Casa Galarina

映画についてのあれこれを書き殴り。映画を見れば見るほど、見ていない映画が多いことに愕然とする。

デイジー

2007-02-28 | 四季の草花と樹木
去年植えたデイジーが今年も咲き始めました。

こぼれ種で増えたものがいっぱい。
でも、そのまま冬を越したものもあるような気がする。

で、去年の写真を探してみるとありました。

これですね~。3月23日撮影のようです。確かチロリアンデイジーって言うんでした。
でね、去年植えたものより、色が濃くなっているような気がします。


で、さらに探すとこういうデイジーも植えていたのでした。

こっちは、まだ花が咲いてないなあ。
きっとそのうちあちこちから出てくるんでしょう。
今日で2月もおしまい。明日から3月。春ですね~



黄色のクロッカス

2007-02-26 | 四季の草花と樹木
昨年の秋に球根を植えたクロッカス。
いろんな色を植えたのですが、
いちばんに咲き始めたのは黄色いクロッカスです。

他にも白や紫などを植えているので楽しみです。


クロッカスは背が低い花なので、
一面にびしーっと敷き詰められたように咲くと
とってもキレイなんですが、
去年球根を植えていて、植えたそばから
どこに植えたかわかんなくなっちゃったんですよね。
なんでパラパラ~と芽が出ています。
でも、いいや、かわいいし。
と自分を慰めておく。



ふきのとう

2007-02-24 | 四季の草花と樹木
ふきのとうがたくさん出ています。


こんな感じで用水路の際に、いっぱい並んで生えています。


天ぷらにしてみましたが、苦い!中も例年よりもスカスカな感じがします。
ふきのとうと言えば、雪の中から顔を出すのですが、
今年は暖冬で雪なんてかけらもありません。
そういうことが山の植物や山菜にいろんな影響を与えていくんだろうなあ、
と心配になってしまいます。

しかも、昨年ふきのとうの写真を載せたのは、3月8日でした。
ほんとに、今年の気候はどうなるのかなあ…


それでもボクはやってない

2007-02-13 | 日本映画(さ行)
★★★★ 2007年/日本 監督/周防正行
<新京極シネラリーベにて鑑賞>

「私は、なぜ映画が好きなのかと考えてみる」


正直に言っていいですか?私はこの映画、あまり楽しめなかった。「映画を楽しむ」ってことは、私にとって何なのか、自問自答したくなるような映画でした。

「楽しむ」と言っても、笑ったり、喜んだりすることだけを指すのではもちろんなく、つらかったり、悲しかったりしてもそれは「映画を楽しんだ」ことになるのです。ところが、この作品はそうは感じなかった。まさにこの映画は日本の裁判制度の不備を広くいろんな人に知らしめたい、という周防監督の並々ならぬ思いが詰まった映画です。それは役所広司自身も劇中語っています。痴漢冤罪事件には日本の司法制度が持つおかしな点が全て詰まっていると。だから、周防監督は徹底的にリアリズムを追求した作品を仕上げた。それは、重々承知しているのです。

その徹底したリアリズムを出すために、この映画には情緒的な演出が一切排除されている。そこが私が入り込めなかった一番の理由。例えば無実の罪で3週間も留置されて徹平がようやく外に出てきた時、彼は何だかんだを力を尽くしてくれた友人(山本耕史)にありがとうのひと言をかけることもない。それが、すごくひっかかってしまった。何も「おまえのおかげで俺は助かったよ。なんていい友人を俺は持ったんだろう」と泣きながら加瀬亮に言って欲しいわけじゃない。そういう演歌的世界って、私は好きじゃないから。

心の動き、なんです。そこが何だか物足りないって一度思ってしまうと、淡々と続く裁判制度の歪みばかりが重くのしかかってくる。しかも、何だかみんなすごく「かたくな」な人物ばかりだなと思うのです。どの人物も裁判を通じてでしか、そのキャラクターが伝わらない。勝手な調書を作り上げる刑事も、嫌々ながらも裁判を引き受ける新米弁護士も、この裁判に関わることで様々な心の揺れがあるはず。だけども、その心の向こう側を感じられない。

おそらく、周防監督は敢えてその心の揺れを排除している。だから、観客はそのまま受け取るしかない。そこで、私はなぜ映画が好きなんだろうという自問自答に戻ってくるわけです。あまりにも絶賛レビューが多いので、私が鈍感なのかなあと思ったりもして。日本の裁判ってヘンだ!ってのは、よーくわかったんですが、私の心は揺れなかった…。

いい人、悪い人ということは抜きにして、裁判官役の二人が光ってましたね。この2人の演技には、向こう側を感じました。特に小日向文世。裁判官が彼に変わったことが、この映画で最も大きなうねりを出していた。公判が始まってからの描写があまりにも静かに淡々と進んでいたのでなおさらです。

日本の裁判制度がいかにおかしなものか、それ1点のみを痛烈に伝えたかった。ええ、周防監督、それはとてもよくわかりました。心して受け止めました。でも、私はもっと心を揺さぶられたかった。それは、次回作にお預け、ということなんですね。

これなんだ?

2007-02-12 | 野菜作りと田舎の食
おっきな、おっきな「ヒラタケ」をご近所の方にいただきました。
直径30cmはありそうですよ~。

たばこと比べると大きさがわかります。


裏をひっくり返すとひだひだが実に細かい。


オリーブオイルで炒めて塩胡椒して食べました。
めちゃ、うまい!
しいたけよりも「うまみ」がありますね~。
イタリア料理でよく出されるポルチーニ茸って、すごく好きなんですけど
これもポルチーニに匹敵するくらいおいしいです。

レゴラー

2007-02-10 | 子育て&自然の生き物
息子がレゴばっかりやってるので「レゴラー」と呼んでいる。
このように今まで買ったレゴをドバーっと箱に入れては
オリジナルのものを製作している。
主に乗り物や建物。


放っておくといつまでもやっている。
子どもは好きなことだとすごい集中力を発揮しますよね。


こちら、お正月のお年玉で買ったドラゴンのレゴ。
「これは、当分つぶさずに飾っておこうよ~」と言ったのは私。

だってね~、つぶしてはザーっと箱に入れるなんてもったいなくありません!?
せっかく形になったのに。
学校にもレゴ好きの上級生がいて、レゴラー活動は当分続きそう。
その時、その時ではやりの遊びに流れる時もあるんだけど、
最後にはレゴに戻ってくる。
よっぽど好きなんだね~~
でも、だんだん暖かくなってくると釣りとか川遊びとかに興味が行くんだけど。
今年は、すぐにあったかくなりそうだなー。

Shall we ダンス?

2007-02-07 | 日本映画(さ行)
★★★★☆ 1996年/日本 監督/周防正行

「ウンチクを捨て、男の居場所を描いた」


修行僧、相撲と来て社交ダンス。マイナーな世界にスポットを当てた周防作品のトリを飾った作品がこれ。「ファンシィダンス」「シコふんじゃった」と連続して見て気がついたのは、この作品は社交ダンスのウンチクを訳知り顔で語ったりはしていない、ということだ。「ファンシィダンス」では主人公の生活ぶりをていねいに見せながら修行僧の作法や寺の習わしを語っていたし、「シコふんじゃった」では穴山教授が相撲の歴史や面白さを語ってくれた。

しかし、「Shall we ダンス?」では、社交ダンスってのはね、とあれこれ語るシーンはほとんどない。しかし、主人公の心の流れとオーバーラップさせながら社交ダンスを見せることで、最終的には「社交ダンスって面白いもんなんだ」という気づきを観客に与えている。その押しつけがましくない手法こそが、社交ダンスをここまでブームにさせた一因ではないだろうか。

また、マイナーな世界をおもしろおかしく紹介するだけではなく、周防監督は今作で「男の居場所」について提示して見せたことが多くの人々の心を捉えた。会社でもない、家庭でもない、ダンス教室こそが主人公杉山(役所広司)の居場所だった。ステップ一つ踏めない杉山が努力してどんどん上手くなる姿は、まわしが似合うようになるモックンよりも様々な意味を含んでいる。

しかも、杉山の思いはいったん断ち切られる。上手になりました、バンザイ!という結末にはしないところがニクい。杉山はダンスを好きであったと同時にダンスに逃げていたのだと観客に示すのだ。そうしていったん、落としておいてから再び心温まるラストのダンスシーンへ。この流れが実に巧みだ。

杉山に手紙を書いた後、ひとりダンス教室で踊る草刈民代のダンスシーンがいい。夕日の差し込む誰もいない教室で、白いワンピースを着て軽やかにターンする姿は、さすがバレリーナの美しさ。監督が惚れるのもわかります。

冬空に舞う100mの連凧(2)

2007-02-06 | 子育て&自然の生き物
この写真、あぜ道に並んで凧糸を持っているのは
みーんなお父さんだ(笑)。
もちろん我が家もお父さん必死。
「まだ○○ちゃん(息子の名前)は一度も凧上げてないんちがうか~」
と他のお父さんにもからかわれる始末。
みなさん、子供の頃を思い出したようです。
子供そっちのけで凧に夢中。

さて、田舎の小学校に子供を通わせていて感じるのは、
「お父さんの参加率の高さ」である。
授業参観、PTA総会、親子活動など
親が参加しなければならない集まりに
実によくお父さんがやってくる。

先日の凧作りもお父さんだけの参加という人も多かった。
で、凧を一生懸命あげていたのもお父さんというわけで
しっかりその場を楽しんでいるのがいいところ。

都会よりもサラリーマン率が少ないため、
学校行事にも参加できる時間的な余裕があるんだと思う。
でも、これは子供たちにとってもすごくいいことだと
私は思っている。お父さんが出てくると他の家庭の人たちとも
結構うち解けられるし、子どももいろんなことに積極的になる。

連凧に話を戻して。

連凧って、おのおのがいろんな動きをしているんだけど
いったん空に上がるともう余程のことがない限り落ちないんですよ!
一つの凧が止まっていたり、変な動きをしても
みんなでカバーして上がっている。
それがまた、感動的でもありました。

子どもたちは全員糸を持たせてもらいました。
で、私も持たせてもらったんだけど、非常にいい引きで
まさしく大物を釣り上げたような感触でした^^

連凧の数は12。これは我が学年の子どもの数。
しかも、2年生と3年生の複式学級です!
このこぢんまり感、慣れるとなかなかいいもんですよ。


冬空に舞う100mの連凧(1)

2007-02-05 | 子育て&自然の生き物
週末に親子学習がありました。
こういうのって、都会の小学校であるのかしら?
同じ学年の親と子が参加して一緒に遊ぶんです。
キャンプをしたり、釣りに行ったり、工作したりいろいろですが、
我が学年は、昨年は川で鮎取り。一昨年はティピを作りました。
で、今年は凧作り。

お天気にも恵まれ、何と12の凧をつなげた連凧が100mの凧糸を使い切るほど
大空に舞い上がりました。
その眺めのなんとまあ、壮観なこと!!

もちろん最初は凧作りから。一辺40cmくらいの和紙に絵を書きます。

そして竹ひごを工作ボンドでくっつけて凧作り。親と子で一つずつ作ります。

お昼は学校のランチルームでお鍋をみんなでつつき、
お腹がいっぱいになったらいよいよ凧揚げに!

できたら、みんなで田んぼのあぜに並んでいよいよ凧上げ。

我が家の凧は「目玉凧」。

夫は、岡本太郎をイメージして描いたのかしら。(私はお鍋の方を手伝っていた)
風も吹いてぐんぐん上がります。

で、子供たちが描いた凧は連凧に。

こちら、上がりはじめ。バックに校舎が写ってます。
その周りにも一つだけの凧があちこちに高く上がっているのが写っています。
わかるかしら?
で、ぐんぐん上がりはじめ、ものすごーく天高く上がり始めました!

デジカメで捉えきれません!100mの凧糸を全部放出するほど舞い上がりました。
お父さん、お母さんからも「おおっ~」という歓声と共に拍手が!
通りがかりのアマチュアカメラマンもあぜに降りてきて写真を撮ってました。
すばらしい眺めでしたよ~~。う~ん一眼レフ持ってくるんだった(後悔)

空がキレイだし、凧も鮮やかだし、ほんとにステキな親子活動でした。



シコふんじゃった

2007-02-03 | 日本映画(さ行)
★★★★☆ 1991年/日本 監督/周防正行

「木漏れ日と‘間’」

始まりはいきなりジャン・コクトーですよ、ジャン・コクトー。周防監督ってのは、実に粋なことをする人です。しかも、相撲の美しさを例えるのにシスティーナ礼拝堂を引き合いに出してくるような詩なんですから、この弱小相撲部にも果たしてそんな美しい一瞬が訪れるのか、実に胸躍らせる始まり方です。つかみはオッケー!って感じですね。

主人公山本秋平を演じるのは前作「ファンシィダンス」に引き続き本木雅弘。卒論の担当教授である穴山教授(柄本明)から単位と引き替えに相撲の試合に出るよう強制されますが、酒の勢いで絶対勝つと約束してしまい、次第に相撲の面白さに引き込まれます。

キャップをかぶって今時の大学生を演じるモックンがまわしをしめて土俵に立つ姿が次第に凛々しくなっていく様子は「ファンシィダンス」と同様。引き締まったお尻が実にきれいです。立ち姿の美しさはまさに主人公と呼ぶにふさわしい。モックンの存在感が存分に引き出されてます。

さて、前作「ファンシィダンス」での成功により、周防監督は自分の好きなテイストをより今作に取り入れたんだろうか。固定カメラによる静かなセリフ回しのシーンがとても多い。これは文字通り周防監督が敬愛している小津安二郎の空間。穴山教授の部屋や相撲部屋にはいつも木漏れ日のような陽光が差み、穏やかな口調のセリフと絶妙な間が我々の心を暖かくする。そしてこの「静」のシーンが際だつほど、相撲の取り組みの「動」のシーンが生きてくる。

スポ根コメディなんて言われ方とは実は全く違う。確かに相撲の取り組みのシーンもいいんだけど、私は「静」のシーンの方が好きだな。セリフにあまり抑揚はないけど、だからといって無機質かというとそんなことはなくてねえ。どうも年取って、わーわーうるさいが苦手になってきたのかも。この映画って、こんなに静かな映画だったっけ?と驚いちゃった。音楽の影響も大きいかも。要所要所にいわゆるBGM的効果音が流れるくらいで音楽が全然うるさくないの。

竹中直人のお腹がゆるくなってお尻を押さえる演技はね、これほんっとに何度も見てるんだけど、笑っちゃう。次は笑わないぞと心に決めてるのに、笑っちゃう。よく考えてみると、竹中直人に限らず周防監督作品ってのは、何度見ても楽しめる映画なんだよね。すっごいありきたりな言い方で情けないけど。何回見ても同じシーンで笑えるし、同じシーンでほっこりできる。これって、実はとてもすごいことなんじゃないのかしら。

<追記>
本作がすごいのは、いとも自然に土俵に女性をあげてしまったことだ。というある方の評を聞いて、なるほどと思った。周防監督を見直しました。


ファンシィダンス

2007-02-01 | 日本映画(は行)
★★★★☆ 1989年/日本 監督/周防正行

「メジャーデビューから本領発揮」


実家の寺を継ぐためにバンドをやめて修行僧として寺にやってきた陽平。寺の生活ってどんなの?お坊さんってどんなことするの?などお寺の世界をおもしろおかしく描く周防監督のメジャーデビュー作がこれ。今でこそ、未知なる世界を笑いとエンターテイメントで見せる周防監督、なんて言われているが、この作品ができた時にはそのような認識は全くないのは当然。しかし、改めて見直すと、いかに細かく取材して作ったかがよくわかる。そして周防監督の笑いのセンス、そして独特の「間」はこの作品ですでに確立されている。これがメジャーデビュー作とは思えない完成度である。

例えば、鐘突き担当になった陽平(本木雅弘)が一日何回鐘を叩くのか、その鐘にはどんな意味があるのかを紹介しつつ、別の部屋では先輩僧が御法度のビールを飲みながら鐘の数に間違いがないか指折り数えている。このように、一つひとつの未知なるエピソードがわかりやすさと笑いをもって紹介されており、我々観客は「そーなんだ」という驚きの連続でワクワクさせられる。極めつけは「大便の仕方」を紹介するシーン。オチに大爆笑しちゃった。

また、バンドのボーカルと修行僧は全く相反する世界。ところが物語が進むにつれパンクロッカーだった主人公自身のストイックさと修行僧の生活が実にうまくリンクしていき、「対極」の関係が「融合」へと変化していく。それはラスト近く袈裟をまとった本木雅弘が、パンク少年であった以前よりも俄然ファッショナブルでカッコ良く見えることに集約されている。本木雅弘が修行僧の暮らしに馴染むのと同時に、我々自身も禅寺という異世界とのギャップが埋められていくしかけ。実にうまい。

同じく修行僧を演じる田口浩正。どうやら彼はこの作品がメジャーデビューのよう。食い意地の張った、人の良いデブキャラの原点がここにあります。なんか、今も変わってない(笑)。そして、竹中直人。かなしおかしい、という彼の芸風を存分に生かしたキャラ設定。ヅラかぶって住職に内緒でキャバクラ遊びをするシーンがあるんだけど、「ヅラ遊び」の原点はここなのかな。そう思うと映画界における竹中直人は、ここから始まったんじゃないかな、と思えて感慨深い。今でも「ミルヒー」やってんだから、進歩してないっちゃあ、進歩してないんだけど(笑)。いずれにしても今や映画界に欠かせない俳優陣の育ての親でもあるんですね、周防監督は。そうそう徳井優も出てる。あと、若いときの痩せた彦麻呂が準主役。これにはビックリ。

美形の僧役に当時モデルだった甲田益也子を抜擢したり、冒頭のライブシーンで東京スカパラダイスオーケストラを使ったりと配役にも監督のセンスを感じる。ロンドンファッションに身を包んだ鈴木保奈美も実にハマってる。何よりアイドルの本木雅弘を丸坊主にしてここまでかっこ良くみせられたのは、やはり監督の演出のなせる技だろうと思う。ほんとに坊主頭のモックンはステキ。

当時は本木雅弘が坊主役に挑戦し、ヒロインが鈴木保奈美ってことで話題になったように思うけど、とんでもない。静かな間と間から生まれる笑い、世の中を皮肉るユーモア、知らない世界を身近に見せる技、どれを取っても一級品。実に面白い作品です。