Casa Galarina

映画についてのあれこれを書き殴り。映画を見れば見るほど、見ていない映画が多いことに愕然とする。

止められるか、俺たちを

2018-10-31 | 日本映画(た行)
★★★★☆ 2018年/日本 監督/白石和彌

若松作品が好きなので、とても楽しめたし2時間があっという間だった。若手俳優も門脇麦も魅力的。ただ、若松プロの群像劇なのか、めぐみの物語なのか、少し中途半端に感じられた。女を捨てて野郎どもに混じり、撮りたいものは何かを模索し続けためぐみの最期を見ると、彼女は女という縛りに負けたようにも思えて辛い。

パンフレットを読むと(読み応え満点)めぐみさんは赤バスに乗りたがっていたということ。あの時代に若松プロで生きた女の物語としてもう少し深堀りしてほしかった。新さんの「パレッチナ」最高。とてもチャーミングな若松さんだった。

2001年宇宙の旅 IMAX版

2018-10-27 | 外国映画(な行)
大阪エキスポシティ最後列センターにて鑑賞。
やあ、もう大迫力&大音響で最高だああああ!
18m×26mの大スクリーンの威力はハンパない。
IMAXドセンターから突入するスターゲイトはトリップ感満載至福の時でした。

ちなみに。。。
インターミッションの時にスクリーン入り口付近で何やら揉めているカップル。再開時には戻ってきませんでした。お前らーーーー

寝ても覚めても

2018-10-25 | 日本映画(な行)
★★★☆ 2018年/日本・フランス 監督/濱口竜介

引きつけられるショットは多数あるのだけど、どうもその演出が意図的過ぎてノレず。また(共感できるかどうかという文脈ではなく)終盤の朝子の選択に納得感がなかったことも、モヤモヤの一因。

物語的になんで?ということもあるのだけど、それ以上に朝子という女性があまり伝わってこなかった。裏切った男の元に帰るのは肝が座ってるのか、図々しいのか、彼への愛を再確認したのか、彼女の行動に対する想像の翼が広がらなかった。
東出くんは相変わらずスクリーン映えする存在感を発揮していて良かった。

娼年

2018-10-24 | 日本映画(さ行)
★★★ 2018年/日本 監督/三浦大輔

「愛の渦」もだったんだけど三浦監督の演出は私の波長とは合わない。例えば、幾度となくクローズアップされる性交中の果てる間際の男のお尻。狙った演出に感情が揺さぶられるとは逆にむしろ引いてしまう。笑い飛ばせばいいのか、ここは?わからん。松坂桃李は美しかった。江波杏子さんの凛とした着物姿も素敵だった。

個人的には元宝塚トップスターらしからぬ作品選びをしている真飛聖さんが気になる。ワケあり美女のアンニュイさが良き。 

マダム・マロリーと魔法のスパイス

2018-10-16 | 外国映画(ま行)
★★★ 2014年/アメリカ 監督/ラッセ・ハルストレム

インドスパイスのウンチク満載でカレー食べてえ!って話かと思ったら全然違う。どんなスパイスでてくるのお~って期待してたのにさあ。異文化の衝突と和解でもなく展開都合良すぎのがっかり案件。フランスの片田舎なのにみんな英語ってのがまた萎えた。

ラッセ・ハルストレムって、ハートフルな映画でしょ?ってニーズに応えて時々しょーもない映画撮るんだよねー。


人生タクシー

2018-10-13 | 外国映画(さ行)
★★★★☆ 2015年/イラン 監督/ジャファル・パナヒ

ドキュメンタリーかと思ってたら…何とユーモアと皮肉の効いた作品かとびっくり。
これ乗客乗せながらの一発撮りよね?段取りすごくない? 
車載カメラなら映画じゃないよねって発想もすばらしいし、乗客のセリフでイラン社会を映し出す構成が見事。
イラン政府の命令で映画を撮れない状況にあるという辛い状況、普通なら怒りに訴えってもおかしくないところを、これだけペーソス溢れる作品に仕上げるなんて脱帽。
映画人に1本のバラを。泣かせる。

バリー・シール アメリカをはめた男

2018-10-12 | 外国映画(は行)
★★★ 2017年/アメリカ 監督/ダグ・リーマン

当時の麻薬事情やアメリカと南米の関係を知らない人には彼がいかに危ない仕事をしていたかが伝わりづらいよね。その辺とても不親切。「ナルコス」を見ていたので何とかついて行けたけど。バリーの最期もあんま悲壮感ないんだよね。かといってコメディ風味も薄いし、バリーのやってることはすごく破天荒なのに、作品の作風はどっちつかず。