処遊楽

人生は泣き笑い。山あり谷あり海もある。愛して憎んで会って別れて我が人生。
力一杯生きよう。
衆生所遊楽。

キセキの葉書

2017-10-14 12:57:11 | 映画

キセキの葉書

出演 鈴木沙理奈、八日市屋天満、赤座美代子、雪村いづみ

監督 ジャッキー・ウー

時間 1時間30分

原作 脇谷みどり 希望のスイッチは、くすっ』(鳳書院

  

 

 今年のマドリード国際映画祭外国映画部門で監督賞と主演女優賞に輝いた作品。その輝かしい相貌とは裏腹に、物語の題材も展開も至って地味。

しかし、ここからは、家族の愛憎、絶望と希望を乗り越えてゆく市井の人の負けない人生が素直に伝わってくる。

      

ヒロインの鈴木沙理奈の演技もさることながら、脳性麻痺の長女を演じる八日市屋天満(子役)の存在感に圧倒される。

本当の患者を、特別にお願いして出演しているとばっかり思っていた。製作側も出る側も随分と無理しているんだろうな大変だな、と。

実は演技だった。今でも信じられない。

東京初上映のスクリーン前でプロデューサが、彼女が「今回は(賞を)沙理奈さんに取らせてあげる。次は私の番」と言っていたことを明かしていた。恐るべし。先が楽しみなり。

上映後の出演者挨拶で驚いたことのもう一つ。監督ジャッキー・ウーのイケメン振り。同映画祭での主演女優賞は周知だったが、実は監督賞も獲得していたと、これもPDが紹介していた。商売柄、話題づくりはお手の物か。

        

        原作本                                 著作者 谷脇みどりを囲んで

映画の制作に関わった出版大手やテレビがドハデに宣伝する昨今、街場の本屋さんが出したハート・ウォームな物語。同時代に生きる人々の健気で懸命な生き方に共感した人たちが、ロードショーを支える。

往年の名シンガー雪村いづみが2カット出演している。ヒロインを言葉少なく励ますおばあさん役だ。健在は嬉しい。

 

会場のスペースFC汐留。

 

 

ジャッキーウー/いづみ/沙理奈               ジャッキー/いづみ/沙理名/赤座/小林        赤座美代子

 

 

沙理奈                           ウー                               小林          

エンデイングの曲は「耳をすましてごらん」。

72年NHK連ドラ『藍より青く』のテーマ・ソング。本田路津子、南野洋子などが歌っていた。

これを小林啓子が新たに息を吹き込んでいる。

もうひとつ、ステージ顔見せのMCは一谷伸江。ソフトな語り口と温かな音声、明るい響きは昔のまま。

 

 


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