「日光街道宿場町の古い建物」を今日から連載致します。
日本橋を起点に日光街道は千住宿から鉢石宿まで21宿あります。
宿場によっては古い建物が一軒も現存しない宿場もありました。
現存する建物も保存状態の悪いものが多く、直ぐに手を加えないと倒壊しかねないものもありました。
「美しい日本を作る」と宣った首相も居ましたが、作るのも大事でしょうが、今ある美しいものを保存できない政治家が新しい物を作れるとは思えません。
このシリーズを描いていてつくずく日本の行政の貧しさを痛感しました。
最初にご紹介するのが起点である日本橋ですが、日本の道路原標にもなっている今の日本橋は上に高速道路が覆い被さりとても絵になる状態ではないので、仕方なく広重の浮世絵を模写させて貰いました。
江戸時代の日本橋は下部構造もしっかりしていて少々のことでは流されたりはしそうにありません。橋を行き交う人々は生き生きと生活しています。模写していて気づいたのですが、通行人はほとんどが庶民で大工や物売り、商家の手代などです。
皆何らかの荷物を担いだり担ったりしています。
原画には及びもつきませんが江戸の活気を感じ取って頂ければ幸いです。