毎日がしあわせ日和

ほんとうの自分に戻れば戻るほど 毎日がしあわせ日和

ひとつだよ (^^)

2013年11月07日 13時13分13秒 | 貴秋の視点、すなわち偏見


    「あんたはどこにいるの?」と、彼女は言った。

    「ここさ、もちろん」わたしは答えた。

    「じゃああたしは?」

    「そこだよ!」

    「あんたはどこであたしを知ってる?」

    「身体のなかのどこかでさ」

    「だったらあんたは、あんたのなかであたしのなかを知ってるってことだわ」

    「ああ、そういうことになるだろうな」

    「じゃああんたは、あたしのなかの神さまをあんたのなかで知ってるし、
     あんたの知ってるぜんぶのもの、あんたの知ってるぜんぶの人を、あんたのなかで知ってるってことでしょ。
     あんたの知ってるぜんぶの人、ぜんぶのものは、それぞれなかに神さまを持ってるから、そうすればあんたは、
     みんなの神さまをあんたのなかにも持ってるってことになるじゃない     簡単だわ」

                                                (フィン作「アンナの小さな神さま」より) 







前に 自分の中で起こっていることは、文章に表したものよりずっとカオスだ、と書きました。

一度に意識を合わせられるのは ひとつだけだけれど、それ以外のたくさんの 次元の異なる答えや考えが あちこちに散らばっていて、目の、いや、意識の端っこにちらちら映るのも どこかで感じ取っている。

よく使わせてもらう岩の例えでいうと、「不動のもの」という見方と 「絶えず振動し続ける粒子の集まり」という見方が 同時に成り立つような世界。

同次元の話だったら、これらは互いに矛盾していて どっちかがが正解で もう片っぽは間違いでしょ、ってなるんだけど、それぞれに違う次元の視点と思えば、どちらもありで それぞれが正解。

「岩は動かない」と言葉にしながら、一方では「でも動いてたりもするんだよね~」なんて思いも ぴくんと頭をもたげたりして



そして、こういうものの見方がなじんでくると、かつてならありえないことだけど 「自分なら選ばないな」っていう他人の答えでも「それはそれであり♪」って思えてくるんだよね。

なにも弾かない・否定しない 新鮮な視点。



はたから見ると どんなに「それはないでしょ」って思うような答えでも、当人の内側では それなりに整合性がとれているもの。

そんな答えを 自分の答えと同次元に並べれば、互いの物差しがぶつかりあって 否定しあうようなことにもなるけれど、その人の宇宙・その人の次元での事実と思えば、「なるほど~、そういう見方もあるのか」と、内容の賛否以前に 別次元の視点としてうなずける。

もちろん、その後の それを選ぶ・選ばないの決定は、各自の判断だけれどね☆



そして。

いろんな次元・いろんな宇宙があるのが見えてくると、今度は そのすべての中に 自分のかけらを見いだすことになるのですね。

自分の目に映る世界は、すべて自分の心の投影だから。

今見えたのは、過去にはよく使ったけれど、今はほとんど忘れかけている昔々の思考回路の片鱗かもしれない。

今見えたのは、自分では認めない・認めたくないけれど、実は自分の世界観の一部なのかもしれない。

納得いくものばかりではないけれど、でも 見えちゃったからには どれもこれも やっぱり自分の一部なんだろうなぁ、と (^_^;)



そんなふうに見えてくると、ふとした瞬間に 「あれ?自分ひとりしかいないや」っていう思いにかられることがあります。

どっちを向いても 自分しか見えてこないとしたら。。。そうも言えるよね。

それは、他人であり 他人の視点や思考である。

と同時に、自分の一部でもある。

ここにもまた、次元の違う二つの真実(自分にとっての)が 存在するわけね



今見かけた「わちゃ~」な人は、私がこれから手放すはずの 私のひとかけらかもしれない。

今逢った素敵な人は、私がまだ氣づいてない 自分の長所を示唆する 私のひとかけらかもしれない。

みんな別々、そして、みんなひとつ。

どっちもほんとう。

そんなふうに見える世界も ステキじゃない?



「すべてはひとつ」「ワンネス」などと 言葉で捉えていた世界が、内から実感できる世界へと消化・同化されてゆく道のり。

バラバラだけど ひとつでもあるっていう この感じ、な~んかいいなぁ、あったかくて 広々して 安心できて






冒頭の文章は、これまた二十年来の愛読書「アンナの小さな神さま」の中の、フィンとアンナの会話。

フィンは 大柄で感じやすい 20歳前後の若者、アンナは 生きる喜びそのもので 神さまの友でもある 6~7歳の女の子。

庇護者と孤児であり、親友であり、導かれるものと導くものである、ふたりの物語。

以前ご紹介した「ONE」と並んで、これからもずっと持ち続け 読み続けるだろうな、と思う、大切な一冊です(^^)