原題:THE SOLOIST
ロスの、日本で言うところの、いわゆる”派遣村”生活を強いられている人たちの日常が描かれている。
ジェイミー・フォックスは精神の病を持つ天才チェロ奏者。彼に関心を抱き、取材し、次第に救済行動へとのめり込んでゆく新聞記者のロバート・ダウニーJR。二人の友情と挫折と再生の物語をベートーヴェンの音楽とLAの多人種の映像で彩った実話にもとづいたヒューマン・ドラマ。
先月観た『消されたヘッドライン』は、ワシントン・ポスト、今回はロサンゼルス・タイムス。 思わぬ共通点を発見した。ともに登場する記者の乗る車がサーブということ。知的職業従事者のシンボルみたいなことがあるのかしらん。そういえば米国人がドイツ車に乗っている映画のシーンというのは少ないのではないか。いずれにしても、サーブを愛車とする身には嬉しく、こそばゆい。
ロバート・ダウニーJr.が荒っぽく乗り回すサーブ9-5 『消されたヘッドライン』でラッセル・クロウの乗るサーブ900
ジェイミー・フォクスは、音楽を主旋律とした映画への出演が多い。
『レイ』ではまるでレイ・チャールズ本人が自身を演じているようであったし、『ドリーム・ガールズ』では興行の世界の重要な役割を演じて、全体が締まった。3歳でピアノを始め、聖歌隊で活動をし、ショウビズの世界でも生活した彼のキャリアが見事に生きたと言えるだろう。
彼がこの映画を契機に”フ-ドドライブ”という、余った食糧を寄付する活動を始めたことは好ましい。
ベートーベンの楽曲が多数登場するのも、この映画の楽しみのひとつである。
シャンテシネ
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