Casa Galarina

映画についてのあれこれを書き殴り。映画を見れば見るほど、見ていない映画が多いことに愕然とする。

22年目の告白-私が殺人犯です-

2017-06-26 | 日本映画(な行)
★★★★☆ 2017年/日本 監督/入江悠

(映画館)

震災とオウム事件が起きた1995年にこだわり、様々なカメラを駆使してリアリティを追求。
「絶歌」出版などメディアの問題定義がメインかと思いきや、ラストは中東テロまで持ち込む。
もちろん、どんでん返しにも仰天。

とにかく、練られた脚本がすばらしい。
邦画で本格的なミステリー作品を作りたいという入江監督の意気込みをびしびしと感じる。
この手の作品ではツッコミどころがあるものだが、ほとんど隙を見せない。
日本ならではの時効制度を利用しているのも巧み。
さすが37稿まで改訂した脚本だ。
キャストでは伊藤英明がよい。かなり抑えた演技で渋みを出している。

とにかく演出のテンポが良く、最後まで観客を惹き付け続けるすばらしい仕上がりだ。
入江悠監督、ついにメジャーで大成功。めでたい。

アイアムアヒーロー

2017-06-01 | 日本映画(あ行)
★★★☆ 2016年/日本 監督/佐藤 信介

(WOWOW)

ラストシーンの「ただのひでおだ」というセリフに集約される、
ゾンビ(人間)を殺しまくってもそこにカタルシスはないという、
アメリカ的ゾンビ映画へのアンチテーゼはとてもすばらしい。
だって、これは私がゾンビ映画を見ていて感じる違和感そのものだもん。

銃を使えない日本という国においてできる精一杯のゾンビ映画だと思う。
非常にチャレンジング。
しかし、グロ描写はキツかった。