業界の湯河原にある保養施設の温泉宿に向かうべく、友人夫妻と待ち合わせた場所。
ネットの《TripAdovisor》 で選んだが、これが大当たり。エルルカン・ビス
奥湯河原への手前、山あいの細い道をナビを頼りに上りゆく。
ナビはいつも正解の道を案内するとは限らない。
ほんとに、こんなところにあるのかと疑いつつやっと辿り着く。
鬱蒼とした竹林の中、目立たない看板。駐車場は、余程運転に自身がないとハンドルが切り切れない。
同乗の家人は「怖い」と降りてしまう。
知る人ぞ知るレストランの筈が、周囲が静謐過ぎる。エントランスへ降りゆく階段には人影が無い。
入口と思しき扉も地味なもので、引くのを暫し躊躇する始末。
開けてみて、やっと安心。間違いなく目指すエルルカン・ビズだった。
予約の席に着く。
客は、カップル、家族連れ、老若男女さまざま。駐車場の車のナンバー・プレートでは地元は少ないように思えたが。
店内にはウェイター、ウェイトレスが一人づつ。テーブルを回りながら、客とコミュニケーションをはさみながら料理を運ぶ。その間合いがいい。
ウェイターはイケメン。無口かと思いきや結構喋る。料理の知識も相当なもの。店名の由来を聞けば「シェフ(オーナー)がパリで料理を学んだ師匠の名前だ」と教えてくれた。
食べ終わった客を、一面のガラス戸を開けて、板張りのテラスに誘う。今年の竹、それ以前の竹など周囲の景色を解説する。スナップ写真のシャッターを押し、脇に設けた足湯に浸からせる。なかなかに客あしらいがいい。
料理の素材は、県内の点在する専属の農家などから調達をしている。
ランチは、2種類のコースがあり、それぞれに魚・肉などの選択が要る。
もともと雪が少ない湯河原だが、一度だけ、思いの外の降雪で、営業できなかったという。
それにしてもこんな山奥。
最初は街場で営業、その贔屓客を連れて、引っ越すものだが、開店時からこんなに不便なところで、知る人ぞ知る人気店になるとは恐れ入る。
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