Casa Galarina

映画についてのあれこれを書き殴り。映画を見れば見るほど、見ていない映画が多いことに愕然とする。

哭声/コクソン

2017-03-21 | 外国映画(か行)
★★★★★ 2016年/韓国 監督/ナ・ホンジン

(映画館)
冒頭豪雨の殺人現場のカメラワークに、Dフィンチャーを想起する。
ここからして、凄いものが始まるという予感にゾクゾク。
サスペンス、ホラー、ゾンビ、悪魔払いなどの要素ぶちこみつつ、ロングショットの美しさ、精緻な脚本が一級品。
かつ、笑いとアクションまで織り込み極上のエンタメに。

村の人々がゾンビ化する中盤、ややだれてしまうのだが、それを上回る強度にただただ圧倒される。

果たして、國村隼は悪魔なのか、キリストなのか。
あっちこっちに観客の意識を揺さぶり続けたあげく、
ラストは宗教問答で真相は藪の中。

全編散りばめられた暗喩が一度見ただけで咀嚼できるわけもなく。
再見して堪能したいと思う。

久しぶりに凄いのを見た。傑作。