毎日がしあわせ日和

ほんとうの自分に戻れば戻るほど 毎日がしあわせ日和

「キッド」 再び、そして 「あなたを知りたい」

2017年02月06日 17時18分56秒 | 貴秋の視点、すなわち偏見


私たちが他者と出会ってまず反応するのは、主に五感に訴えるわかりやすい部分についてでしょう。

きれいだな、かっこいいな、陰氣だな、自信ありげだな、憎ったらしいな、などなど。

でもそれは その人の真の姿といえるだろうか。

その人の本質は、もっと目につきにくいところにあるのではないだろうか。




「キッド」 のあの 「みっともない子だ」 の場面からふと浮かんだのは、これからは 自分を知るのに内側から感じるしかないのと同じように 他者についても 外側の印象だけで性急に判断を下すのでなく、その内面にまで向き合おう 感じ取ろうという姿勢が重要になってくるんじゃないかということでした。




“どんな者でも、自分なりの世界モデルにてらせば、何も間違ったことはしていない” 、これは「神との対話」 での神の言葉。

「なに考えてるんだこの人」 としか思えないような相手でも、その人なりの理屈に従えば それなりに筋は通っているもの、そこを見ずして 真のコミュニケーションは成り立たない。

トランプさんのようになにかと言動が派手な人は ことさらその外側に視線が集中し 外見で判断されてしまいがちだけれど、挑発的な発言も強氣な決定も 当人なりの理由があってのことなのでしょう。

そしてそれを支持する人も相当数いるわけで。

これまで大国アメリカがまがりなりにも貫いてきた姿勢とのあまりの落差に とうてい受け入れられない! と反発するのは簡単ですが、それだけでは どこまでいってもすれ違いや対立や力まかせの争いが続くばかりなのですね。




感覚フォーカスを重ねてきてつくづく思うのですが、自分のことでありながら 見えてないものやわからないことが なんてたくさんあるんでしょう。

「なんか不自然な反応してるな」 から始まり、根っこへ根っこへとたどっていって、うわ~こんなこと思ってたのか Σ(゚д゚ノ;)ノ と衝撃を受ける、その最たるものが あの根底からの自己否定だったように思うのですが、他ならぬ自分のことでさえこれほどわからないのに、どうして他人のことを そうそうわかったつもりであっさり決めつけられるでしょう。

弱者を踏みつけにするヤツは敵、庶民の意向を無視するヤツは敵、以前なら政治家に反発するなんて いともたやすいことだったけれど、今はそんなに単純に割り切る氣にはなれません。




当ブログでおなじみわが愛読書 リチャード ・ バック著 「ONE」 で、パラレルワールドを旅するリチャードとレスリーが出会ったソビエト人の分身、イワンとタチアナ夫妻。

米ソ冷戦のさなか、互いを分身と認め合い話し合う中での レスリーのこんな言葉が心に残っています。



      “ どんな戦争でも とりうる手段はふたつあるわ。

       自国の防衛に走るか、それとも教訓を学ぶか。

       防衛合戦はこの世界を、住みがたい場所に変えてしまいました。

       でもそのかわりに、わたしたちが学ぶことのほうを選んだら、どうなるかしら?

       「あなたが恐ろしい」 というかわりに、「あなたを知りたい」 といったら、どうなるかしら? ” 



このあと レスリーたちの学びは 思いがけない結末を迎えることになりますが、私たち読者はこの物語からなにを学べるでしょう。

「あなたが恐ろしい」 「あなたが嫌い」 「あなたの言うことなんか認めない」 と言う代わりに、「あなたを知りたい」 と言うべきときにさしかかっているのではないかしら。




自分を内側から見つめれば、外側のどんな違和感もいびつさも その原因を理解し許容できます。

自分に対してできるなら、同じことを他者にもきっとできるはず。

自身のわだかまりを見つめることで いい変化が起きている手応えを感じる今、異質な相手をも進んで見つめることで 混乱する世界を平和に導くことだって不可能ではないと、再会した 「キッド」 に教えてもらった氣がします。



















        



「キッド」 再び

2017年02月06日 14時43分11秒 | 貴秋の視点、すなわち偏見


いや~、なんかすごいですねぇ。。。。

かつて大国で これほどまでにわかりやすく子どもじみた発言を連発する大統領っていただろうか。

はい、もちろんアメリカのあの方のことです




連日ニュースで取り上げられる言動の よくも悪くもストレートなことよ。

どこまでが本音で どこまでが狙ってのことかはわかりませんが、おかげで返ってくる反感もハンパなく、就任前から驚きの低支持率、反対勢力の抗議行動は 世界レベルで大盛り上がり。

こんな誇張&デフォルメされたコメディ映画の敵役みたいな人が 大真面目に大統領務めてるなんていう現実についていけません ( ̄∇ ̄;)

映画 「バック ・ トゥ ・ ザ ・ フューチャー」で 1985年からタイムスリップしてきたマーティの 「現大統領はロナルド ・ レーガン」 との言葉に 1955年に暮らすドクがとうてい信じられないとばかりに 「 じゃあ副大統領はジェリー・ルイスで、ファーストレディはジェーン・ワイマンか!?」 と揶揄するシーン (そりゃそうだ、1955年のレーガンはB級俳優だったんですから) がありますが 、では1985年のマーティたちが2017年の大統領はドナルド ・ トランプだと聞かされたら いったいなんて言うだろう?

ちなみに 「バック ・ トゥ ・ ザ ・ フューチャー2」 で未来の自分から手渡されたスポーツ年鑑を悪用して大金持ちになったパラレルワールドのビフは トランプ氏がモデルだそうですが、まさしく事実は小説よりも奇なり・・・・ですねぇ




とまあ冗談はともかく。

コントラストの世界の常で 極端な主張は 極端な反発を招きやすいものですが、こういうときこそ 派手派手しいパフォーマンスに煽られて 自身の意思を明らかにすることと 抑えきれない感情を叩きつけることを取り違えてはいけないのだなぁ、と自戒の思いです。




最近またちょくちょく図書館に行くようになって、先日借りてきたのが ブルース ・ ウィリス主演の映画 「キッド」 の脚本を小説化した オードリー ・ ウェルズ作 「キッド」 。

この映画をレンタルDVDで初めて見たときの感想は 前のブログのこちらに書いていますが、今改めて小説を読んで 「もしラス (ブルース ウィリス演じる主人公) のように 幼いころの自分が突然目の前に現れたら」 と考えると、やはり躊躇なく手を差し伸べ受け入れるのは難しいかも。。。。と思ってしまう自分がいます。

あんな文を書いておいて あれから10年以上も経つというのに 今もって過去の自分を無条件にOKできないとは、といささかショックだったのですが、ラスが8歳の冴えない自分を 「みっともない子だ」 と嘆く場面を読み返していて ふと氣がつきました。




このときのラスは、8歳の自分を 別人として外から眺めています。

イメージコンサルタントの職業柄 ただでも人の外見に注目しやすいラスですからなおさらなのでしょうが、彼の評価は あくまでも見た目に触発されてのもの。

しかしこれはもちろんファンタジーならではの設定であって、私たちが日ごろ思い起こす子ども時代の自分とは 内面の印象なのですね。

そのころの自分は 何を見 何を体験し 何を考え どんな思いで過ごしていたかを 当時の氣持ちに返ってまざまざと味わう。

私たちの記憶の中の自分とは、外見ではなく 「思い」 なのですね。




次に続きます(^^)