★★★★★ 2017年/フランス 監督/ポール・バーホーベン
(映画館)
何があっても悲しまない。全てを決めるのは私の意思。
男たちの暴力にさらされ続けながら屹立と生きるミシェルの美しさ、そして哀しさよ。
本作は登場人物に感情移入するタイプの作品ではない。
人を殺す男、強姦しないと勃たない男、女を肉便器のように考えている男、
それぞれに対してミシェルという孤高の女が対峙することで何かがスパークする。
その関係性のみを見せていくような作品だ。
だから、敢えてミシェルがどんな人生を送ってきたかは描写されない。
ミシェルが苦労してきたなら「可哀想に」となるし、
少々の悪いこともしてのしあがってきてたなら「レイプされても当然」とかなってしまう。
そうした、いわゆる当事者じゃない人間の中途半端な共感や哀れみを一切排除している。
男には女よりも圧倒的に強い力(暴力)が備わっていて、
どんなに強い女であってもねじ伏せられて、殴られ、犯されてしまうという事実がある。
そこに対向するには「泣かない」「落ち込まない」「気にしない」「笑ってスルーする」という態度で
「弱者としての存在アピール」を封印するしかない。そんなミシェルの取った行動にとことんフォーカスさせる。
ミシェルがどのような人生を生きてきたとしても、「どんな女性もレイプされていいはずがない」。
そんなテーマを極端な人物造形で私たちに問いかけている
そして、ミシェルが好きになれないという女性は、同族嫌悪になっていないか試されている。
(映画館)
何があっても悲しまない。全てを決めるのは私の意思。
男たちの暴力にさらされ続けながら屹立と生きるミシェルの美しさ、そして哀しさよ。
本作は登場人物に感情移入するタイプの作品ではない。
人を殺す男、強姦しないと勃たない男、女を肉便器のように考えている男、
それぞれに対してミシェルという孤高の女が対峙することで何かがスパークする。
その関係性のみを見せていくような作品だ。
だから、敢えてミシェルがどんな人生を送ってきたかは描写されない。
ミシェルが苦労してきたなら「可哀想に」となるし、
少々の悪いこともしてのしあがってきてたなら「レイプされても当然」とかなってしまう。
そうした、いわゆる当事者じゃない人間の中途半端な共感や哀れみを一切排除している。
男には女よりも圧倒的に強い力(暴力)が備わっていて、
どんなに強い女であってもねじ伏せられて、殴られ、犯されてしまうという事実がある。
そこに対向するには「泣かない」「落ち込まない」「気にしない」「笑ってスルーする」という態度で
「弱者としての存在アピール」を封印するしかない。そんなミシェルの取った行動にとことんフォーカスさせる。
ミシェルがどのような人生を生きてきたとしても、「どんな女性もレイプされていいはずがない」。
そんなテーマを極端な人物造形で私たちに問いかけている
そして、ミシェルが好きになれないという女性は、同族嫌悪になっていないか試されている。