毎日がしあわせ日和

ほんとうの自分に戻れば戻るほど 毎日がしあわせ日和

創る 人

2011年03月22日 12時55分44秒 | ふと思うこと
今月10日は 今学年さいごの読み聞かせの日で、私は5、6年生の担当でした。
3月が5、6年生というのは 2月からわかっていたことで、なぜかそのときから私の中で 読む本が決まっていました。

「大空をかける巨人」(キャサリン・シッペン作、学研)

ギリシア神話・鳥の羽で作った翼を身につけて飛んだといわれるイカロスの伝説から始まって、氣球、落下傘、飛行機、ヘリコプター、ロケットと、ときには変人扱いされながらも 溢れる情熱に導かれるままに 空を飛ぶ夢を追い続けた人々の物語を並べた短編集。

私が子どものころに読んだ本です(^^)

サイエンス系にはほとんど興味を示さなかった私が なぜか氣に入って 繰り返し読んだ本。


全26話の中からモンゴルフィエ兄弟の氣球の話を選んだのですが、正直言って 物語的にはいささか退屈な氣も

直前になって 読み手がひとり来られなくなり、受け持ちが4~6年生に変更になった時点で 他の物語に差し替えることも出来たのですが、
なぜかこの本を読むんだという氣持ちが動かない。


当日の朝になって そのわけがわかりました。


教室でそのエピソード「大きなふくろ」を読んだあと、残った時間でこんなことをお話ししました。


世の中は今 どんどん変わっていっている。

少し前までなら当たり前だったことが 当たり前じゃなくなって、戸惑っている人も多い。

みんなが大人になってゆくころ、お父さんやお母さんの時代とはまったく違う価値観が出てきて、どうしたらいいのか迷うこともあるかもしれない。

古いものが壊れるときには、必ず新しいものを創る人も出てくる。

この本の登場人物のように、周りから「正氣じゃない!なにを考えてるんだ」と言われ続けても 自分の中から呼びかける声に応えずにいられなくて、なんの保証もなくてもあきらめないで 自分の想いを貫き通して形にした人たちが、必ずいる。

たとえその最中には認められなくても、長い目で見れば そういう人たちが 新しい時代を創っていくんだよね。

もしかしたら、みんながそういう人になるかもしれない。
あるいは、お友だちや自分の子どもがそういう人で、それを応援する人になるのかもしれない。

これから成長していく中で、どうか自分の中の声によ~く耳をすませてほしい。

壊れていく一方でなく、新しくより素晴らしいものを創っていけるなら、こういう時代も決して悪いものじゃないから。



上の学年の子たち、中でも卒業を控えた6年生に、どうしてもこの話をしておきたかった。。。らしいんです。


う~ん、お説教くさかったかな。。。
ひとりよがりだったかな。。。

物語自体が地味で退屈だったろうし、そのあとにこういう話って やっぱり氣の毒だったかも。。。

終わってからも なんとなく落ち着かない氣分でした。



その翌日。
まさか あんな大災害が起ころうとは。。。

すっかり面影をなくしてしまったであろう被災地。

ニュースなどの映像をいくら眺めても、実際にそこにおられる方のお氣持ち、とても想像が及びません。

数日後に顔を合わせた5年生の女の子が言いました。

「ちょうど前の日に あの話聞いたやろ。

 その次の日に あんな地震やったから・・・」



そんな中、氣仙沼の友の無事がわかりました。

地震、津波、火事・・・そのすべてをくぐり抜けて ご家族もお家も無事とのこと。

そんな彼女が ライフラインが徐々に復旧していく中 書き綴ってくれるブログに、まさにここから新しいものを創っていこうとする人たちの 静かな強さ、優しさが ほのかににじみ出ています。


cocoちゃんのブログ 「にこにこ♪たんたん♪」


こういう人と友だちでいられること しみじみ幸せって思うなぁ