毎日がしあわせ日和

ほんとうの自分に戻れば戻るほど 毎日がしあわせ日和

見えない世界

2010年11月01日 14時40分00秒 | ふと思うこと
今度の日曜日は お隣の小学校の日曜参観。

午後からは お天氣がよければ、芝生の校庭で子どもたちの合奏やらゲーム大会やら、私たち読み聞かせグループも 大型絵本持ち出して参加させていただきます♪

思えばこの毎月の読み聞かせ、4年前の11月の学校開放週間をふらりと覗きに行ったのがそもそもの始まりでした。

あのときの1年生が今や5年生、あと半年足らずで最高学年なんだねぇ。。。
感慨深いなぁ。。。




かれこれ3年以上も読み聞かせさせていただいてると、「ああ、絵本読む人」って知ってくださる方もおられるようで、読み聞かせ講習会などのお知らせを頂くことがたびたびあります。

私知らなかったけど、こういう講習会とか勉強会とかって多いんですね。

みなさんすごい意欲的なんだなぁ。。。と感心しつつ、なぜかなかなか腰が上がらない私。


そういえば、同じ読み聞かせグループの人たちも 落語絵本のときはわざわざ和羽織風の衣装着てこられたり、キノコの出てくるお話には図鑑併用で解説されたり、羊の出てくるお話に羊の縫いぐるみ持って来られたり、といろいろ工夫されてて、思わず「わぁ、私も子どもたちに混じっていっしょに聞きた~い!」なんて叫んでしまうほど。

面白そう、楽しそう、って 人の見てると思うのに、なぜか私もそういうのやってみ~よう、とはならない。

この創意工夫や向上心のなさってなぜ?と我ながらずっと不思議だったんですが、いろいろな方と読み聞かせについてお話しし合う中でだんだん見えてきたものがありました。




私が子どもの頃、家族の誰かに本を読んでもらうって ご飯を食べるのと同じ。。。とまでは言わないにしても それに近いぐらい日常的で当たり前のことだったんですね。

父が、母が、祖父祖母おばたちが、しょっちゅう読んでくれた。

そして私もまた 4つ下の弟に当然のようにせっせと読んで聞かせてました。

私にとっての読み聞かせって、家庭の中の空氣のようなもの、言わば素人くさい行為っていうイメージなんですね。
毎日のご飯を作るお母さんがプロの料理人ではないのと同じように。

とはいえ、お母さんだって お料理習いに行ったりして腕を磨く人だっているわけで、講習会や勉強会でもっと上手になれるのならそれに越したことないはずなんだけど。。。


私は読み聞かせでいったい何がしたいんだろう?
本を読んだり読んでもらったりする、その何が楽しいんだろう?

自分の中にずっと聞いていったら。。。


小さい頃 読んでもらって楽しかったりうれしかったりしたのは、
誰かの傍で すっかり安心しきって明け渡してぽ~っとなりながら お話の世界に無心に浸りこむ楽しさ。
お話そのもの以上に その場の空氣が心地よかったんですね。


そして今、子どもたちに読んで聞かせる側にまわってみて楽しいのは、
そんな心地いい世界に子どもたちを連れて行って 思い思い存分に浸りこんでもらう楽しさ、
だったんですね。


実際読み聞かせしてて、それまでざわざわしてた子どもたちが だんだんし~んとなって お話の世界にのめり込んでいくのが 手に取るようにびんびん感じられるときがあって。

こちらもそれに合わせるように 声の調子や間のとり方、リズムやテンポの揺さぶりなんかで世界を盛り上げ、
さいごは徐々に調子をおとして、現実の世界に戻ってきて 子どもたちも自分もぴたりと着地させる。

そして、「おしまい☆」と言いながらあたりを見回して、夢を見ていたかのように まだどこかぽ~っとした表情の子どもたちが はぁっとため息をつく、その顔を見るのがたまらなくうれしいんだなぁ♪


そして、そういう魅力ある世界を構築できるよう、事前に何を読むか吟味して 読む方も打ち込める内容のものを選び出し、わかりにくい言葉や言い回しがないかなどチェックする、そういった作業はぜんぜん苦にならない。


なるほど、わかってきました。

私が読み聞かせを通してやりたいのは、
その場限りの豊かな夢の世界を創り上げて 子どもたちといっしょに体験することなんだって。

必ずしも知識や情報としてお話が頭に残らなくても構わない。

ただ、
あ~、きょうもとってもいいところに行ってきた、楽しかったぁ♪
って思いを 子どもたちといっしょにしたいんだって♪


だって、
私自身 そうやって連れていってもらった世界が、
物語の筋は忘れてしまっても、
とってもとっても幸せな思いをしたぁ、っていう豊かな記憶の重なりとなって、
見えないけど 今でもどこかに残っていて 今の自分を支えていてくれてるってわかってるから(^^)



地味な読み聞かせだけど、ひとりぐらいちょっと毛色の変わったのがいてもいいよね♪