遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

プーチンさん そこまで誇りを捨てざるを得ないのは自業自得と反省し反転する時でしょう

2015-05-09 23:58:58 | ロシア全般
 あのプライドの高い露・プーチン大統領が、中国は愚か、北朝鮮にまで弄ばれても我慢していますね。中国や北朝鮮に阿るのと、G7の国々と和解するのと、どっちが長期に観た時に国益に利するのか、中国に侵略される脅威があることは自覚しているはずですから、答えはあきらかでしょう。中朝に阿る愚策からそろそろ転じないと、中国の属国に堕ちてしまいますよ。

 中国からの対日歴史認識協調の誘いに、一線を画してきていましたが、ついに中国の要求に屈しています。中共は戦勝国を語る資格はなく、戦勝国時の政権を担っていた国民党から、ソ連の共産主義拡大戦略支援のおかげで、国共内戦で政権を横取りしただけで、ソ連=ロシアが中共政権誕生の恩人であると認識していながら、屈しているのですね。
 
「ナチズムと日本の軍国主義と戦った国に感謝」プーチン大統領 対独戦勝70周年記念式典 - 産経ニュース
 
露、警戒しつつ対中依存 首脳会談で孤立感払拭- 記事詳細|Infoseekニュース

 【モスクワ=遠藤良介】ウクライナ危機をめぐって米欧との関係を悪化させたロシアは、今回の中露首脳会談を通じて両国の蜜月を誇示し、孤立感の払拭を図った。両国は、第二次世界大戦に関する歴史認識を国際的発言力の向上に利用し、米国の「一極支配」に対抗することでは利害の一致をみている。だが、対中傾斜がロシアの立場を弱体化させている側面も目立ち、両国関係は決して順風満帆ではない
 米欧の経済制裁を科され、主要8カ国(G8)からも事実上追放されたロシアは、中国やインドなど新興諸国との関係を重視する方向性を鮮明にしている。中国はそうした「東方戦略」の中核であり、国連安全保障理事会などの場でも両国は米欧に対抗して共同歩調を取ることが多い。
 
ロシアは昨年9月、天然ガスを中国へ直接供給する初のパイプライン「シベリアの力」の建設に着手。ただ、ロシアは建設費用などの点で大幅な譲歩を余儀なくされ、事業の採算や将来性には疑問
が出ている。露外交専門家の一人は「中国はロシアほどに相手を必要としておらず、米欧との関係も決定的に悪化させていない」と危惧する。
 8日の首脳会談では、中露がそれぞれ主導する新シルクロード経済圏構想と、「ユーラシア経済連合」の2つを連携させることで一致。
旧ソ連地域で中国の経済的影響力が強まっていることに焦りを募らせるロシアは、「経済連合」が競合する中国側の構想にのみ込まれないよう、協力の枠組みを設けておくのが得策と判断したもようだ。

 中国に翻弄されるにとどまらず、北朝鮮にも振り回されていますね。
 中朝関係がもつれていることに付け入り、北朝鮮に接近し、中国をけん制するつもりが、その心理を逆に北朝鮮に利用されてしまったのですね。
 

北朝鮮にもそでにされたロシア 経済低迷で足元見られ :日本経済新聞

 北朝鮮は4月末、金正恩(キム・ジョンウン)第1書記が9日にモスクワで開かれた対ドイツ戦勝70年記念式典への出席を見送るとロシア政府に通知した。金第1書記の出席の意向を確認したと発表してきたロシアのプーチン政権はメンツを失った格好となり、現地のロシア人記者団からは憤りの声も上がった。北朝鮮がドタキャンに踏み切った背景には、中国とロシアとの圧倒的な経済力の差がある。
 9日の戦勝式典はプーチン政権が国の威信をかけて開催する一大イベントで、世界各国の首脳に招待状を送った。ただ、昨年来のウクライナ危機の影響で欧米首脳は軒並み欠席を決めた。参加者で目を引くのは中国の習近平国家主席だけ。当時のブッシュ米大統領や小泉純一郎首相、ドイツのシュレーダー首相が参加した10年前の60年式典に比べて出席首脳は半分以下という寂しい顔ぶれとなっていた。
 それだけに
ロシア側は金第1書記の式典への参加を重視した。金第1書記の初外遊に国際的な注目が集まる中、ロシアの朝鮮半島への影響力の拡大をアピール
し、アジア重視を掲げる米オバマ政権に対抗する狙いもあった。
 ロ朝外交筋によると、北朝鮮側は昨年から頻繁になった高官交流を通じて幾度も金第1書記の式典出席のシグナルを送り、訪ロ準備を進めていた。ウシャコフ大統領補佐官は4月22日、北朝鮮側から金第1書記の訪ロの意向を確認したと発表。「金氏が式典に来るという約束を守ると期待している」と語っていた。
 北朝鮮はロシア側に土壇場での欠席は「国内事情のため」と説明したが、どのような事情があったか明かしておらず、様々な臆測を呼んでいる。そうした中、主要国の外交当局間で浮上しているのは
「北朝鮮が式典出席の有無を中国との駆け引きにおけるカードとした」
との見方だ。
 中朝関係を巡っては、北朝鮮ナンバー2で中国側との窓口役だった張成沢(チャン・ソンテク)氏が2013年12月に処刑された後、急速に悪化し、改善への道筋が見えない状態となっている。そうした中、
中国を初外遊先とした父・金正日(キム・ジョンイル)総書記の前例を金第1書記が破れば、習近平政権にとって大きな外交的な失点
になるとみられていた。
 北朝鮮にとっては経済的な観点から中国の立場を優先せざるをえない事情もある。14年の中朝の貿易総額は公式統計で把握できる分だけでも392億元(約7500億円)と北朝鮮の対外貿易総額の9割に上る。一方、ロ朝の貿易額はその約60分の1の年1億ドル(約120億円)程度にとどまっている。
 ロシア経済の実質成長率は15年にマイナス3%を超えて落ち込み、その後も長期にわたって0%前後の水準が続くと予測されている。国外への巨額の資本逃避にも歯止めはかかっておらず、ロシア中央銀行は15年の流出額が1310億ドルに達するとの推計を発表した。
実質国内総生産(GDP)で5倍に開いた中ロの経済力の差はさらに広がるのは確実
な情勢だ。
 ロ朝は昨年からの閣僚協議でエネルギーや鉱山開発、インフラ整備などの各分野の協力事業を進めると決めたが、大半の案件は進んでいない。
欧米の経済制裁に苦しむロシア企業には採算性の不透明な北朝鮮での事業に投資する余力が乏しい事情もある。

 怒らせても経済的にはそれほど怖くないロシアのメンツを犠牲にする見返りとして、中国から多くの支援を引き出す――。金第1書記はあらかじめこうした戦略を立てていた可能性がある。実際、プーチン政権にとっては今回の一件に反発して対朝関係を悪化させる余裕はない。ガルシカ極東発展相は4月30日、金第1書記の式典欠席はロ朝関係の発展に影響しないと強調した。 (モスクワ=田中孝幸)


 北朝鮮にまんまと逆利用されるまでに落ちぶれたことを隠し大国の度量を示そうとするのか、北朝鮮の対中牽制カードに一縷の望みを繋ごうとしているのか、北朝鮮の裏切りに寛容な姿勢を示しています。

 余談ですが、日本の拉致家族問題にも、北朝鮮のこのロシア利用戦術と同様の手口が見えます。解除した制裁の復活カードを活用し、北朝鮮ペースの交渉の流れを変える戦術が望まれます。

 繰り返しになりますが、中朝に誇りを捨てて翻弄されるがままで耐え忍ぶのが、ロシアの将来の国益、プーチン政権への国民の支持に繋がるのか、G7との和解で世界をリードする仲間に戻るのが良いのか、外交術策に長けているはずのプーチン氏が、目覚めて決断する時間は、そう長い余裕はないと考えますがいかがでしょう。中朝の侮辱する行為に耐えれるのなら、G7との和解に転じる一時の恥を乗り越えるほうが辛抱しやすいと考えますが、国内世論を抑えられなくなっているのでしょうか。
 このまま、中朝に誇りを踏みにじられるがままに翻弄され続ければ、二流国家、三流国家へ陥落してしまうでしょう。



 # 冒頭の画像は、モスクワ・赤の広場で行われた対ドイツ戦勝70周年式典に出席した、プーチン大統領と習近平夫妻




  沖縄県 今帰仁城址 (2015年 1月 撮影)


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中国・ロシア同盟がアメリカを滅ぼす日―一極主義 vs 多極主義




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