちゃんの車椅子に引っ掛かってしまいましてね「Sorry!」なんて言いながら駆け寄ったのでありますが、「アリガトゴザイマス」なんて車椅子を押しているお爺さんに言われまして…ひと昔前なら逆だわねぇなんて、『おやじぃ』の心の闇が頭をもたげるのでありますよ。やだねぇ、ヤダヤダ。ここは『大人のおもてなし』ってね(笑)