中国の姿勢が、やや軟化しているとの報道も盛んに観るようになっていて、我こそはと媚中派が動き始めているのですが、APEC開催を控え、ホスト国となる中国が軟化しているのか、経済の行き詰まりから対日経済交流の復調を期待しているのか、よく見極めて対応する必要があります。
その流れの露払いと言える、「海上連絡メカニズム」作りに向けた協議が年内に再開される方向となったのだそうで、両国の緊張が高まっている最前線の安全に向けた歩みの復活は、両国関係修復の具体的な動きとして歓迎されます。
日中間の偶発的な軍事衝突を避けるための防衛当局間のホットライン「海上連絡メカニズム」作りに向けた協議が、年内に再開される方向となった。日本の再三の働きかけに中国が応じたもので、11月のアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議での日中首脳会談実現に向けた弾みとなりそうだ。ただ、中国の本気度を疑問視する声も強く、実際の運用開始にはなお曲折が予想される。
中国の本気度 疑問視も
菅官房長官は25日の記者会見で、24日の日中高級事務レベル海洋協議で再開を合意したことについて、「危機管理の点からも極めて有意義だ」と評価した。
沖縄県・尖閣諸島周辺の東シナ海では、中国軍機が自衛隊の航空機に異常接近するなど緊張が高まっているだけに、連絡メカニズムの設置は急務となっている。現場の航空機や艦船間で無線交信ができるほか、緊急時に防衛当局の幹部同士が電話で連絡をとりあえば、最悪の事態を回避することも可能になるからだ。
連絡メカニズムを巡る協議は、2012年9月の日本政府による尖閣諸島国有化を機に、中断していた。
中国側が今回軟化した背景には、北京で開かれるAPEC首脳会議がありそうだ。
習近平(シージンピン)政権は、尖閣諸島の「領有権問題」の存在を認めて問題を棚上げすることなどを首脳会談開催の条件にしてきたのに対し、日本政府は応じる構えを見せていない。だが、仮にAPEC首脳会議のホスト国にもかかわらず日本とだけ首脳会談を行わなければ、国際社会の批判が中国に向きかねない。
今回の合意は首脳会談に向けた環境を整える意味があるとみられ、日本政府内では「いい流れになってきた。首脳会談をやる気があるとの雰囲気は伝わってくる」(首相官邸筋)との受け止めが広がっている。
ただ、連絡メカニズムについては、過去にも中国人民解放軍が消極的なため、協議が足踏みした経緯がある。APEC首脳会議が終了すれば協議は再び中断するのではないかとの見方も、防衛省内にはある。江渡防衛相は25日、都内で記者団に対し、協議再開の時期について「できるだけ早いほうがいい」と強調した。APEC首脳会議前に次回会合を開き、早期の運用開始への道筋を付けておきたいとの考えを示したものだ。
「首脳会談早く」…福田元首相
福田元首相は25日、東京都内で講演し、日中、日韓関係について「首脳同士が会って握手するということを一刻も早くしてもらいたい」と述べ、首脳会談が必要だとの考えを強調した。
記事で指摘されている通り、人民解放軍がどこまで本気なのか、習近平がどこまで人民解放軍に抑えが効くのかが課題です。
ここでも、APEC開催や、経済成長復活へ向けた対日経済交流の影の見極めが必要です。
APEC開催に向けての世界へ向けての一時的な繕いであれば、直ぐに答えは出ます。
中国国内経済浮揚のためのものであれば、軟化継続の可能性はありますが、見極めは簡単ではありませんね。
日本としては、課題があるからこそ前提条件なしでの首脳会談の門戸を開いていますが、尖閣の棚上げや、韓国の属国化も兼ねて韓国を従えての歴史認識の諸々を突き付けてくる習近平は、江沢民の政策と同じ反日での国内世論統治を進めているのですから、日本との間に係争課題がなくなるのは困るわけで、いろいろ条件を掲げて、首脳会談の門戸を閉じているのですね。
鳩、カンラ菅、ドジョウと続いた民主党政権は、こうした中国の戦術に翻弄されっぱなしで、なにがなんでも首脳会談実現を懇願する姿勢でしたが、安倍政権になってからは、尖閣の棚上げは拒否し、無条件での会談を一貫して貫いて来ました。
日中外相が、米国での会談を実現しました。
【日中・日韓外相会談】岸田外相、日中首脳会談「何も決まっていない」 日韓は対話継続 - MSN産経ニュース
日中や日韓の首脳会談が開催されていないという、メディアや評論家の指摘に押されたりして焦ることが無い様、会うことが目的で国益を損なうことが無い様、くれぐれも前提の無い会談を実現させていただきたいし、前提が無い会談が出来るまでは、我慢比べで焦らず時機を待っていただきたい。
APEC開催のホスト国のメンツを保つために一時的な目眩ましに利用されることが無い様、経済再生に窮している中国が歩み寄ってくるのを見極める為に待つ戦術を採っていただくことを願っています。
大手日本企業経営者も自民党新執行部も中国詣でにご執心 - 遊爺雑記帳
ブナの梢枝
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