『バッシング』
<iframe src="http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?t=htsmknm-22&o=9&p=8&l=as1&asins=B000KRNDWA&fc1=000000&IS2=1<1=_blank&lc1=0000FF&bc1=000000&bg1=FFFFFF&f=ifr" style="width:120px;height:240px;" scrolling="no" marginwidth="0" marginheight="0" frameborder="0"></iframe>
これも予想してた内容とはかなり違ってました。
イヤまぁこれはこれでなかなか充実した作品だとは思うよ。悪くない。けどやっぱ完成度の面ではちょっと問題あると思う。少なくとも、テーマやモチーフの話題性の大きさほどの作品には仕上がっていない。
ティーチインで監督が「旧作までこだわってきた画づくりや演出といったスタイルを意識的に排除して、新しい挑戦をしてみたかった」といっていたけど、ぶっちゃけそれがうまくまとまっているようにはあまりみえない。全体にもうひとつバランスがとれてないような印象をもちました。
たとえばヒロイン(占部房子)のキャラクターがやたらに荒んでるみたいにみえるために、彼女の海外ボランティアという活動がまるで現実逃避のようにみえてしまうのだが、監督は「すばらしくすてきでもなんでもない、ごく当り前のふつうの女の子をああいう状況においてストーリーを描きたかった」といってました。あのね、ぜんぜん「ごく当り前のふつうの女の子」には見えないよ。あのヒト相当ヤバいよ。
この彼女の心理描写のひとつに、継母(大塚寧々)が用意してくれる食事は食べずに、コンビニでおでんを買って自室に閉じこもって食べるシーンが数回登場するのだが、このおでんの買い方が「具一品ずつ容器をべつにしておつゆをたくさん入れる」という変わった買い方をする。これを観てぐりはすぐ『東電OL殺人事件』(佐野眞一著)を思い出したのだが(被害者の女性も同じようにおでんを買う習慣があった)、果たして元ネタはこれだった。監督も落ちこんだりしたときにこういう買い方をするそうである。だが東電の彼女はどう考えても「ごく当り前のふつうの女の子」ではないし、あの買い方にもなるべくお金をかけずにお腹いっぱい食べられてしかも太りたくない、という彼女なりのハッキリした根拠があったといわれている。それを安易にまったく別なシチュエーションに流用するのはどうかと思う。
そういう細かいディテールのひとつひとつがイマイチ的外れになってしまっている。作品全体の雰囲気はわるくないし、ところどころ胸をうつシーンもあったし、見どころもあるのに、あえて明確なスタイルを排したつくり方は失敗だったように見えてとても惜しい。ホントあと一歩、って感じなんだけど。マこのアンバランス感も一種の作家性だといわれてしまえばそれまでだし、そう解釈するのはとくに難しくはないです。
ぐり的には今回観られてよかった。だって国内じゃあちょっと公開できないもんね(実際公開未定である)。一見の価値はある映画です。
大塚寧々がノーメークでがんばってました。ノーメークでも美人はきれいだ。もっと映画に出てほしいなぁ。
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これも予想してた内容とはかなり違ってました。
イヤまぁこれはこれでなかなか充実した作品だとは思うよ。悪くない。けどやっぱ完成度の面ではちょっと問題あると思う。少なくとも、テーマやモチーフの話題性の大きさほどの作品には仕上がっていない。
ティーチインで監督が「旧作までこだわってきた画づくりや演出といったスタイルを意識的に排除して、新しい挑戦をしてみたかった」といっていたけど、ぶっちゃけそれがうまくまとまっているようにはあまりみえない。全体にもうひとつバランスがとれてないような印象をもちました。
たとえばヒロイン(占部房子)のキャラクターがやたらに荒んでるみたいにみえるために、彼女の海外ボランティアという活動がまるで現実逃避のようにみえてしまうのだが、監督は「すばらしくすてきでもなんでもない、ごく当り前のふつうの女の子をああいう状況においてストーリーを描きたかった」といってました。あのね、ぜんぜん「ごく当り前のふつうの女の子」には見えないよ。あのヒト相当ヤバいよ。
この彼女の心理描写のひとつに、継母(大塚寧々)が用意してくれる食事は食べずに、コンビニでおでんを買って自室に閉じこもって食べるシーンが数回登場するのだが、このおでんの買い方が「具一品ずつ容器をべつにしておつゆをたくさん入れる」という変わった買い方をする。これを観てぐりはすぐ『東電OL殺人事件』(佐野眞一著)を思い出したのだが(被害者の女性も同じようにおでんを買う習慣があった)、果たして元ネタはこれだった。監督も落ちこんだりしたときにこういう買い方をするそうである。だが東電の彼女はどう考えても「ごく当り前のふつうの女の子」ではないし、あの買い方にもなるべくお金をかけずにお腹いっぱい食べられてしかも太りたくない、という彼女なりのハッキリした根拠があったといわれている。それを安易にまったく別なシチュエーションに流用するのはどうかと思う。
そういう細かいディテールのひとつひとつがイマイチ的外れになってしまっている。作品全体の雰囲気はわるくないし、ところどころ胸をうつシーンもあったし、見どころもあるのに、あえて明確なスタイルを排したつくり方は失敗だったように見えてとても惜しい。ホントあと一歩、って感じなんだけど。マこのアンバランス感も一種の作家性だといわれてしまえばそれまでだし、そう解釈するのはとくに難しくはないです。
ぐり的には今回観られてよかった。だって国内じゃあちょっと公開できないもんね(実際公開未定である)。一見の価値はある映画です。
大塚寧々がノーメークでがんばってました。ノーメークでも美人はきれいだ。もっと映画に出てほしいなぁ。